シティプロモーションとは?地方創出SDGsを目指した取り組み
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「シティプロモーション」とは、都市のブランド価値を向上させる施策の総称です。
ゆるキャラやご当地グルメといったものも、シティプロモーションに含まれます。
シティープロモーションが注目されている理由は、単純に地方創生・地域活性化ができるというだけではありません。
SDGsの達成に自治体のシティープロモーションが大きく関わっているからです。
シティプロモーションを通じてSDGs達成へ
昨年12月に政府が発表した「SDGsアクションプラン2022」には、各省庁が出した具体的な取り組み案が載っています。
それらの取り組みは、地方自治体の協力が必要なものがほとんどです。
SDGs日本モデル宣言
例えば、地方自治体主導による「SDGs日本モデル宣言」採択の例が紹介されています。
「SDGs日本モデル宣言」は、2022年2月時点で432の自治体が賛同しています。
観光庁が行っている「ユニバーサルツーリズムの促進」事業では、誰もが安心して旅行を楽しむことができる環境整備のために、地方自治体の役割が重要視されています。
また、高い地域活性化効果を狙って行われているのが、環境省の「グリーンボンド促進体制整備支援」事業です。
環境省では、グリーンボンドなどを発行しようとする企業・自治体に対して支援する会社などに、その支援に必要な費用を補助しています。
関連記事:サステナビリティ・リンク・ボンドとは?SDGsに取り組む企業が発行する債券
地方創出SDGsの先進!コペンハーゲンの取り組み
デンマークのコペンハーゲンは、SDGsと絡めたシティプロモーションで様々な取り組みを行なっています。
コペンハーゲンでは、公的観光組織「ワンダフル・コペンハーゲン」が主体となり、21年までのサスティナブルな観光戦略「Turism for Good」を作成し、持続可能な観光開発の推進が進められています。
観光戦略「Turism for Good」の特徴は、観光客に街を楽しんでもらうだけでなく、サスティナブルな体験を通じて環境への関心を高めてもらう点です。
移動手段に自転車の利用を促進したり、サスティナブルに関連したレストランやお店、施設などを地図上に表示するアプリを提供したりしています。
観光戦略「Turism for Good」により、観光客はアプリの情報から観光を楽しみつつ、サスティナブルにも興味を持つことができるのです。
オーバーツーリズム対策に!
コペンハーゲンの取り組みは、オーバーツーリズム対策にも役立っています。
オーバーツーリズムとは、観光客が増えすぎることで、地域住民の生活や、景観、自然環境、景観にマイナスの影響をもたらすことです。
住民と密にコミュニケーションを取ることにより、オーバーツーリズムによるストレスを感じていないかをチェックしています。
このように、コペンハーゲンではSDGsを意識したシティプロモーションをすることで、地域の生活を維持しながら、観光客の誘致を行なっています。
「シティプロモーションアワード」で地方自治体を表彰
引用元:シティプロモーションアワード
日本でも各地方自治体でシティプロモーションを実施しています。
地域を持続的に発展させるため、地域の魅力を創出し、地域内外に効果的にプロモーションを行うことで、人材・物財・資金・情報などの資源を地域内部で活用可能にしています。
その中で優秀な取り組みを表彰しているのが「シティプロモーションアワード」です。
下記がシティプロモーションアワードの評価項目です。
- 優れたシティプロモーションの実現
- 優れたシティプロモーションを進めようとする地方自治体への支援
- 優れたシティプロモーションを支援しようとする企業・団体との連携推進
- 優れたシティプロモーションを積極的に進めている地方自治体及び担当者の共創の場づくりへの貢献
2021年の審査では、応募35団体の中から下記の13団体が選ばれました。
- 足立区
- 尼崎市
- 小美玉市
- 春日部市
- 北本市
- 佐久市(未来創造賞)
- 多度津町
- 田辺市(人材育成賞)
- 中井町
- 八王子市
- 彦根市
- 福知山市
- 富士市
表彰されることで、さらなる取り組みが行われ、他の自治体にも波及していくことでしょう。
まとめ
今回は、SDGsに紐づいたシティプロモーションについて紹介してきました。
皆さんも自分の住んでいる街や観光地で、どのようなシティプロモーションが行われているのか、ぜひ調べてみてください。