見せかけのエコに注意!グリーンウォッシュについて解説します【SDGsと合わせて知っておこう】

見せかけのエコに注意!グリーンウォッシュについて解説します【SDGsと合わせて知っておこう】
SOCIETY

近年、SDGsや環境問題、社会問題への関心が高まり、積極的に取り組む企業が増えてきました。

企業が取り組むことで、個人が取り組むよりも大きな効果が期待できますが、消費者として気を付けておきたいのが「グリーンウォッシュ」です。

  • ペットボトルを買わないようにしている方
  • なるべくエシカルな製品を選ぶようにしているという方
  • オーガニックや地産地消の食材を買っている方

上記のようなエシカルなライフスタイルを送りたいと思っている方には必ず知っておいてほしい「グリーンウォッシュ」

私たちが普段お買い物をしている商品。本当はエシカル、エコではない可能性があるのです。

今回はグリーンウォッシュとは何か、私たちが気を付けることはどんなことか、詳しく解説します。

グリーンウォッシュとは

洋服のエコラベル

グリーンウォッシュとは、企業などが実際はそれほど環境に対する取り組みを行なっていないのに、ブランドイメージを良くするために過度にアピールしたり、嘘をついたりする企業活動のことを指します。

「ごまかす」「上辺を取り繕う」といった意味を持つwhitewash(ホワイトウォッシュ)と、エコや環境を意味するgreen(グリーン)を組み合わせた造語です。

海外では大手ファーストフード店やファストファッションブランドが、グリーンウォッシュな広報や企業活動を行なったとして問題になった事例もあります。

企業がグリーンウォッシュをする理由

企業はエコな取り組みをアピールすることによって、ブランドイメージを良くすることできます。

そのため、商品やサービスが売れ、株価が上がり、利益を得ることができるでしょう。

グリーンウォッシュの問題点

では、グリーンウォッシュの何がいけないのでしょうか。

消費者としては、環境へ配慮した取り組みを行なっているから、その企業の商品・サービスを利用したのに、それが見せかけだけの活動だとしたら私たち消費者の行動が環境保全につながりません。

また、本当に環境へ配慮した取り組みを行なっている企業が正しく評価されなくなってしまいます。

グリーンウォッシュな企業のサービスや商品が売れると、正しい取り組みを行なっている企業が利益を出すことができません。

さらにグリーンウォッシュを行なう企業が増えると、正しい活動を行なっている企業も疑いの目で見られてしまい、正しい評価を受けにくくなる可能性もあります。

グリーンウォッシュかどうか見分ける方法

グリーンウォッシュについて理解はしたけど、どう見分けたらいいのか分からないという人は多いと思います。

そこで、サステナブルな活動を推進するイギリスのPR会社Futerra社が発行している、グリーンウォッシュを防ぐためのガイド『Understanding and Preventing Greenwash:A Business Guide』にある、疑うべき10個のサインが参考になるのでご紹介します。

  1. あいまいな言葉を使っている(エコフレンドリーなど)
  2. 環境に負荷をかける製造ラインでつくられた、グリーンな商品(川を汚す工場で作られた効率的な電球など)
  3. エコを連想させる写真やイメージを使っている
  4. 1点の協調(他のすべてがエコでないときに、1つのエコ要素を強調)
  5. 業界1位という主張(環境への取り組みが遅れている業界の中で、少しでも配慮していることを強調)
  6. 信用できない(環境にやさしいタバコなど。タバコは体に悪影響を与えるのに環境に良く、安心だということを主張)
  7. 専門用語の乱用(専門家だけがわかる言葉を使い、消費者に伝わりにくい表現)
  8. 架空の友人を作り上げる(第三者機関に認証されたかのようなラベルを使用)
  9. 証拠がない
  10. 偽りの情報

この10個のサインを参考にしながら、日々の生活でこの企業活動や広報の内容を注意してみてください。

グリーンウォッシュに惑わされないためにできること

紙袋に入った洋服

グリーンウォッシュに惑わされないため、私たち消費者にできることを3つご紹介していきます。

多くの事例を知る

前述のファーストフード店やファストファッションブランドの他にも、世界にはグリーンウォッシュの事例が多くあります。

これらの事例にアンテナを張ることで、怪しそうな企業活動に疑問を抱くことができるようになります。

あいまいな表現に注意を払う

エコ、ピュア、クリーン、グリーンなどの環境への配慮をイメージさせる言葉を安易に使っているものに気を付けましょう。

パッケージに花や森などのイメージが使われている場合も、原材料などをチェックして本当にエコな商品なのか判断するようにしましょう。

第三者による認証ラベルもひとつの判断基準になりますが、信ぴょう性のないラベルや独自に作成したラベルもあるので、ラベル自体もチェックするようにしましょう。

ウェブサイトで根拠を確認する

少し怪しいなと感じた商品があれば、企業の公式HPを確認してみましょう。

本当に環境に取り組んでいるのであればサイト上で具体的な内容が紹介されています。もしHP上であいまいな表現があれば避けましょう。

まとめ

空と木

今回はグリーンウォッシュについてご紹介しました。

SDGsに興味を持ち、環境や社会に優しい行動をとりたいと思っていても、グリーンウォッシュにだまされて消費活動などのアクションを起こしてしまうと、せっかくの気持ちや行動が無駄になってしまいます。

情報が多い現代社会では、入ってくる情報を鵜呑みにすることなく、その情報が正しいかどうか自分で判断することが必要になってきます。

それはSDGsの目標12「つくる責任 つかう責任」にも関連してきます。

自分の選択が正しいかどうか、少し立ち止まって考えてみませんか。

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