妊娠中の外食おすすめ店舗 |チェーン店からこだわりのお店まで


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妊娠中は身体に大きな負荷がかかるため、どんな場所に出かけるにしても準備が必要となる妊娠期間。新しい命を育む大切な時期は、体調管理との向き合い方に気を使う日々でしょう。
妊娠中でも「今日は外でご飯を食べたい…」と思う日がありますよね。
とはいえ「何を選べば安心?」「ランチでおすすめは?」と迷うのも自然なこと。この記事では、産婦人科が推奨する視点をもとに、妊婦さんが安心して楽しめる外食ランチのおすすめメニューや注意点を紹介します。妊娠中でも身体に気を遣いながら美味しく外食をしたい、と楽しみにしている妊婦さんは、ぜひ最後までお読みください。
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おすすめジャンル:和定食、うどん、焼き魚・蒸し鶏メニュー
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避けたい食材:生魚・生ハム・ナチュラルチーズ・半熟卵・大型魚(メチル水銀)
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外食にあたっての豆知識:味噌汁やスープは塩分調整のため“汁を残す”、量はシェアやハーフ利用、コーヒーはデカフェ推奨
妊娠中の外食は大丈夫?
そもそも妊娠中に外食はしても大丈夫なのでしょうか。
結論から言えば、たとえ健康管理に気を遣わなければいけない妊婦さんであっても外食するのは大丈夫です。妊娠経過が順調であれば、臨月に入ってからでも、当日に体調が良好であれば時に大きな問題はありません。
ただし、いくつか気を付けるべきポイントは存在します。例えば食事の栄養バランス。妊娠中の食事は「主食・主菜・副菜」のバランスが基本。外食でも「ごはん+たんぱく質+野菜小鉢」がそろう定食型がおすすめです。脂っこい丼や麺類だけに偏ると、塩分や糖質が過多になりがちです。むくみの原因にもつながってしまいます。
妊娠中の食事で気を付けること
次に、妊娠中に外食で食べる食事で気を付けることを紹介します。主に以下3つのことに気を付けましょう。
- 塩分は控えめにする
- 食事の偏りが無いようにする
- NG食材を把握して食べないようにする
塩分は控えめにする
前章で説明したように、栄養バランスに気を付ける必要があります。主に塩分の摂りすぎに注意しましょう。
外食チェーン店のメニューは塩分がたっぷり含まれていることが多く、気付かないうちに塩分過多になってしまうこともあります。
妊婦さんが塩分を控えなければならない理由は、妊娠高血圧症候群の発生を防ぐためです。妊娠高血圧症候群は罹患してしまうと母体にも胎児にも命の危険が伴う非常に恐ろしい症状といえます。
最近ではダイエットをしている方のニーズやベジタリアンの方のニーズに応えるため、ヘルシーな野菜中心のメニューも多くあります。母体のためにもこれから生まれてくる子供のためにも、食事メニューに関しては慎重に選ぶことをおすすめします。


食事の偏りが無いようにする
外食をするとどうしても好きな食べ物を食べたくなってしまうので、3食すべて外食で済ますとなると偏りが発生してしまいます。食事の偏りは健康な子供を産み育てる過程に悪影響を及ぼしてしまうので、出来る限り少なくしていきましょう。
厚生労働省が発表している「妊産婦のための食事バランスガイド」によると、妊産婦であっても基本的には普通の大人と気を付けるべきことは変わらないようです。
「主食」「副菜」「主菜」「牛乳・乳製品」「果物」の5グループから1つずつ摂取することが理想的です。
主菜に関しては赤身の肉や魚などを上手に取り入れることがおすすめですが、妊娠初期にはビタミンAを摂りすぎないようにしましょう。
NG食材を把握して食べないようにする
区分 | 避けるべきもの | 理由 |
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生もの | 刺身、生ハム、スモークサーモン | リステリア菌や寄生虫リスク |
乳製品 | ナチュラルチーズ(非加熱) | リステリア感染リスク |
卵 | 生卵・半熟卵 | サルモネラ感染の可能性 |
魚 | メカジキ・マグロなど大型魚 | メチル水銀の蓄積 |
