アニマルフリーのダウンとは?|おすすめブランドもご紹介
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私たちの身の回りには動物性の素材を使って作られたものがたくさんあります。人間が使ったり食べたりするものをつくるために、動物が犠牲になることで地球環境に悪影響を与えることが心配されています。
そこで、注目されているのが動物由来の成分を使わない「アニマルフリー」です。今回は、動物の毛が使われることが多いダウンに着目し、アニマルフリーのダウンについて詳しく解説します。
アニマルフリーとは?
地球環境への配慮から、動物性の素材を使わないアニマルフリーが世界的に注目されています。アニマルフリーと何か、多くの人が身に付けている可能性が高い動物の毛を使ったダウンを使うことの問題点について説明します。
「アニマルフリー」言葉の意味
アニマルフリーとは動物由来の成分を使っていないことです。食品や化粧品、毛皮、レザー、ダウン、カシミヤといったように、動物性の素材を使っている商品がたくさんあります。
これまで人間は生きるために多くの動物の命を犠牲にしてきました。動物の命を必要とする場面もありましたが、中には贅沢なもの、不要なものも存在していたでしょう。
動物の皮や羽毛を使った製品は、贅沢品の一つだと言えます。動物の生命に必要以上に負荷をかけないためにも、アニマルフリーに取り組むことの重要性が指摘されているのです。
動物の毛をダウンとして使うことの問題点
寒い時期に重宝するダウンは、アヒルやダチョウといった水鳥の羽毛を使用して作られているものが多いのです。
しかも、水鳥から羽毛を採取するときは、生きた状態で毛をむしり取るライブハンドプラッキングという方法が採用されています。
動物の素材を使うだけでなく、採取方法についても問題視されるようになり、消費者の間で羽毛の使用を控えようという声が上がるようになったのです。
アニマルフリーダウンの特徴
動物素材を使っていないダウンとは、どのようなものなのでしょうか。ダウンの素材、商品の特徴について詳しく解説します。
アニマルフリーダウンの代替素材
アニマルフリーダウンの原料として使われている素材は、羽毛のような軽さと温かさを兼ね備えている化学繊維が主流です。プラムテック、プリマロフト、シンサレート、エアーフレイク、パフウォームなど、各社さまざまな素材を開発し、商品化しています。
アニマルフリーダウンの機能的特徴
アニマルフリーダウンで使われている素材の多くが、水に強く、お手入れが楽なのが大きな特徴です。水鳥などの羽毛からつくられているダウンは、水に弱く基本的に自宅で洗濯できませんでした。
その点、アニマルフリーダウンは水に強い素材が多いため、アウトドアにも使えます。さらに、自宅で洗濯できるので汚れたときのお手入れが簡単なのも魅力です。
保温性についてはダウンと比べると劣ると言われていました。しかし、代替素材の研究が進んだことから、ダウンよりも軽く保温性に優れた素材が増えています。
アニマルフリーのヴィーガンダウンの探し方
地球環境への配慮、お手入れのしやすさなどからアニマルフリーダウンを身に付けたいと思った人も多いでしょう。動物素材を使っていない良質なヴィーガンダウンを探す方法について紹介します。
PeTAの認証
アニマルフリーダウンを選ぶときに確認したいポイントの一つが認証マークを取得しているかどうかです。
世界最大の動物愛護団体であるPeTA(People for the Ethical Treatment of Animals)は、動物由来の素材を使わずないヴィーガン素材のみで作られている、動物実験を行っていない製品にPeTA認証を与えています。
Vegan Societyマーク
イギリスのVegan Societyのヴィーガン認証も、動物由来の素材を使っていない製品であることを示すものです。製品の開発から製造まで、全てのプロセスで動物由来や動物に派生する素材を使っていないことが認証を受ける基準です。
EVE VEGAN認証マーク
フランスのEVE VEGAN社が発行するヴィーガン認証です。フランスは、ヴィーガン認証の審査が厳しいと言われており、その基準を満たした製品だけが認証を受けられます。
アニマルフリーダウンを取り扱うブランド4選
アニマルフリーダウンを扱っているブランドがいくつかありますが、中でもおすすめしたいブランドを4つ厳選して紹介します。
KAPOK KNOT(カポックノット)
木の実の由来の新素材「カポック」を使って、薄くて軽く、暖かいアウターを実現したブランドです。カポックは、東南アジアに自生する植物の一種で、その実から摂れる綿は、コットンの1/8の軽さで、吸湿発熱機能も備えています。
ECOALF(エコアルフ)
2009年にスペインで創業したブランドで、サスティナブルファッションをウリにしています。国際認証を受けたリサイクルポリエステルを採用したダウンブルゾン「APEN」は定番商品の一つです。ボリュームを抑えたすっきりとしたシルエットのため、幅広いシーンで着用できるでしょう。
Save The Duck(セーブザダック)
イタリアのミラノで創業されたブランドで、美しいデザインと多彩なカラーリングが特徴的なアウターをプロデュースしています。
アウターの中綿には、ダウンフェザーの代わりに「PLUMTECH」という新開発素材を使っています。
この素材は、高級な本物のダウンに劣らない軽さ、暖かさ、柔らかさを備えており、多くのセレブからも注目されているほどです。
Matt & Nat(マットアンドナット)
カナダのモントリオールで創業されたブランドです。「MATTERIAL」と「NATURE」という二つの言葉からブランド名をつけており、素材に強いこだわりを持っています。
動物由来の原料を使わないのはもちろん、環境への配慮を考慮しリサイクル素材を積極的に取り入れています。また、長く愛用できるように高い耐久性と品質を備えていることも、大きな特徴の一つです。
詳細:MATT & NAT
まとめ
動物由来の原料を使わず地球環境に優しいアニマルフリーダウンは、今後もシェアを拡大していく可能性が高いでしょう。
影響力の強いセレブやファッショニスタもアニマルフリーダウンを身に付け始めていることから、ますます注目度が高まるかもしれません。機能性とデザイン性を備えたアニマルフリーダウンも増えているので、チェックしてみましょう。