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毎年4月22日は「アースデイ(Earth Day)」。地球環境について考える日として制定されました。1970年にアメリカのG・ネルソン上院議員の宣言によりアースデイは誕生し、それ以来世界175カ国、約5億人が参加しているといわれています。当時だけでも延べ2000万人以上の人びとが何らかの形で地球環境保護のために活動しました。
日本では、1990年に第1回アースデイが開催され、2001年にアースデイ東京が始まり、東京都渋谷区にある代々木公園をメイン会場にさまざまな企画が開催されています。
4月といえば新生活が始まり、身も心も入れ替える季節。ぜひこの機会にアースデイについて知り、知識を深め、地球環境を考えるきっかけにしてみてはいかがでしょうか。この記事では日本で開催されているアースデイにちなんだイベントなどもご紹介します。

アースデイは地球環境について考え、行動を起こすことを促すための国際的な記念日です。
環境問題への意識を高め、持続可能な地球の未来を築くための行動を推進することを目的としており、毎年4月22日前後に世界各地でイベントが催されます。
アースデイは1969年、国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)によって初めて提起。その翌年にアメリカのG・ネルソン上院議員は「環境問題についての討論集会」を開催し、この集会が開かれた4月22日を地球のことを考える日、アースデイにすることとなったのです。
アースデイが生まれた時代の前後には、その要因となる大きなムーブメントがありました。以下では、その社会課題について歴史を辿ってみます。
アースデイが誕生した時代には、アースデイ設立を後押しすることになった社会的イベントが多くありました。ここでは、年代を辿りながらその出来事について説明します。
アースデイが生まれた1960〜70年代は、学生運動や市民運動が盛んな時代。高度経済成長の波が世界を席巻する一方で、工場排水による水質汚染や大気汚染といった公害問題が各地で深刻化しました。
それまでの環境運動は特定の地域や公害問題に対するものにとどまっており、地球規模で環境を守るという視点はまだ生まれていませんでした。
1968年、宇宙から初めて地球の姿が撮影された「アースライズ」の写真は、さまざまな意識改革のきっかけとなりました。
それまで漠然としていた「地球環境を守る」という概念が一枚の写真によって多くの人にリアルに届くようになったのです。人々は地球をひとつの生命圏として捉え直し、特定の地域にとどまらない新しい環境運動が世界各地で芽生え始めました。
1970年に最初のアースデイが誕生すると、その後1973年には世界的なシンクタンクのローマクラブが『成長の限界』を刊行。
コンピューターによるシミュレーションで未来を予測し「世界の人口や工業生産が当時の成長を続けるならば、食料不足や環境破壊によって地球の成長は限界を迎えるだろう」と警鐘を鳴らしたのです。
本書は地球温暖化の可能性にも言及しており、現代の気候変動問題を先取りした内容でしたが、当時の人々の多くは「まさかそんなことが起こるはずがない」という反応でした。
こうした危機意識の高まりを受け、1972年には「かけがえのない地球(Only One Earth)」をスローガンに掲げた、環境をテーマにした世界初の国連会議「国連人間環境会議(ストックホルム会議)」が開催されました。
環境問題が個人・地域の問題から、国際社会全体で取り組むべき課題として正式に位置づけられた歴史的な転換点です。
アースデイは持続可能な開発や自然保護に関する重要な日として位置付けられており、国連総会でも取り上げられるなど、今もまだ注目を浴びています。大衆からも注目を受け始めている理由を紹介します。
地球温暖化は大規模な気候変動を引き起こす要因として危惧されています。昨今、豪雨や台風の巨大化、熱波など、各地的に起こる極端な気候変動は記憶に新しい人も多いのではないでしょうか。
気候変動の影響やリスクを評価する政府間組織IPCCが公表した報告書では、人間の活動により地球温暖化が進行し、結果として異常気象の多発を招いている可能性が高いとしています。
また、意外にも気候変動と経済は密接な関係にあり、異常気象による経済損失は多大となっています。
地球規模だけでなく、経済や私たちの生活まで大きな影響が及んでいるため、持続可能な開発や自然保護に関する取り組みを改めて考え直すきっかけの日として注目されています。
人間の出すゴミや排水によって引き起こされる海洋汚染も、非常に深刻となっています。
海洋汚染の主な要因は、生活からでるプラスチックごみである、マイクロプラスチックの問題や工場から出る排水となっています。川や海辺が汚れるだけでなく、海で暮らす生き物が減ってしまったりしています。
また、私たちが口にする魚に有機物が含まれたりと、多方面に影響が及んでいます。
土壌が有機物質で汚染されると、有害物質の性質によっては地下水も汚染されることがあります。
土壌や地下水の汚染は、汚染された土の中で育てられた農作物を食べることで人体に影響が出たり、その土地の生態系への悪影響が引き起こされたりなど、巡り巡って私たちの生活環境に影響を与える恐れがあります。
また、土壌汚染は有害な化学物質や排水などが土に蓄積されている状態のため、目に見えず気づきにくいという危険性もあります。
こうした危険性がメディア等で取り上げられる機会が増え、注目されることも増えてきました。

