むくみを解消する方法を解説。原因を知り、むくみを改善しよう
「むくみ(浮腫み)」とは、何らかの原因で皮膚の下に水分が溜まってしまった状態のことをいいます。
仕事が終わりに近づくにつれ、足が重だるくなったり、家事をしていると靴下の跡がくっきり残るほど足がむくんでしまう方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、むくみの代表的な原因と解決法を解説していきます。
むくみを解消する方法とは?
むくみの材料となっているのは「血液」
血液はヘモグロビンなどの鉄分を含む細胞成分と、血漿(けっしょう)と呼ばれる水や栄養、タンパク質を含む液体成分で出来ています。
心臓から血管を通って全身に送られた血液は、液体成分のみが染み出して栄養を全身の細胞に届けます。
正常であれば、染み出した液体成分はもう一度血管に戻ったり、リンパ菅に吸収されます。
しかし、何らかの原因で液体成分が吸収されずに皮膚の下に溜まってしまうことが「むくみ」の正体です。
液体成分が吸収されずに溜まってしまう症状が発症する原因は、下記のようなことが考えられます。
- 食生活の乱れ
- 筋力不足
- 病気
それぞれ詳しく見ていきましょう。
食生活によるむくみ
まずは食生活のバランスが崩れることにより発症するむくみです。
塩分の過剰摂取
最初に説明したように、むくみの正体は体内の水分が溜まることです。
みなさんも経験があると思いますが、塩辛いものを食べた後は喉が渇きますよね。
喉が乾く理由は、塩分に含まれるナトリウムが過剰に体内に取り込まれるから(ナトリウムの濃度を下げようと水を飲みたくなる生理機能)です。
ところが、水を飲めば飲むほど体内の水分は増えていき、むくみの元となってしまいます。
◆解決法◆
体内の水分が多い場合、カリウムを多く含む食品を摂ることで尿として水分が排出されやすくなります。
カリウムはイモ類や野菜、果物に多く含まれます。
カリウムは水に溶けやすい性質なので、調理法を工夫をするとよいでしょう。煮汁まで食べれる料理や、生野菜を食べることで上手に摂取することができます。
タンパク質不足
血液を構成する液体成分には、タンパク質が含まれます。
タンパク質が不足すると、水を血管内に留めることができず、むくみの元となってしまいます。
◆解決法◆
タンパク質は、1日当たり成人の女性は50g、男性は60gの摂取が推奨されています。
成長期や運動をしている方は、さらに必要になります。
イメージしにくいと思うので、ひとつの食品にどれぐらいタンパク質が含まれているのか食品を比べてみましょう。
- 鶏卵1個 :12.3g
- 鶏むね肉100gあたり: 23.3g
- 銀ザケ1切れ:19.6g
- 納豆:17g
上記のようにタンパク質は肉、魚、大豆製品に多く含まれます。
意外にひとつの食品に含まれるタンパク質は少なく、毎日摂取するのは大変と感じる方もいるのではないでしょうか。
タンパク質はたくさん摂っても身体に害はありません。
エネルギーとして蓄えられるため、むくみが気になる方は意識して食べる量を増やしてみましょう。
筋力不足によるむくみ
血液は心臓のポンプ作用で血管を通り、全身に送られて酸素や栄養を運びます。
そして、血管やリンパに吸収され、筋肉のポンプ作用により心臓へ戻ります。
血液を上へ押し上げるため「第2の心臓」と呼ばれるふくらはぎ。
座り仕事で筋肉を使わなかったり、立ちっぱなしでふくらはぎの筋肉が緊張しっぱなしになると、むくみの原因となります。
引用元:イラストAC
◆解決法◆
ふくらはぎの筋肉が原因となる場合、日常生活の中でウォーキングの時間を作ったり、仕事の合間にストレッチなどをして筋肉に刺激を入れてあげましょう。
特に疲れた日は、温冷交代浴がおすすめです。
湯船に全身つかり温まったら、30℃ほどの少し冷たいシャワーをふくらはぎや腕に当ててあげてください。
血管は筋肉が温まると柔らかく広がり、筋肉が冷えると硬く縮まる性質を持っているため、温熱交代浴を行うことで血管がポンプのように働きます。
温冷交代浴を3回ほど繰り返すと、ふくらはぎが軽くなったように感じると思います。
病気によるむくみ
むくみは病気のサインの場合も考えられます。
心臓、肝臓、腎臓などの機能低下により発症する場合もあるため、気になるときは専門医を受診しましょう。
まとめ
むくみとひと言でいっても原因はさまざま。
自分はどのパターンが当てはまるのか、どの解決法が適しているのかがポイントです。
むくみの改善は血液循環の改善に直結しているので、血液循環がよくなることで、疲れにくくなったり、末端の冷えがある方は改善されることも考えられます。
症状が出ているということは、何か身体のサインです!
ほったらかしにせずに、健康のためにも自身の食生活、生活習慣を見返してみてください。