大麦とオートミールの違いは?栄養・効果・使い方まで徹底比較


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近年、健康志向が高まっているなかで注目されている「大麦」と「オートミール」。どちらも「食物繊維が豊富で健康的」というイメージがありますが、実際はどのような違いがあるのでしょうか?
そこでこの記事では、大麦とオートミールの栄養面や効果の違い、おすすめの活用法についてご紹介していきます。
大麦とオートミールの基本情報
まずは、大麦とオートミールの基本情報について見ていきましょう。
大麦とは?
大麦は、イネ科の植物で世界最古の穀物の1つであるといわれています。日本では、奈良時代には日本各地で栽培されていたとのことです。
大麦は、粘り気の少ない「うるち麦」と粘り気がある「もち麦」とに分けられます。よく耳にする「押し麦」は、そのままだと調理がしにくいうるち麦を蒸して平らに押しつぶしたものです。
オートミールとは?
オートミールは、イネ科のオーツ麦(燕麦)を食べやすいように加工したものです。加工の方法によりいくつか種類があり、それぞれ形や調理方法、食感が異なります。
主な3つのオートミールの種類は下記の通りです。
・ロールドオーツ:オーツ麦のもみ殻を取り除き、蒸して平らに伸ばし乾燥させたもの。しっかりとした食感。
・クイックオーツ:ロールドオーツをさらに細かく砕いたもの。短時間の調理が可能。食感は柔らかい。
・インスタントオーツ:ロールドオーツを加熱調理し乾燥させたもの。味付けされたものもあり、調理不要で手軽に食べられる。
栄養価の比較:どちらが優れている?
大麦とオートミールの栄養価の違いを見てみましょう。
栄養素 | 大麦 | オートミール |
食物繊維 | 多い(特に水溶性) | 多い(バランス型) |
たんぱく質 | やや少なめ | やや多め |
GI値 | 低い(もち麦は特に) | やや低め |
ミネラル類 | 豊富 | 豊富 |
たんぱく質の量など細かな違いはありますが、どちらも栄養価が優れているのが分かります。
効果の違い:目的別に選ぶなら?
食生活に取り入れる際、大麦とオートミールのどちらを選べば良いのでしょうか?目的別にポイントを見ていきましょう。
便秘改善・腸活
便秘改善や腸活が目的の場合は、大麦とオートミールのどちらもおすすめです。
両方とも食物繊維が豊富で、大麦は特に水溶性食物繊維が多く、一方のオートミールは水溶性と不溶性の両方の食物繊維がバランスよく含まれています。
水溶性食物繊維は腸内の善玉菌を増やし腸内環境を整えてくれ、不溶性食物繊維は便の量を増やし腸の動きを活発にしてくれます。
これらの働きにより、便通の促進や腸活が期待できるのです。
ダイエット・腹持ち重視
ダイエット中で、腹持ちを重視している人には大麦がおすすめです。プチプチした食感の大麦は咀嚼の回数が増えるため、満腹感が得られやすく食べすぎ防止に繋がります。
さらにもち麦の場合は、粘り気が強く消化吸収も穏やかで腹持ちが良いです。
たんぱく質を意識したい人
たんぱく質を意識したい人には、オートミールがおすすめ。
オートミールは大麦に比べてたんぱく質の含有量が多いため、偏った食事をしていてたんぱく質不足になりがちな人に向いています。
しかし、オートミールだけでは1日に必要なたんぱく質が十分に補えない場合があるため、牛乳やヨーグルトと合わせて食べるとより良いでしょう。
食べ方・調理法の違いとおすすめ活用法
大麦とオートミールの食べ方・調理法の違いとおすすめの活用法について見ていきましょう。
大麦のおすすめ調理法
まずは、大麦のおすすめ調理方法についてご紹介します。
白米に混ぜて炊く
白米に混ぜて炊くことで、麦ごはんを作ることができます。最初は少量から始めてみて、好みに合わせて大麦の量を増やしていくのがおすすめです。
スープやサラダにトッピング
沸騰させたお湯に大麦を入れて15〜20分茹でて作った茹で大麦は、さまざまなものにアレンジ可能。スープやサラダにトッピングするだけで、簡単にプチッとした食感を楽しめる一品が完成します。
茹で大麦は手軽に使えるので、作り置きしておくと便利です。
リゾット風にも使える
お米の代わりに大麦を使ってリゾット風に調理するのもおすすめです。大麦は、水分をよく吸うので、スープは多めにするのがポイント。
腹持ちが良く、歯ごたえもあるので満足感が高まります。
オートミールのおすすめ調理法
加熱加工されているオートミールの場合は、そのままでも食べられますがアレンジを加えることで、よりおいしく食べられます。
オートミールのおすすめ調理法について見ていきましょう。
お湯や牛乳でふやかして即席朝食に
忙しい朝におすすめなのが、即席朝食にする方法です。
オートミールを牛乳などに浸して冷蔵庫で一晩置いて作るオーバーナイトオーツは、はちみつやフルーツをトッピングするなどアレンジ自在。
和食が好みの場合は、お茶漬け風にするのも良いでしょう。
米化してチャーハンやおにぎりに
食感が残るロールドオーツは米化するのがおすすめの食べ方。
オートミール30gに対して水50ccの割合が目安。水に数分間浸した後に火にかけ弱火で煮込むのがポイントです。少量や急いでいる場合は電子レンジ調理も可能。
米化したあとは、お好きな具材でチャーハンやおにぎりにするのが良いでしょう。
焼き菓子・グラノーラにも
焼き菓子やグラノーラでもオートミールは大活躍。クッキーにオートミールを入れるとザクザクとした食感のクッキーが出来上がります。
ナッツやドライフルーツを混ぜてグラノーラにするのもおすすめ。自分好みのオリジナルグラノーラを作るのも良いですね。


大麦とオートミール、どちらを選ぶべき?
大麦とオートミールを選ぶ際は、ライフスタイルや目的に合わせて選択しましょう。どちらか1つだけではなく、両方を取り入れる「食物繊維ミックス習慣」もおすすめ。
毎日の食事に「ちょっとした工夫」をすることで、体の中から調子を整えられます。
まとめ|どちらも健康に良い。重要なのは“継続しやすい”選び方
大麦とオートミールはどちらも栄養価が優れている食材です。大切なのは、自分に合った継続しやすい方法で日常生活に取り入れること。
ぜひ、大麦やオートミールの特徴を活かしながらバランスの良い食事を心がけ、健康的な生活を送っていきましょう。



