フードロスとは?フードロスを減らすアクションもご紹介します
最近ニュースやSNSなどで「フードロス」という単語が出てきます。
フードロスって何?廃棄食品問題のこと?言葉から何となくイメージはできるけど詳しくは知らないという方が多いのではないでしょうか。
そこで今回は、フードロスについて「フードロスとは何か」「私たちにできることは何があるのか」簡単にご紹介していきたいと思います。
フードロスとは?
食糧が食べられることなく捨てられてしまうことを「フードロス」といいます。
現在世界では9人に1人、数にすると約8億2100万人の人が飢餓に苦しんでいます。
そして、その餓死人口(飢餓で苦しみ、命の危機に直面する人)の割合は、後進国や発展途上国が大半です。
一方で、先進国ではどうでしょうか。
先進国では多くの食糧が生産されていますが、実は食べられることなく捨てられている量も多いのです。
全世界では現在、約40億トンの食糧が毎年作られていると言われていますが、この食糧は餓死で苦しむ人などの必要な人に届かずに捨てられています。これを「食の不均衡」といいます。
「フードロス」は「食の不均衡」と合わせて、世界的に問題となっています。
参考サイト:国連食糧農業機関(FAO)世界の食料安全保障と 栄養の現状
日本での問題
先進国の1つである日本。
フードロスの問題は現状どうなっているのでしょうか。
世界的な問題のフードロスですが、日本国内でも問題は発生しています。農林水産省および環境省によると、日本で食べられるのに捨てられる食糧の量は600万トン。
それに対して、世界中で飢餓に苦しむ人に向けて送られた食糧の量は420万トン。圧倒的に捨てられている量の方が多いのが現状です。
家庭での問題
最近、ニュースなどでコンビニで廃棄されている食べ物などが問題視されているため、フードロスの問題は企業側の問題だと考えている方が多くいるかもしれません。
しかし、年間600万トンのフードロスのうち、家庭で発生しているフードロスの量は276万トンもあります。家庭でこんなにもフードロスがおこる要因は何なのでしょうか。
主な要因は、以下の3つが挙げられています。
- 料理の作りすぎで残る食べ残し
- 野菜の皮や茎など食べられる部分まで切ってしまう過剰除去
- 未開封のまま、ごみに出してしまう直接廃棄
これらの家庭で行われている行為が原因で、276万トンものフードロスが引き起こされてしまうのです。
企業側の問題
企業側では家庭よりも多くのフードロスが起きています。年間600万トンのフードロスのうち、事業系(お店など)のフードロスの量は324万トン。
主な要因には、以下の3つが挙げられています。
- 過剰な入荷が原因による廃棄
- 生産・加工のタイミングで起こる規格外品の助教
- 売れ残りの品の廃棄
最近ですと、コロナウイルスによる災害で大規模なフードロスが起きました。災害や消費者の行動に影響を大きく受けてしまうのです。
消費者の流れが完璧に読めない商売のため、フードロスを減らすのが難しいとされているのが大きな問題として挙げられています。
参考サイト:農林水産省 食品ロス量(平成30年度推計値)の公表
私たちが出来るフードロスを減らすアクション
では、このフードロスの問題を解決するために私たちにできることはないのでしょうか。
ここからは家庭と個人で分けて、それぞれ出来ることをご紹介していきます。
家庭でできること
私たちの家庭でできることとしてまずあるのが先ほど紹介したフードロスが起こる3つの要因を「しない」ことが挙げられます。
- 食卓では食べられる量を作り、残さず食べきる
- 野菜の皮や茎などを過度に除去しない
- 購入したものは食べ切り、捨てない
上記の3つに加えて、賞味期限が近い食品を買うこともフードロスの削減に繋がります。賞味、消費期限が近いものから選ぶことで廃棄品を減らすことができるからです。
個人でできること~アプリの活用~
TABETEは、売れ残りを抱えるお店と消費者をつなげるアプリです。
TABETEを活用することで、私たち個人でもフードロスを減らすことが出来ます。
このアプリにより、まだ安全に食べられけど、このままでは売れ残ってしまうという商品の販売が可能になります。
消費者側は通常よりも安く、お店側は売れ残りの商品を売れ、加えてフードロスの問題を解決できる画期的なアイディアです。
普段から外食をする方にとっては、新たなお店との出会いのチャンスにもなります。
まとめ|フードロスとは?
スーパーや飲食店で仕事をしたことがある方の中には、閉店時間に毎日捨てられる食べ物を目にしたことがある方もいらっしゃると思います。
いきなり企業を変える事は難しいかもしれませんが、家庭や個人の小さなアクション、そして日々の積み重ねによって、この問題は少しずつ解決できるはずです。
ぜひ皆さんも日々の購買行動、食生活を見直してみてください。