アースデイの取り組みには、実は「これをしなければならない」という厳しいルールはありません。
例えば母の日ならカーネーションの花を贈る、バレンタインにはチョコレートをプレゼントするのが通例となっていますが、アースデイでは「地球のための行動」であれば、あらゆることが出来るきっかけになっているのが特徴です。
「誰もが環境のために行動を起こせる」というコンセプトを意識してみましょう。一人ひとりができることを実践すれば、アースデイに参加したことになります。ポイ捨てされたゴミをひとつ拾ってみる、節電を心がけてみるなど、自由な発想で考えてみるのがいいかもしれません。

世界的な記念日となったアースデイは、日本でもさまざまなイベントが開催されています。
日程:2026年4月18日(土)~2026年4月19日(日)
場所:代々木公園
2001年から毎年開催されている「アースデイ東京」は、2022年には約4万9,000人の来場者があった大きなフェスティバルです。NPO・NGOや自然に根ざしたブランドのブースが並び、コンサートも開催予定です。宮下公園では若手アーティストやクリエイターの作品の展示・販売や、フリーマーケットなどが予定されています。
4月18日(土)・19日(日)の2日間、代々木公園イベント広場・けやき並木で開催。入場は無料なので、ぜひ予定に入れてみてはいかがでしょうか。
日程:①メイン会場:岡崎公園(平安神宮前広場)
2026年5月16日(土)・17日(日)(2日間)
②パートナー会場 :各自の拠点(京都府全域)
2026年4月18日(土) 〜 5月17日(日)(30日間)
「アースデイin京都2025」は京都市にある岡崎公園をメイン会場として、京都府下全域をキャンパスに見立てて、さまざまな催しが企画されています。マルシェや青空ヨガ、ワークショップ、トークイベント、映画上映会などに参加することで、自分にとって「本当の豊かさ」や「幸せに生きる」とはどういうことかを振り返ることもできます。
日程:2026年3月7日(土)、3月8日(日)
場所:久宝寺緑地、修景広場周辺
「ハッピーアースデイ大阪」は近畿大学の学生達が主体となり2010年にスタートしたイベントです。今では近畿大学だけではなくさまざまな大学の学生たちが集まり企画・運営を行なっています。
今年のイベントはすでに終了しましたが、来年の参考にサイトやインスタグラムをチェックしてみてはいかがでしょうか。
日程:2026年6月20日(土)、21日(日)
場所:札幌市円山動物園内各所
「アースデイin丸山動物園」は円山動物園と札幌市環境プラザとの共催で、今回で19回目の開催となります。
円山地区の自然の豊かさは、市民の大切な財産となっています。円山動物園で暮らす世界中の動物や、円山の自然から地球、命、人、動物、環境との繋がりを感じ、伝える意義を共有し、地球のことを考え、行動することを目的としています。
体験ブースや飲食・物販のブースがあるため、動物園で動物を見るとともに、参加してみてください。
日程:2026年5月4日(月祝)11:00〜17:00、5月5日(火祝)10:00〜16:00
場所:みなとのもり公園 芝生広場
2007年に始まったのが、「アースデイ神戸」です。
屋外で開催され、マーケットでの買い物を楽しんだり、購入したフードを芝生の上で食べたりと、広い空の下でのんびりと過ごすことができます。
アースデイ神戸は「ゴミ0」を目指しているイベントのため、My食器の持参が推奨されています。
ここまで、日本のアースデイの取り組みについて紹介してきましたが、世界の取り組みにはどんなものがあるのか見ていきましょう。
アメリカは各地でアースデイを祝うイベントが開催されています。その中でも特に大規模に行われているのが、ニューヨークのアースデイフェスティバル。
数多くの環境保護非営利団体や気候変動のキャンペーン、持続可能なビジネスの取り組みが一同に集まります。
また、バーチャルステージも開催されており、俳優や活動家専門家などの様々な会話を聞くことができます。
カナダでは、アースデイに合わせて森林再生や生態系の保護を目的とした、大規模な植樹キャンペーンが行われています。また、地元の企業や団体がサステナブルな商品やサービスを紹介し、環境に優しいライフスタイルを推進するイベントが多く開催されています。
地域コミュニティでエコマーケットやフェスティバルが開催され、地元のオーガニック製品やリサイクル食品が販売されています。また、再生可能エネルギーの利用を推進するためのキャンペーンが実施され、家庭や企業に対する活動が進められています。
NASAではユニークな取り組みを行なっています。
日頃から気候変動の報告を行なっていますが、アースデイが近くなると、気候変動の学習に役立つコンテンツが配信されています。壮大で興味深い内容も多いので、気候変動の問題に触れるきっかけとして、見てみても面白いかもしれません。

