賞味期限切れ販売サイトのおすすめ5選|フードロス解消に貢献しよう

Contents
まだ食べられる状態の食品が大量に廃棄されてしまう「フードロス」は、深刻な社会問題です。
そのフードロスを解消するための取り組みとして、賞味期限切れ食品を扱う販売サイトを利用することがあります。実は、賞味期限は「おいしく食べられる期限」なので、切れていても品質に問題がない場合も多いのです。
そこで、この記事では、賞味期限切れ販売サイトのおすすめ5選を紹介します。フードロス対策としてできる取り組みについても紹介するので、ぜひ最後までお読みください。
フードロスの深刻な現状
世界では、まだ食べられる状況の食品が大量に廃棄される「フードロス」が、多岐に渡る深刻な問題をもたらしています。
2021年にWWF(世界自然保護基金)と英国の小売大手テスコが発表した報告書「Driven to Waste」によれば、世界で生産された全食品の約40%にあたる25億トンの食品が1年間で廃棄されているとのことです。
フードロスは、環境問題への影響も深刻です。廃棄された食品を焼却処理する際には、二酸化炭素(CO2)が大量に排出されるため、地球温暖化の一因にもなっています。「Driven to Waste」によると世界で年間に排出される二酸化炭素のうちの10%を食糧廃棄物が占めているのです。
さらに、先進国で大量のフードロスが発生している一方で、開発途上国では十分な食事が摂れず飢餓に苦しむ人が多く存在します。国連の報告書「世界の食料安全保障と栄養の現状(SOFI)」によると、2023年に飢餓に直面した人は最大約7億5,700万人、11人に1人が飢餓の状態だと言われています。それにもかかわらず、毎日10億食分相応の食糧が廃棄されているのが現実です。
このようなフードロスの問題を解決していくためには、家庭での取り組みも必要不可欠であり、一人ひとりが意識して行動していかなければいけません。

