フェアトレードラベルとは?一目でフェアトレード商品と分かる優れもの
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フェアトレードとは、生産者との間で公正な取引を行うことを目指した仕組みのことです。
お買い物をしているとき、「Fair Trade(フェアトレード)」と書かれたラベルが貼られた商品を見たことがある方も多いのではないでしょうか。
フェアトレードラベルですが、実は種類がいくつもあります。
しかも、ラベルによって認証基準や意味が異なります。
今回は、フェアトレードラベルとは何か、種類とそれぞれの意味を解説していきます。
フェアトレードラベルとは
フェアトレードラベルは、簡単に言うと「この商品はフェアトレードの原料を使っているよ!」と保証された商品に貼られているラベルのことです。
ラベルが商品に貼られていることで、フェアトレードの製品なのか、私たち消費者は一目で分かるようになりました。
フェアトレードラベルを作った団体
フェアトレードラベルを作成した団体は、主に下記の2つです。
- FI(Fairtrade International:国際フェアトレードラベル機構)
- WFTO(World Fair Trade Organization:世界フェアトレード連盟)
団体によって、それぞれ異なる基準のもとで作られています。
FIのラベル:FIによって定められた国際フェアトレード基準を満たしていることが保証されている
WFTOのラベル:WFTOによって定められたフェアトレードにおける10原則を守っていることが保証されている
2つの団体がラベルを作った理由
団体によって基準が異なるラベルがある理由は、商品によってラベル付けが難しかったためです。
FIの国際フェアトレードラベルは、90年代から運用がされています。
しかし、手工芸品や衣服などの製法が多様な製品に基準を設けることが難しく、認証ラベルをつけることが出来ませんでした。
認証ラベルをつけられないという問題を解決するためにできたのが、WFTOの認証ラベルです。
2014年から運用が開始され始め、手工芸品や衣服の生産者もフェアトレードの恩恵を受けられるようになりました。
一部の製品がフェアトレードの恩恵を受けられなかったという背景から、団体によって基準の異なるラベルが作成され、今まで使われています。
フェアトレードラベルの種類と意味
フェアトレードラベルは、団体による違いだけではありません。
様々な種類のラベルがあり、ラベルによって示されている内容が異なります。
FI(国際フェアトレードラベル機構)のラベル
FIのフェアトレードラベルは、以下の4つの種類があります。
- 国際フェアトレード認証ラベル
- 国際フェアトレード認証ラベル(矢印付き)
- 国際フェアトレード認証コットンラベル
- 国際フェアトレード原料調達ラベル(FSIラベル)
国際フェアトレード認証ラベル
原料の生産から完成品になるまでの工程で、国際フェアトレード基準が守られていることを証明するラベルです。
農場から製品になるまで、国際フェアトレード基準が守られているのか完全に追跡可能です。
国際フェアトレード認証ラベル(矢印付き)
フェアトレード原料も使っているけど、製品の生産過程でフェアトレードではない他の原料も使っているということを示しています。
特に、チョコレートに多く貼られているラベルです。
チョコレートの原材料は主にカカオですが、カカオのみで作られているわけではないためです。
また、いくつかのルールがあります。
①フェアトレード原料以外の原料を使ってもいいが、フェアトレードの条件下で使える原料はすべてフェアトレード認証のものでなければいけない
②製品の全原料中、20%以上はフェアトレード原料でなければいけない
原材料の一部でフェアトレード原料を使うだけでは、ラベルを貼ってはいけないことになっています。
フェアトレード認証コットンラベル
製品に使用されているコットンがフェアトレード基準を満たしていることを示しています。また、非認証原料と混ざっていないことも保証しています。
製品重量の50%以上(ユニフォームやワークウェアに限り30%以上)がフェアトレード認証されているコットンの場合は、ラベルを使うことが出来ます。
国際フェアトレード原料調達ラベル(FSIラベル)
タブに記載されている原料のみが、フェアトレード基準を満たしていることを示しています。
国際フェアトレード原料調達ラベルの導入により、企業はますますフェアトレードを取り入れやすくなり、小規模農家は恩恵を受けやすくなりました。
WFTO(世界フェアトレード連盟)のラベル
WFTOが作成した、フェアトレードにおける10原則が守られている製品に使用されます。
これまでフェアトレード認証を受けるのが難しかった手工芸品や衣類などにも認証がされ、生産者が恩恵を受けられるようになりました。
フェアトレードにおける10原則は以下の通りです。
- 経済的弱者である生産者に機会を与える
- 透明性と説明責任
- フェアトレードの実行
- 公正価格
- こどもの労働、強制労働のない社会
- 差別のないこと、男女平等、女性の経済的・社会的地位の向上、そして結社の自由への誓約
- 適切な職場環境の確保
- キャパシティー・ビルディング(能力強化)の提供
- フェアトレードの推進
- 環境への配慮
参考サイト:10 Principles of Fair Trade
まとめ
フェアトレードラベルが貼られていることで、私たちは一目でフェアトレード商品だと分かります。
各ラベルの意味を知ることで、お買い物の際の商品選びで参考になります。
正しいフェアトレードの知識をつけ、フェアトレードの輪を広げていきましょう。