飲み物 | コーヒー・紅茶の大量摂取 | カフェイン過剰で胎児への影響懸念 |
妊婦さんには普通の人とは違い、食べてはいけない食材があります。
飲み物ではアルコールやカフェインが大量に含まれる栄養ドリンクを控える必要がありますが、食べ物では「刺身(生魚)」「生の魚卵」「生卵」「生肉」「ナチュラルチーズ」といった食材に主に気を付けましょう。
生の食材は、場合によっては食中毒を招いてしまいます。食中毒になれば妊婦さん自身の命に関わるため、お寿司やユッケ、生ハムといった食材が使われているメニューは避けることがベストです。
妊娠中の外食を安心して楽しむために知っておきたいこと
妊娠中の体調は変わりやすいため、安心して外食を楽しむためには、適切な場所選びと持ち物の準備が重要です。以下で重要なポイントを紹介します。
体に優しい場所選び
妊娠中は移動自体が負担になることが多くあります。食事を楽しむためにも、公共交通機関や駐車場が近くにある場所を選ぶと、移動の負担を減らすことができます。
妊娠中の場所選びは注意が必要ですが、特に柔軟に使えるトイレの有無は重要なポイントとなります。
飲食店のトイレは場所によっては狭いことが多く、お腹が大きい妊婦さんにとっては動きづらい可能性もあります。
また、妊娠中はトイレの頻度が増えることがあるでしょう。店内やお店の近くに、広く洋式のトイレがある場所を選ぶと安心できますよね。また、比較的静かで座って休める場所があると心も体もストレスなく外食ができます。
持っておきたい必需品
妊娠中の体調は急な変化が起きる場合があります。そのために、母子手帳や保険証などを持ち歩いておくと、緊急時にも安心して行動できます。
また、妊娠中に風邪をひくと、いつも以上に重大な症状につながる可能性があります。
手指の清潔を保つためにアルコールやウエットティッシュを携帯しておくと便利です。
そして、意外と忘れられやすい持ち物が、水分補給用の水筒やペットボトルです。
妊娠中は胎児に栄養や酸素を供給するために多くの水分を必要とします。また、妊娠中は基礎代謝が上がり、体温が高くなりやすく、脱水症状になりやすいことが多いです。脱水は母体だけでなく、胎児にも影響がある可能性が高いため、水筒やペットボトルを持参し、こまめな水分補給が重要です。
また、マイボトルを持っていくとプラスチック削減にもつながるので、この機会に意識してみてもいいでしょう。


妊婦さんにもおすすめのチェーン店
次に、妊婦さんが安心して訪れられるおすすめの外食チェーン店を紹介します。有名どころを中心に紹介していくので、最寄りの飲食店があればぜひ訪れてみてください。
ロイヤルホスト
ロイヤルホストが妊婦さんにもおすすめといえる理由は主に2つあります。1つは「店内の居心地が良い」ことです。座席のソファーは柔らかくゆったりとしており、床の素材も歩きやすいものになっています。また、テーブルとテーブルの距離が広いことも特徴といえます。また、ヘルシーメニューも豊富なのが特長。
ファミレスの中でもメニューのバリエーションが多く、身体に良い食材が使われている料理が豊富にあるのがポイントです。サラダスープも美味しいと好評です。
グリルチキンとミニサラダ、そして小鉢で栄養バランスを調整すると良いでしょう。
大戸屋
言わずと知れた和食チェーン店である大戸屋。和食チェーンは他のファミレスよりも客層の年齢が高く落ち着いていることが多いため、妊婦さんも周囲を気にせずご飯を味わえます。おすすめなメニューは「ごま香る 梅しその鶏もも炭火焼き」などが挙げられます。
また、大戸屋では40代以上の主婦の方など妊娠・育児を経験している女性店員が多くいる傾向にあるので、妊婦のお客さんが来店すると気を遣ってくれることもあるようです。
ガスト
ガストは、豊かなメニューが魅力です。特に野菜がたっぷり入っているメニューも多く、栄養バランスを考えながら食事をすることができます。
ガッツリ食べたい場合でも、2025年9月現在では、グランドメニューにある「ジューシー若鶏グリル 大葉おろし」や「お好み和膳 彩り野菜の黒酢唐揚げ」などもおすすめです。
コメダ珈琲
コメダ珈琲では、カフェインレスコーヒーを注文できます。妊娠中はカフェインの量に気をつける必要がありますが、コーヒー好きな妊婦さんは我慢するのもストレスですよね。
コメダ珈琲では、カフェインレスコーヒーを含め、カフェインレスドリンクが多く用意されています。
一部店舗によって扱いがない場合もあるので、公式ホームページか直接お店に確認してみてください。
