フードドライブとは?フードロス削減と社会貢献につながる支援

フードドライブとは?フードロス削減と社会貢献につながる支援
FOODSOCIETY

使い道がないまま家で眠っている食品はありませんか。

友人や家族からの贈り物やまとめ買いで大量に購入したもの、防災用の備蓄など、「もったいない」と思いながらも結局捨ててしまうことがありますよね。

余った食品があるなら、捨てる前に「フードドライブ」に寄付してみませんか。
最寄りのコンビニやスーパーマーケットなどで、個人でも気軽に参加できる取り組みです。

今回の記事ではフードドライブについて解説します。

フードドライブとは

フードドライブで寄付できるもの

フードドライブとは食品を寄付し、地域の必要としている人々に届ける取り組みです。

1960年代のアメリカで、食品ロス削減と生活困窮者支援の目的から始まったと言われています。

ドライブ(drive)ときくと、車の運転などを思い浮かべますが、「運動・活動」という意味も含まれており、フードドライブは「余った食品を寄付する活動」を指します。

同じような取り組みに「フードバンク」がありますが、フードバンクは企業や生産者からの寄付を対象としています。

一方、フードドライブは一般家庭からの寄付を目的としているため、私たちのような消費者が参加しやすい活動です。

フードドライブとSDGsの関連

SDGs no.2

フードドライブは、国際連合が掲げるSDGs(持続可能な開発目標)のうち「 目標2:飢餓をゼロに」に関連しています。

この目標はすべての人に安全で栄養価の高い食料を確保することを目指しており、飢餓は日本には関係ないと思うかもしれません。
しかし、厚生労働省によると、1985年に12%だった日本の相対的貧困率は2021年には15.4%に上昇しています。

フードドライブを通じて、地域社会での食料不安の解消や栄養不足の緩和が期待されています。

その他にも、貧困層や困難な状況にある人々の支援に関わるため「目標1: 貧困をなくそう」、適切な栄養を提供し健康的な生活を促進するため「目標3: すべての人に健康と福祉を」などに関連しています。

フードドライブで寄付できるもの

保存食

一般的にフードドライブで寄付できるのは長期保存が可能な食品です。

寄付先によっても異なりますが、対象となるのは①未開封、②常温保存、③賞味期限が切れていない食品が一般的です。

例)缶詰、乾物、乾麺、インスタントやレトルト食品、お菓子など

また、粉ミルクや離乳食など乳幼児用の食品は余ってしまうことが多いですが、このような食品を受け付けている場合もあります。

反対に受け付けられないものとしては、野菜やお肉などの生鮮食品が挙げられます。

フードドライブに参加できる場所

フードドライブ 場所
ここではフードドライブに参加できる場所を紹介します。

ファミリーマート


引用元:ファミリーマート公式ウェブサイト

ファミリーマートでは「ファミマフードドライブ」という取り組みを全国2,000以上の店舗で実施しています。

入り口やレジ横などに設置されている専用の回収ボックスに寄付したい食品を入れるだけで完了です。特別な受付などは必要なく、外出のついでなど手軽に寄付できますね。

集められた食品は自治体やNPOなどを通じて地域内の支援が必要な人へ届けられます。

ファミリーマートフードドライブ実施店舗はこちら

イトーヨーカドー


引用元:イトーヨーカドー トップページ

大手スーパーマーケットのイトーヨーカドーもフードドライブに取り組んでいます。

2019年に活動を開始し、2023年には関東を中心とした75の店舗で実施されています。

店内の回収ボックスやサービスカウンターで受け付けられた食品は、社会福祉協議会やフードバンク団体などへ提供されます。

乾物、インスタント・レトルト食品、調味料の他に、米や小麦粉などの穀類も受け付けています。

イトーヨーカドーフードドライブ実施店舗はこちら

無印良品

無印良品フードドライブ

引用元:無印良品

プラスチックや衣類など様々なリサイクル・リユース活動に取り組んでいる無印良品は、2020年に東京有明店でフードドライブを開始しました。

実施店舗は2023年8月には91店舗にまで拡大しています。

未開封で包装に破損がなく、賞味期限までに2か月以上ある食品が受付対象です。

無印良品フードドライブ実施店舗はこちら

セカンドハーベストジャパン

セカンドハーベストジャパンフードドライブ

引用元:SECOND HARVEST(セカンドハーベスト・ジャパン)|日本初のフードバンク

セカンドハーベストジャパンは日本初のNPO法人のフードバンクです。

さまざまな理由で、まだ食べられるのに捨てられてしまう食品を引き取り、それを必要な人に届ける活動をしています。

セカンドハーベストジャパンでは個人からの宅急便による寄贈のほか、事務所への持ち込みも受け付けています。
宅急便で送る際はサイト上に公開されている注意事項を確認してから送付しましょう。

セカンドハーベストジャパン寄贈についてはこちら

各自治体

自治体フードドライブ

お住まいの自治体でフードドライブを実施していることがあります。

自治体のホームページに受付窓口やスケジュールなどが記載されていますので、調べてみるのもおすすめです。

このほかにもスーパーマーケットや個人店、地域のイベントなどでもフードドライブを実施している場合があるので、お出かけの際にチェックしてみてくださいね。

まとめ

まとめフードドライブ

今回はフードドライブについてご紹介しました。

聞き慣れない言葉だと思いますが、身近な場所で実施されていることを感じていただけたのではないでしょうか。

買い物やお出かけのついでに無理なくできる、食品ロス削減と社会貢献に参加してみませんか。

関連記事:廃棄野菜を染料に|フードロス削減のためのアップサイクル取り組み企業と商品をご紹介

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