賞味期限切れ商品は食べても大丈夫?
賞味期限切れ販売サイトから購入することは、フードロスに貢献することにつながりますが、そもそも賞味期限切れ商品を食べても大丈夫なのか疑問に思う方もいるでしょう。
結論から伝えると、賞味期限は「おいしく食べられる期限」であるため、期限が切れてしまったからといってすぐに食べられなくなるわけではありません。ただし、香りや食感、味などの品質が低下している可能性があるため、商品を確認しながら自己判断で消費する必要があります。
また、賞味期限内であっても、一度開封されたものは期限に関わらず早めに食べましょう。
表示された期限を過ぎた食品を販売してもよいのか
消費者庁が発表した「加工食品の表示に関する共通Q&A」によれば、表示された期限を過ぎた食品の販売は、衛生上の危害を及ぼすおそれのないものであれば、食品衛生法上の違反にあたるものではありません。
消費者庁「加工食品の表示に関する共通Q&A」の引用文はこちらです。
Q29-1 表示された期限を過ぎた食品を販売してもよいのですか。(食衛法)
食品等の販売が禁止されるのは、当該食品等が食品衛生法上の問題がある場合、具体的には食品衛生法第6~10条、第19条等に違反している場合ですので、仮に表示された期限を過ぎたとしても、当該食品が衛生上の危害を及ぼすおそれのないものであればこれを販売することが食品衛生法により一律に禁止されているとはいえません。
しかしながら食品衛生を確保するためには、消費期限又は賞味期限のそれぞれの趣旨を踏まえた取扱いが必要です。まず、消費期限については、この期限を過ぎた食品については飲食に供することを避けるべき性格のものであり、これを販売することは厳に慎むべきものです。
また、賞味期限については、期限を過ぎたからといって直ちに食品衛生上問題が生じるものではありませんが、期限内に販売することが望まれます。
(参考)
○ 食品衛生法施行規則等の一部改正について
平成7年2月17日 衛食第31号各都道府県知事・各政令市市長・各特別区区長宛
厚生省生活衛生局長通知第3 運用上の注意
3 その他
(2) 消費期限を表示する食品等にあっては、消費期限を過ぎた場合、衛生上の危害が発生するおそれもあることから、消費期限を過ぎた食品等の販売を厳に慎むよう営業者を指導すること。
賞味期限が過ぎた食品については、衛生上の危害を及ぼすおそれのないものであれば、食品衛生法上の違反とはなりません。ただし、品質保持の観点から、期限内での販売が推奨されています。
一方、消費期限を過ぎた食品については、衛生上の危害が発生するおそれがあるため、販売は避けるべきであり、営業指導の対象となります。
賞味期限はどうやって設定されるの?
賞味期限(美味しく安全に食べられる期間)を決めるために、まず以下3つの試験を行います。
- 微生物試験:微生物の増幅を検査します
- 官能試験:試食して味を確かめます
- 理化学試験:栄養成分・pH値等の分析します
これらの試験を通じて美味しく食べられる目安の期間を算出します。
しかし、これがそのまま賞味期限になるわけではありません。その後、目安の期間に企業ごとに設けられた「安全係数」を掛けて最終的な賞味期限を設定していくのです。
安全係数は、1より小さい数字とし、製造後出荷された際の保存状況など、様々なリスクを考慮して決めていきます。
例えば、試験結果10ヵ月・安全係数0.8の場合、「10×0.8=8」と計算し、賞味期限は8ヵ月です。なお、消費者庁は、加工食品のガイドラインとして0.8以上の安全係数の使用を推奨しています。
賞味期限切れ商品と消費期限切れ商品との違い
賞味期限切れ商品は、食品衛生法上では販売しても違反にはなりません。適切に保存されていれば、賞味期限を過ぎても問題なく食べられる場合があります。
一方で、消費期限を過ぎた食品を販売することは安全上、問題があるとみなされ、指導の対象となります。消費期限切れの食品は腐敗が進み、食中毒のリスクがあがるため、絶対に食べないようにしてください。
賞味期限切れ販売サイト2選
賞味期限が切れた食品は廃棄されることが多いですが、なかには賞味期限が切れた食品を販売するサイトもあります。
ここからは、賞味期限切れ販売サイトを紹介します。
もったいない再販店
もったいない再販店は、賞味期限切れ商品やパッケージが変わった商品、過剰在庫品など、訳あり品を格安で販売しているサイトです。
一部には賞味期限が大幅に過ぎた商品もありますが、職員が試食し、安全に食べられると判断したものだけを提供しています。
エコロマルシェ
エコロマルシェは、東京都足立区にあるワケあり食品専門店です。賞味期限間近の商品や、賞味期限切れの商品を取り扱っており、フードロス削減に貢献しています。
また、直営の通販サイト「食品ロス削減市場」では、定額制サブスクリプションサービス「おたのしみ定期便」を提供しています。「おたのしみ定期便」は、賞味期限切れのお菓子や缶詰などをセットにして毎月届けるユニークなサービスです。
賞味期限に近い商品を販売しているフードロス対策サイト3選
賞味期限に近い商品を販売しているサイトもあります。
ここからは、賞味期限に近い商品を販売しているフードロス対策サイトを3つ紹介します。
トクポチ
引用元:トクポチ
賞味期限が近い商品を、50〜100%オフで販売する会員制通販サイトです。100%オフの商品は、実質無料でもらえます。
協賛企業が600社以上あるため、幅広い商品を販売しているのも魅力です。利用するには、年会費がかかりますが、初回3ヵ月は無料です。お試して利用してみるのもよいでしょう。
Kuradashi
引用元:Kuradashi
スーパーでいつも購入している商品や、産地直送の贅沢な食材を少しお得に購入することができるサイトです。魚やお肉や、日用品や美容品など、幅広い商品を扱っており、賞味期限が近いものや規格外の商品を販売しています。
Kuradashiでの購入金額の一部は、社会貢献活動の支援になることも特徴のひとつです。
利用するには会員登録が必要で、無料の一般会員か、月額550円(税込)のプレミアム会員になる必要があります。プレミアム会員であれば、月に何回買い物をしても送料が無料です。(クール便費用・離島中継料金は別途必要)
フォレストウェイ
引用元:フォレストウェイ
オフィス通販のサイトですが、フードロス削減のため、飲料を中心に賞味期限が近い商品をお得な価格で販売しています。
オフィス用品や文房具などを購入する際に、一緒に頼むのもおすすめです。
フードロス対策のためにできる3つのこと
賞味期限切れの商品を購入する以外にも、私たちが日常生活で取り組めるフードロス対策があります。ここからは、フードロス対策のためにできる3つのことを紹介します。
フードドライブを使う
フードドライブとは、家庭で余った食品を地域の人々に寄付する活動のことです。多くの場合、コンビニやスーパーマーケットで実施されており、例えばファミリーマートやイトーヨーカドーで専用の回収ボックスが設置されています。
寄付できる食品は、寄付先によっても異なりますが「未開封・常温保存・賞味期限が切れていない食品」であることが一般的です。

エコクッキングを行う
エコクッキングとは、食材の購入、調理、片付けといった過程で環境に配慮した行動をすることを指します。
具体的な取り組み例は、以下のとおりです。
- 旬の食材を積極的に取り入れる
- 地産地消を習慣付ける
- 食べ残しによる食品ロスを減らす
環境への負担を減らすため、ぜひエコクッキングを日常生活に取り入れましょう。

コンポストを使う
家庭で出る生ごみを減らすために、微生物の力で生ごみを堆肥化できる「コンポスト」を活用するのも、フードロス対策としておすすめです。
コンポストで作られた堆肥は、ベランダやプランターで育てている植物や野菜の肥料として利用できるのが魅力です。
屋外で使用できるタイプから、キッチンで使える屋内用のものまで、さまざまな種類のコンポストが販売されているので、自分の生活スタイルに合ったものを選ぶとよいでしょう。

まとめ
賞味期限切れ商品を購入することは、フードロス解消へ貢献できる行動のひとつです。
この記事を参考に、賞味期限切れ商品を購入できるサイトや、賞味期限が近い商品を購入できるサイトをぜひ活用してみてください。
フードロスの問題を解決するためには、一人ひとりの意識と行動の変化が欠かせません。まだ食べられるものを無駄にせず大切に食べることで、未来の環境を守ることにつながっていくでしょう。