動物実験の3Rとは|クルエルティフリーコスメもご紹介

動物実験の3Rとは|クルエルティフリーコスメもご紹介
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動物実験とは、人間に対して危険が及ぶ可能性がある化学物質や機器を人間に使用する前に動物で試すことです。

動物実験は環境に与える負荷が大きいことから、動物実験を行わない企業も増えています。

ここでは、動物実験とは何か、動物実験において動物を保護するための3Rの原則について詳しく解説します。

併せて、動物実験を行っていないことを示す認証マーク動物実験をしていないコスメについても紹介します。

動物実験とは

動物実験とは、チンパンジーの行動特性を確認する実験、薬の効果や安全性を確認する試験など、広く動物を使う実験のことです。

医療技術、薬品、化粧品などで使用されるあらゆる物質の安全性や操作性を確かめるために、さまざまな分野で動物実験が行われています。

人間が安全に使用するためとはいえ、概算ですが世界で1億1,530万頭、日本でも2,000万頭の動物の命が実験によって失われているのが現状です。

動物実験は本当に必要なの?

人間の健康、福祉、安全、環境保全といった多くの課題解決のために、動物実験は大変重要な役割を果たしています。

医学や生理学など生命の活動を化学的に理解するために、動物実験の有用性が高まっているのが現状です。

とはいえ、動物実験により刺激の強い薬物を投与されたり、身体を拘束されたりといった苦痛を動物に与えています。

最悪の場合、動物が安楽死させられることもあるのです。

このような現状から、必要性があるとはいえ動物実験に反対する声が多くなっています。

動物実験の3Rの原則とは

動物実験が必要以上に動物に対してダメージを与えず、適切に行われるように設けられたのが動物実験の3Rの原則です。

国際的に普及・定着している実験動物の飼養保管等及び動物実験の適正化の原則である3つの頭文字から名づけられています。

①動物の苦痛の軽減 (Refinement)

できる限り動物に苦痛を与えないこと。

苦痛の軽減を配慮すること、安楽死措置の実施、飼育環境の改善などが該当します。

② 使用数の減少 (Reduction)

できる限り実験に使用する動物の数を少なくすること。

使用動物数を削減し、化学的に必要な最小の動物を使用することなどが該当します。

③ 代替法 の活用 (Replacement)

できる限り動物ではなく代わりえる他の方法を利用すること。

具体的に、意識や感覚のない低位の動物種を実験に使用することを控える、試験管内実験への代替え、重複実験の配乗などが該当します。

関連記事:3Rの原則について

動物実験を行っていないという認証マーク

 

 

動物実験に違和感を覚えるなら、動物実験を行っていない商品の購入を検討してみましょう。

動物実験を使っていない商品を使うことが、動物を守ることにつながるからです。

ここでは、動物実験を行っていないことを証明する主な認証マークについて解説します。

リーピングバニー

1996年にアメリカとカナダの8つの動物保護団体が、「CCIC(Coalition for Consumer Information on Cosmetics)」を結成して認証制度の運営を行っています。

リーピングバニーでは、ヘアケアやスキンケア、家庭用洗剤などの日用品を対象に、以下の厳しい基準をクリアした商品にだけ認証を与えています。

・ 動物実験を実施しない

・ 動物実験を行った原料を使用しない

・ サプライヤーのモニタリングを実施している

・ 海外の規制当局での動物実験を認めない

PeTA認証マーク

世界最大の動物の権利団体「PeTA」が認証するマークです。

動物由来の成分を使用していないこと、動物実験をしていないことなどを認証基準としています。

IHTK認証マーク

ドイツを拠点に活動している動物愛護団体「IHTK(化粧品の動物実験に反対する国際製造者協会)」が認証するマークです。

1979年から動物実験廃止を訴え続けています。動物実験の全面拒否だけではなく、動物由来の成分に対する制限も設けるなど、厳しい認証基準を設けています。

CCF認証マーク

動物実験に反対しているオーストラリアの非営利団体「CCF(CHOOSE CRUELTY FREE)」が認証するマークで非常に厳しい基準を設けられています。

その商品を作る過程において、生き物が苦痛を強いられたり殺されたりしてはいけないことを大前提とし、食肉など別産業の副産物でも動物が犠牲になっている成分の使用を禁止しています

動物実験をしていないコスメ

動物実験による動物の犠牲を少しでも減らしたいなら、動物実験をしていないコスメを選んで使ってみましょう。

動物実験をしていないコスメブランドをいくつか紹介します。

Awake

NYで誕生したコスメブランドで、全製品が動物実験を行っていません。

さまざまなアイテムを販売していますが、美容液、日焼け止め、化粧下地、ファンデーションの4役をこなすCCクリームは人気商品の一つです。

NEAL’S YARD REMEDIES

イギリス発祥のナチュラルスキンケアブランドです。1981年の創業以来、原料や完成した商品に対して動物実験を行っていません。

毛穴やシミを自然にカバーしてくれるヴィーガンのミネラルファンデーションは、高いスキンケア効果が期待できる人気アイテムの一つです。

bareMinerals

アメリカカリフォルニアで生まれたミネラルコスメのパイオニアです。ミネラル100%で透明感ある肌に仕上げてくれるオリジナルファンデーションは、人気No1のロングセラー商品です。

LUSH

石鹸、入浴剤、シャンプー、基礎化粧品などを生産販売しているイギリス発祥のコスメブランドです。商品全体の約7割が動物由来の成分を使っていないヴィーガンです。

肉球のカタチをした可愛らしいデザインが特徴的なボディローション「チャリティポットコイン」はプレゼントにも適しています。

THE BODY SHOP

イギリス生まれのコスメブランドで、2023年までにはイギリス最古のヴィーガン協会である「The Vegan Society」の認証マークの取得を目指しています。

透明感とうるおいを肌に与えてくれるフレッシュヌードファンデーションは、パッケージもリサイクル可能です。

まとめ

人間が安心して商品を使うために、さまざまな分野で動物実験が行われているのが現状です。

動物実験で動物が大きな被害を受けないように3Rの原則が制定され、それに従って動物実験を行っている企業や団体が多くあります。

動物を保護するためにも、できる限り動物実験をしていない商品を選んで使うことを心がけましょう。

 

 

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