また、ご飯を一緒に食べたい場合にはミニサラダとトーストをセットで食べるのがおすすめです。
【番外編】都内のおすすめ店
最後に、番外編として東京都内で妊婦さんでも安心して楽しめる都内のおすすめ店舗を紹介します。
クチーナ・ヒラタ|麻布十番
麻布十番エリアにある「クチーナ・ヒラタ」は、30年以上続くイタリアンレストラン。季節感を大事にしたメニューを取り揃えていることが強みであり、おもてなし力が高いこともポイントです。
クチーナ・ヒラタは全席禁煙の設計であるため受動喫煙の心配がなく、またオーナーマダムの人柄やサービスが好評を呼んでいます。ランチ帯であればお手頃な値段で楽しめるので、たまのリフレッシュにいかがでしょうか。
MELLOW BROWN COFFEE 自由が丘本店|自由が丘
コーヒー好きの妊婦さんにおすすめなのが「MELLOW BROWN COFFEE」です。コーヒーと名前が付くお店なだけあって、コーヒーへのこだわりと美味しさが最大の強みです。
妊婦さんはカフェインを控えなければならないためコーヒーを飲む機会は少ないですが、このお店では多様なカフェインレスのコーヒーを味わえます。カフェインレスの中でもドリップやカフェオレ、またキッズコーヒーというものも選ぶことができ、カフェインが入っていないとは思えないほどの味わい深さがあるようです。
外食をもっと楽しくするための工夫
外食先を選ぶ際には、口コミサイトやレビュー、また子育て支援パスポートや妊婦さん向けのアプリなどを活用するのも良い方法です。以下で詳しく紹介します。
子育てパスポートの活用
外食をもっと楽しくするための工夫の一つに、こども家庭庁が行っている子育て支援パスポートがあります。これは、子ども家庭庁が行っている全国共通のサービスで、割引や、一品無料などのサービスを受けられるものです。
上記で紹介しているガストやコメダ珈琲、さらにマクドナルド、モスバーガーなどさまざまな外食チェーン店で利用することができます。
利用できる店舗や特典については、各自治体によって変わってくるので、ぜひお住まいのサービスについて調べてみてください。
口コミ評価で店舗の評判を確認
例えば、食べログやGoogleマップで「妊娠対応」「カフェインレス」といったキーワードを調べると、妊婦さん向けの情報が豊富に得られます。
こうした評判を確認することによって、事前にどのような店舗かイメージでき、不便なく過ごせるでしょう。
栄養管理アプリを活用する
「あすけん」などの栄養管理アプリを活用すれば、食事の内容を記録し、健康管理に役立てることもできます。あすけんでは、妊娠・授乳期の女性の健康的な食事・体重管理をサポートする新しいアドバイスコース「妊娠・授乳期に!あすママコース」があります。
必要な栄養素の過不足をグラフで確認できたり、OK/NG食べ物リストが簡単に確認できたりといったメリットが挙げられるため、ぜひお手持ちのスマホに入れておくのをおすすめします。
まとめ
今回の記事では妊婦さんに外食はOKなのかNGなのか、また食べてはいけない食材は何なのかを解説するとともに、実際に訪れてみたいおすすめの飲食店を紹介しました。
妊娠中の外食は「定食スタイル」「加熱済み」「汁を残す」が3大ポイント。ランチであっても安全に楽しめる工夫を取り入れて、気分転換と栄養補給をバランスよく両立しましょう。
子育てや健康に配慮したメニューを提供する飲食店が近年注目されてきていることもあり、妊婦さんでも安心して訪れられるお店は多くなってきています。
また、妊娠中や18歳未満のこどもがいる家庭に向けた子育て支援の制度も増えてきています。妊娠中の体調は変わりやすいので、ぜひ無理せず自分のペースで妊娠中のリフレッシュに外出を楽しんでみてはいかがでしょうか。


よくある質問(FAQ)
Q1. 妊娠中でも寿司は食べられますか?
→ 生魚は避けましょう。火を通した寿司ネタ(蒸しエビ、玉子焼き)なら大丈夫です。
Q2. ラーメンは大丈夫ですか?
→ スープの塩分が高いので、麺と具だけ食べるようにしてください。
Q3. チーズは全てNG?
→ 加熱済みのプロセスチーズはOK。ナチュラルチーズは避けましょう。
Q4. カフェで注文していい飲み物は?
→ デカフェコーヒー、ノンカフェイン紅茶、ハーブティーなどが挙げられます。
Q5. 辛いものは?
→ 胃腸に負担がかかるので控えめにすると◎。
Q6. ビュッフェは?
→ 時間が長くなりやすいので控えめに。選ぶなら加熱済み中心を少量にしましょう。