オートミールは体に悪いの?実情と注意点を徹底解説


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ダイエットや、腸内環境を整えたいときの健康食品として人気がある「オートミール」。
オートミールは、オーツ麦を食べやすく加工したもので、一般的には体によいとされる食品ですが、一方で「本当に健康にいいの?」「実は体に悪いのでは?」という声も聞かれます。
この記事では、オートミールが体に悪いのかどうかを、科学的な視点からわかりやすく解説。実際にどんな意見があるのかや、安心してオートミールを食べるためのポイントも紹介します。オートミールが体に悪いのかどうか気になっている方は、ぜひ最後までお読みください。
オートミールは基本的に体に悪くない。ただし「食べ方次第」
オートミールは、食物繊維やたんぱく質、鉄分、カルシウムなどのミネラルが豊富な栄養バランスのよい食品です。そのため、基本的には体に悪いものではありません。
ただし、体質によって合わない人もいるほか、食べすぎると体にデメリットが生じる可能性もあるため、注意が必要です。とはいえ、食べ方に気を付けて取り入れれば、積極的に取り入れてもよいおすすめ食品と言えるでしょう。
オートミールが「体に悪い」と言われる主な理由
オートミールは、栄養バランスがよい優秀な健康食品ですが、なぜ体に悪いと言われることがあるのでしょうか。ここからは、「体に悪い」と言われる理由をひとつずつ分解して紹介します。
1. 食物繊維が多すぎてお腹の調子が悪くなることがある
オートミールは、食物繊維が豊富な食品ですが、植物繊維を多く摂取してしまうと、お腹の調子が悪くなることがあります。
また、食物繊維は、健康のために積極的に取りたい成分のひとつである一方で、摂り過ぎるとミネラルなどの吸収を抑制してしまうこともあるため注意が必要です。
特に、普段食べ慣れていない人が急に大量に食べると、腹痛や下痢の原因にもなることがあります。
2. 糖質制限ダイエット中の人にとっては「糖質多め」に感じる
オートミールは血糖値を上げにくい低GI食品です。GI値とは、食品がどれくらい血糖値を上げやすいかを示す指標のこと。ただし、たしかにオートミールは白米などに比べてGI値は低めですが、糖質がゼロというわけではありません。
そのため、特に糖質制限中の人は、食べすぎに注意しながら摂取量をコントロールすることが大切です。
3. 食べ方次第で「高カロリー食」になる可能性も
オートミールは、トッピングの選び方によっては高カロリーになってしまうことがあります。
栄養バランスを整えたり、味に変化をつけたりするために、トッピングを加えて楽しむ人も多いですが、選ぶものにはちょっと注意が必要です。たとえば、チョコレートやシロップなど糖分の多いものをたっぷりかけると、カロリーが一気に上がってしまいます。
そのほかにも、加糖ミルクやはちみつ、ドライフルーツなどはヘルシーに見えても、使いすぎると高カロリーになりやすいです。おいしさを求めるあまり、トッピングで高カロリーにならないよう気をつけましょう。
4. グルテンに似た成分が気になる人もいる(アベニン)
オートミールに含まれる「アベニン」というたんぱく質が気になる、という声もあります。
アベニンは、基本的にはセリアック病の人でも摂取が可能とされていますが、人によってはグルテン同様に反応してしまうケースもあります。
そのため、グルテンが体質に合わない人や、オートミールを食べたあとに下痢などの症状が続く場合は、無理に食べず、摂取を控えたほうが安心です。
実際にオートミールを避けた方がいい人とは?
ここからは、実際にオートミールを避けた方がいい人を紹介します。
セリアック病の人
グルテンによる自己免疫疾患「セリアック病の人」は、オートミールも同様に避けたほうがよいでしょう。
オートミール自体には、グルテンは含まれないものの、小麦などのグルテンを含む穀物と一緒に収穫される場合や、製造過程で混ざってしまう可能性があるからです。そのため、確実にグルテンを避けたいのであれば、オートミールも摂取しないほうが安心です。
極端な糖質制限をしている人
オートミールは比較的糖質が少なめの食品ですが、まったく糖質が含まれていないわけではありません。そのため、極端な糖質制限をしている人も、控えたほうがよいでしょう。
食物繊維に弱い人(特に胃腸が過敏な人)
食物繊維が豊富なオートミールは、胃腸が敏感な人や、食物繊維に弱い体質の人にはあまり向いていません。
体質によっては、腹部の膨満感やガスが溜まりやすくなることもあるため、食べる場合も少量から試すなどの工夫が必要です。
安心してオートミールを食べるためのポイント
オートミールは、食べ方によって体によくも悪くもなる食品です。ここでは、安心してオートミールを食べるためのポイントを紹介します。
1日あたりの適量を守る
オートミールを安心して食べるためには、1日あたりの適量を守ることが大切です。目安量は、1食あたり30g程度としているメーカーが多いです。
自分の体質とも相談しながら、適量を守り食べ過ぎないように気を付けていきましょう。
水分と一緒に摂るのが大事
オートミールに多く含まれる食物繊維は、水分を吸収する性質があります。そのため、食べる際には水分と一緒に摂ることがとても大切です。
特に、白米からオートミールに置き換えた場合、白米よりも水分量が少ないため、知らないうちに水分不足になってしまうこともあります。
十分な水分をとらないと、かえって便の水分が奪われ、便秘を引き起こす可能性もあるので注意しましょう。
初めての人は「少量から」が基本
オートミールは食物繊維が豊富な分、食べ過ぎるとお腹の調子を崩してしまうことがあります。そのため、初めて食べる場合は、少量から始めるのが基本です。
まずは少なめの量から試してみて、体調に問題がなければ、徐々に1日の摂取量を増やしていくと安心です。
加工度の低いオートミール(スティールカットなど)を選ぶとよりヘルシー
オートミールには、加工方法によってさまざまな種類があります。
選ぶ種類に迷ったときは、なるべく加工度の低いタイプを選ぶと、ヘルシーで栄養価も高いのでおすすめです。
「スティールカットオーツ」は、オーツ麦のもみ殻を取り除いたあとに、細かくカットしたもの。外皮や胚芽が残った無加工に近い状態のため、栄養価が高いのが特徴です。
ただし、乾燥していない「生の麦」なので、食べる際には30分ほど煮るか炊く必要があります。
まとめ|オートミールが悪いのではなく「自分の体に合った食べ方」が重要
オートミールはダイエットや腸内環境を整えたい人にとって、とても優秀な食品です。とはいえ、体質によっては合わない場合もあり、食べ方によって体に不調が生じることもあります。
つまり、オートミールそのものが悪いのではなく、大切なのは「自分の体に合った食べ方」を見つけることです。
自分に合っていると感じたら、ぜひ日々の食生活に無理なく取り入れてみてください。