環境に優しい洗濯洗剤はどのように作られる?おすすめ商品4つも紹介
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衣類やタオルなどを清潔に保ち、快適に生活するために洗濯は欠かせませんが、洗剤選びに悩むこともありますよね。最近では環境に優しい洗剤の種類が増えたものの「しっかり汚れを落とせるのか」「本当に環境に優しいのか」などと迷う人も多いでしょう。
本記事では洗剤の作られ方について解説し、安心して使えるおすすめの商品も紹介します。読み進めることで洗濯洗剤への理解が深まり、自分に合った選び方のヒントが見つかります。ぜひ最後まで読んでみてください。
環境に優しい洗濯洗剤とは
環境に優しい洗濯洗剤とは、排水後に自然環境へ与える影響を最小限に抑えた洗剤のことです。一般的な洗濯洗剤の多くは、自然界で分解されにくく、河川や海に流れ出ると長く残り続け、水質汚染などの悪影響を及ぼすことがあります。
洗剤の主成分である界面活性剤は、汚れを水と混ざりやすくし繊維から浮かせて落とす働きをします。原料には石油由来、天然由来のものがあり、石油由来の多くは分解されにくいのが特徴です。一方、天然由来の成分は分解されやすいため、排水後の環境負荷を軽減できます。
さらに、環境に優しい洗剤は化学成分が少ない、もしくは不使用のため、敏感肌の方やお子様がいる家庭でも安心して使用できます。
洗濯洗剤の種類と作られ方
洗濯洗剤を選ぶ際に種類や製造過程を知っておくと、自分に合った洗剤を選びやすくなります。
洗濯洗剤の種類
洗濯洗剤は大きく液体、粉末、石けんタイプに分けられます。また『地球にやさしい 石けん・洗剤ものしり辞典』(大矢勝 著)によると、多くの洗濯洗剤は中性または弱アルカリ性です。
液体
液体洗剤は中性のものが多く、皮脂汚れや軽い汚れに適しており、生地を傷めずに洗うことができます。また水に溶けやすいため、すすぎ残りが少ないのも特徴です。
粉末
粉末洗剤は弱アルカリ性のものが多く、中性洗剤より洗浄力が強いため、汚れをしっかり落とします。ただし、水に溶けにくいため、冬など水温が低い時には洗剤が残ることもあります。
ジェルボール
近年見かけるようになったジェルボールタイプの洗剤は中性洗剤です。中性洗剤だけれども洗浄力も強く、泡切れも良いのが特徴です。一方、洗濯量に合わせて計量ができないというデメリットもあります。
石けん
石けんはヤシ油やパーム油などの天然由来の原料で作られており、多くは粉末や液状の形状をしています。洗浄力が高く肌に優しいものの、冷水だと溶けにくい、洗濯槽に汚れが溜まりやすい点に注意が必要です。
洗剤の製造過程
液体洗剤を例にして、洗剤の一般的な作られ方を見ていきます。
- 原料の調達
- 界面活性剤の製造(タンクや釜などに入れ、温度調整をしながら混ぜる)
- ②に香料などの他の原料に加える
- 容器に詰める
原料にどんなものを使っているのか、香料や漂白剤の有無、容器の原料などにも商品それぞれの特徴があります。また、動物実験を行わない、売上の一部を寄付するといった社会貢献に取り組む企業もあり、企業理念や取り組みに共感できるかも判断基準にするとよいでしょう。
エシカル消費の視点で選ぶ環境に優しい洗濯洗剤4選
エシカル消費を意識しながら安心して使える洗濯洗剤を4点紹介します。どれも環境や社会に配慮した商品なので、日々の生活に取り入れてみてください。
シャボン玉石けん「洗濯用せっけん 粉せっけんスノール」
シャボン玉石けんは無添加石けんの製造・販売を行う企業です。もともとは合成洗剤(石油由来の化学的に作られた洗剤)の製造をしていましたが、先代社長の肌荒れの原因が合成洗剤だと判明したことを機に、無添加石けんの製造・販売に転換しました。
「洗濯用せっけん 粉せっけんスノール」は香料・蛍光増白剤・酸化防止剤・石油由来の界面活性剤を使用していません。洗濯槽に入れる前にぬるま湯で溶かす手間があるものの、汚れ落ちが良く、しっかり洗浄してくれます。2015年からは売上の1%を環境保護団体やNPO法人などへ寄付しています。
がんこ本舗 「洗濯洗剤 海へ…Fukii(フッキー)」
プロの登山家として活動していたがんこ本舗代表の木村氏は、自然と触れ合う中で水質汚染に気付き、洗濯の研究を開始。海洋タンカー事故の油処理研究をヒントに、油汚れを微生物が分解しやすい形に変える家庭用洗剤「海へ…」を開発しました。
Fukiiはその最新版で、洗浄成分の100%が天然由来です。また、すすぎなしで洗濯できるため、節水・節電効果も期待でき、災害時やキャンプなど水と電気が貴重な状況でも洗濯が可能です。
さらに、地域ごとの原料を使用した『地域洗剤』も販売。さらに環境活動にも力を入れており、ゴミ拾いやビーチクリーン、環境応援金の寄付などを通じて地域や環境保護に貢献しています。
チーム・オースリー「メイド・イン・アースの液体せっけん」
1989年に創業した企業で、オーガニックコットン製品を中心に「つくる人、使う人、贈る人が安心して笑顔でいられる社会づくり」を目指して活動しています。
環境や動物に配慮した製品づくりに徹底しており、「メイド・イン・アースの液体せっけん」も香料や石油由来の界面活性剤を使わず、高品質なココヤシ油、純水、苛性カリのみを原料としています。
皮膚科医や石けんのプロが2年かけて開発したこの石けんは、洗濯や食器洗いにも使え、排水後は100%自然環境で分解されます。さらに、カンボジアの地雷除去とオーガニックコットン栽培を支援する「カンボジア地雷原コットンプロジェクト」にも協力し、地雷被害者の自立や生活向上をサポートしています。
エコストア「ランドリーリキッド」
エコストアの「ランドリーリキッド」は、ニュージーランドで誕生した環境に優しい洗濯洗剤です。自給自足で暮らす夫婦の「美しい自然の水と同じくらい、家庭から排出する水も綺麗にしたい」という思いがブランド創設のきっかけでした。
この洗剤は、持続可能な「RSPO認証」パーム油が使われており、遺伝子組み換え原料は一切使用していません。容器にサトウキビ由来の素材とリサイクルプラスチックを使用する、動物実験を行わないなどの環境や生物に配慮した取り組みを行っています。
さらに、東京・恵比寿にある旗艦店では、プラスチックごみ削減のために洗剤を量り売りで販売しています。
まとめ
本記事は環境に優しい洗濯洗剤の作られ方やおすすめの商品をご紹介しました。洗濯洗剤がどのように作られているかを知ることで、何を選べばいいか分からなかった洗濯洗剤を選びやすくなります。ぜひ、毎日の洗濯に取り入れてみてください。
また、本サイトでは日用品メーカー大手として知られるライオン株式会社のCSR活動の取り組みも紹介しています。あわせてご覧ください。