お菓子を食べながらSDGsに貢献!各メーカーの取り組みやおすすめ商品も紹介


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お菓子を楽しみながら、ちょっといいこともできたらうれしい。そんな気持ちに応えるように、最近はサステナブルな視点を取り入れたお菓子が増えてきています。
環境にやさしいパッケージや、フェアトレードの原材料、食品ロスを減らす工夫まで、各メーカーが工夫を重ねています。この記事では、そうした取り組みをわかりやすく紹介しながら、SDGsに配慮したおすすめのお菓子もピックアップします。
美味しさを楽しみつつ、未来にもやさしい選択をしてみませんか?
お菓子とSDGsの問題とは
お菓子はSDGsにおけるさまざまな要素と深く関係します。お菓子とSDGsの関係として主に以下の3つが挙げられます。
- フードロスとの関係
- 環境破壊との関係
- お菓子や原材料の製造に携わる人たちとの関係
それぞれについて詳しく説明します。
フードロスとの関係
フードロスとは、まだ食べられる食べ物をむやみに、あるいは仕方ない理由で廃棄してしまうことです。
購入したものの賞味期限内に食べきれず廃棄される場合や、大量に生産したものの売り切れずに廃棄されることは多くあります。お菓子は比較的安価で購入できる商品も少なくないため、消費期限までに食べきれない量を購入してしまいやすく、食べずに捨ててしまうケースが少なくありません。
スイーツバイキングやケーキバイキングなどでも注意が必要です。バイキング形式では「お皿に山盛りのスイーツをのせてみたけど全然食べられなかった…」と帰宅してしまうことがありがちだからです。
また、バイキング形式はお店側にも心掛けが必要です。華やかさやゴージャス感を演出することも大切ですが、来店人数などを考慮して残らない程度のスイーツやケーキを並べることも考えなければなりません。




環境破壊との関係
お菓子のパッケージには、プラスチックがたくさん使われています。このプラスチックが水質や土壌、大気を汚染する原因になっているのも事実です。
特に日本は、他の国と比べてもプラスチックの容器包装を多く使っていると言われており、家庭から出るプラスチックごみの大半がこうした容器や包装です。お菓子を選ぶときも、パッケージの素材に目を向けることが、環境へのやさしい一歩になるかもしれません。


お菓子や原材料の製造に携わる人たちとの関係
近年、女性の社会進出が唱えられていますが、女性は男性と比較して働きにくいことも少なくないといえるでしょう。男性に比べて出世しにくい、育児・介護と両立できず働くことを諦めてしまう女性も多いです。
また、よく知られているように、チョコレートの原材料であるカカオマメの栽培には途上国の人たちが携わっていることを忘れてはなりません。途上国と先進国におけるカカオマメの取引で途上国側にとって不利な取引が行われることや、長時間労働を強いられているケースも多々あります。