イベントに足を運ぶ以外にも私たち一人ひとりにできることは沢山あります。気軽にできる身近なアクションの例をご紹介します。
アースデイには、身近な場所でポイ捨てされたゴミをひとつ拾ってみましょう。小さな行動が地域の環境保護につながっていきます。また、ゴミ拾いは運を拾うとも言われており、環境を綺麗にする行為が思わぬ幸運をもたらすことを意味しています。
小さな良いことが、他の人にも良い影響を与える連鎖が起き、そうした良い循環が自分自身にも思わぬ幸運や機会をもたらすことがあります。ぜひ、運をひとつ拾ってみてください。
環境問題について知ることは、持続可能な未来を築くための第一歩となります。地球温暖化、生物多様性、SDGsなどについて調べてみましょう。
思っているよりも環境問題は身近です。earth-ism内でも紹介している記事があるので、ぜひ参考にしてみてください。
車の利用を控えてみましょう。
自転車や徒歩でも移動は、二酸化炭素の排出を削減するだけでなく、健康にも繋がります。
アースデイだけは、最寄駅の一つ前に降りて歩いてみると、何か発見があるかもしれません。
お天気の状況にもよりますが、乾燥機の使用を控え、洗濯物を外に干してみましょう。太陽光と風邪を使用することで、エネルギーの消費を抑えることができます。
また、乾燥機は服に熱を加えるため、少しずつ、乾燥機をかけるたびに繊維が傷んでいます。外干しすることで、少し、服が痛むスピードを遅らせることができることもあります。
食品ロスを減らすためには、定期的に冷蔵庫の中身をチェックすることが大切です。廃棄されそうな食材を使って料理をすることで、無駄を減らし、環境への影響を抑えることができます。
また、定期的な冷蔵庫のチェックは、買いすぎ防止にも繋がり、お財布にも優しい取り組みです。
上記に挙げた例以外にも、普段の生活をほんの少し見直すだけで、それぞれのライフスタイルに合ったアクションがきっと見つかります。
アースデイに何か取り組みを考えてみても良いですね。

この記事ではアースデイの歴史と、その誕生を後押しした時代の社会課題についてご紹介しました。アースデイに決まったルールはありません。大切なのは、一人ひとりが地球のことを「自分ごと」として考え、小さなアクションを起こすことです。
毎年4月22日のアースデイ、またその前後で開催されるイベントへの参加をきっかけに、ふだんの暮らしを少し見直してみませんか。全国各地でオンライン・オフラインのイベントも開催されているので、ぜひ近くのイベントを探してみましょう。