食べながらSDGsに貢献できるおすすめのお菓子4選
「美味しい」だけじゃなく「やさしい」も選びたい。そんなあなたにぴったりの、SDGsの観点からおすすめできるお菓子を4つご紹介します。どれも環境や人に配慮した工夫が詰まった、ちょっと特別なスイーツたちです。
明治「THE チョコレート」シリーズ
フェアトレードのカカオを使い、生産者に適正な利益を還元している明治のTHE チョコレート。パッケージも紙素材でリサイクルしやすく、環境にも配慮されています。味のバリエーションも豊富で、チョコ好きにぴったりです。
People’s Tree オーガニックチョコレート
People’s Treeのチョコレートは、スイスの工場で丁寧につくられるフェアトレード&オーガニックチョコ。パッケージも環境配慮型で、動物性原料不使用のヴィーガン対応商品もあります。冬季限定販売なので見かけたら即ゲットしてみてください。
森永製菓「inゼリー エコパウチシリーズ」
inゼリー エコパウチシリーズは、プラスチック使用量を削減したエコパウチを採用し、環境負荷を軽減。忙しい日の栄養補給にもぴったりで、サステナブルにアクティブをサポートしてくれます。
ロッテ「GREEN GUM(グリーンガム)」
ロッテのGREENG GUMは、実は売上の一部が森林保全活動に使われている知る人ぞ知るサステナブル商品。ガムを噛みながら、森を守る取り組みに貢献できます。
SDGsに取り組んでいるお菓子メーカーを紹介
日本にはSDGsに取り組んでいるお菓子メーカーは多くあります。ここでは、以下の6つのメーカーの取り組みを紹介します。
- 亀田製菓
- ロッテ
- たねや
- 菓子工房ルーヴ
- イトウ製菓
- ユーハイム
それぞれについて詳しく説明していきます。
亀田製菓
亀田製菓は柿の種や切りもち揚などといったせんべい菓子を主に手掛けているお菓子メーカーです。使用するプラスチック量を削減するためのECOパッケージ化プロジェクトを2018年から実施しており、内容量はそのままでパッケージをコンパクトにした製品を既に多く販売しています。
また、同社は全ての製品のパッケージを環境に配慮した包装に、2030年までに変えることを目標にしています。
パッケージのサイズをコンパクトにすることで、ゴミの量やCO2の排出量を削減しています。また、2021年3月発売のハイチーズでは紙トレーを初めて採用し、プラスチックの使用量を削減して有限物質である石油の使用量を減らした他、海洋ゴミの削減にもつなげています。
ロッテ
ロッテはキシリトールガムやチョコパイなどを手掛けているお菓子メーカーです。ロッテもまたパッケージに使用するプラスチック量の削減に取り組んでいます。
キシリトールガムのファミリーボトルではサイズは変えず厚みを薄くすることで、21.8%のプラスチックの使用量の削減に成功しました。この成果は、103.7トンのプラスチック使用量を年間で削減することにもなります。
たねや
たねやは「たねやの羊羹」でも知られている老舗の和菓子店です。おいしい小豆を使った羊羹やもなかなどを手掛けています。
たねやは食べられる食品の廃棄を減らすために規格外のリーフパイを袋に入れて販売を行っている他、バームクーヘンのみみの部分の商品化などを実施しました。また、ペットボトルで提供していた小豆茶を再生可能なガラス製の瓶に変更して販売しています。
その結果、食品ロスの削減やプラスチック使用量の削減などに成功しました。
菓子工房ルーヴ
菓子工房ルーヴは香川県に本社を置く洋菓子店です。従業員や地域・社会、食品ロスなどさまざまな観点からSDGsに取り組んでいます。
SDGsの項目4「質の高い教育をみんなに」や項目5「ジェンダー平等を実現しよう」などを考慮して、笑顔あふれる職場づくりに努めています。女性管理職の積極採用などを行い、キャリア思考の女性のニーズや期待にも応えています。
また、CO2削減に配慮したバイオマス素材のレジ袋の使用の他、プラ製スプーンを木製スプーンに変更するなどの取り組みも実施。さらに、各店舗においても節電や節水の徹底など環境に配慮しています。その他にも、地元生産者と連携して地産地消の推進やカカオ・トレースへの賛同なども行っています。
イトウ製菓
イトウ製菓はチョコチップクッキーやラングドシャシリーズなどを手掛けるお菓子メーカーです。同社が手掛けるクッキーやビスケットなどのパッケージは、全てFSC認証を得たパッケージを使用しています。環境保全に考慮した資材をパッケージに活用することで、森林保全活動に貢献しています。
また、商品の中に入っているトレーはエコトレーを使用し、ごみの削減に努めています。
その他にも、人に対する配慮を行っており、例えば障がいを抱える方が社会人として自立できるようサポートを実施しています。
ユーハイム
ユーハイムは1909年に創業したバウムクーヘンの老舗です。同社は食品ロスに取り組んでおり、ギフト菓子の規格外となったバウムクーヘンを詰め合わせたシェアザバウム(ふんわりバウムクーヘン)をオンラインショップ限定で販売しています。
シェアザバウムの販売は食品ロスへの取り組みだけでなく、社会的弱者の支援にもつながります。一点のシェアザバウムの購入につき、NPO法人おてらおやつクラブをとおして一人親家庭や経済的困難な家庭にバウムクーヘンを一つ提供できる仕組みを作っています。
まとめ
おやつを一日の中の楽しみの一つにしている方も多いのではないでしょうか。おいしいおやつを食べるとほっとした気持ちになり、疲れをも和らぎます。
お菓子を選ぶ際に環境や人間に配慮した商品を選ぶことで食べる人のみならず、お菓子の製造に携わる人たちの幸福にも貢献できます。
本記事で紹介したようにSDGsに取り組んでいるお菓子メーカーは多くありますので、お菓子を選ぶ際はぜひ参考にしてみてください。