【2024年最新】日本のジェンダーギャップ指数118位の真相と打開策

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ジェンダー平等は、持続可能な社会の実現に欠かせない要素です。しかし、日本のジェンダーギャップ指数は世界118位(2024年)と低迷しています。

本記事では、この指数が示す日本の現状と課題、そして私たちにできることを詳しく解説します。ジェンダー平等社会への道筋を、一緒に考えていきましょう。

ジェンダーギャップ指数とは

男性、女性を示す画像を指さす

ジェンダーギャップ指数(Gender Gap Index:GGI)は、世界経済フォーラムが毎年発表している、各国のジェンダー平等の度合いを示す指標です。この指数は、経済、教育、健康、政治の4つの主要分野における男女格差を数値化したものです。

各分野の詳細は以下の通りです。

  • 経済:労働力参加率、同一労働における賃金格差、管理職比率など
  • 教育:識字率、初等・中等・高等教育の就学率
  • 健康:出生時の男女比、健康寿命
  • 政治:国会議員の男女比、閣僚の男女比、過去50年の国家元首在任期間の男女比

指数は0から1の間で表され、1に近いほどジェンダー格差が小さいことを示します。この指標により、国際比較が可能となり、各国の課題や進捗状況を客観的に評価することができます。

日本のジェンダーギャップ指数の現状

REALのサイコロ

2024年の報告書によると、日本のジェンダーギャップ指数は世界118位(146カ国中)と、先進国の中でも低い順位にとどまっています。

日本は、G7諸国の中で最下位であり、ドイツ(7位)、英国(14位)、フランス(22位)、カナダ(36位)、米国(43位)、イタリア(87位)などに大きく後れを取っています。

分野別の詳細な分析

次に、ジェンダーギャップ指数のスコアから、政治・経済・教育・健康の4つに対してスコアの分析をしていきます。

  • 政治分野:政治分野は最も低いスコア・0.061となっています。国会議員や閣僚における女性比率が極めて低く、政策決定過程への女性の参画が著しく不足しています。
  • 経済分野:日本の経済分野におけるスコアは0.568で、特に管理職における女性比率の低さが目立ちます。また、同一労働における賃金格差も依然として大きな課題です。
  • 教育分野:教育分野では比較的高いスコア・0.993を獲得していますが、高等教育、特に理系分野における女性の割合が低いことが課題として挙げられます。
  • 健康分野:健康分野も高スコア・0.973ですが、女性特有の健康問題への対応や、メンタルヘルスケアの充実などが今後の課題です。

スコアは低迷していますが、現状では徐々に上昇しつつあります。今後の政策の動きがどのようになっていくかが重要です。

ジェンダーギャップ解消に向けた取り組み

海の模様のドア

ジェンダーギャップ解消に向けては、さまざまな取り組み自体は行われています。

政府レベルでは、女性活躍推進法の制定や男女共同参画基本計画の策定など、法制度面での整備が進められています。企業においても、ダイバーシティ推進や育児・介護支援制度の充実など、積極的な取り組みが見られます。また教育現場では早期からのジェンダー平等教育の推進が重要視されています。

これらの取り組みは、それぞれが単独で機能するのではなく、相互に連携し合うことで効果を発揮します。

例えば、教育現場でのジェンダー平等教育が、将来の職場や社会でのジェンダー平等意識の向上につながり、それが政策立案や企業の取り組みにも反映されていくという好循環を生み出すことが期待されています。

しかし、これらの取り組みにもかかわらず、日本のジェンダーギャップ指数が低迷している現状を考えると、さらなる努力と根本的な意識改革が必要であることは明らかです。特に、政策の実効性を高めるための監視・評価システムの強化や、企業の取り組みを形式的なものにとどめないための具体的な成果指標の設定など、実質的な変化をもたらすための仕組みづくりが今後の課題となっています。

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ジェンダーギャップ解消のために私たちができること

ACTIONの文字が書かれたブロック

私たちが今後未来を良くしていくために、ジェンダーギャップ解消に向けた取り組みを行うことは重要です。

まず、無意識のバイアスに気づき、克服する努力が重要です。自己診断テストの活用や多様な経験を積むことで、固定観念や偏見を減らすことができます。さらに子どもを育てる家庭では家事や育児の平等な分担が鍵となります。家事の可視化や家族会議の実施を通じて、公平な役割分担を実現しましょう。

若者の投票率が低い現在、政治参加も欠かせません。ジェンダー平等に取り組む候補者の政策を理解し、地方選挙も含めて積極的に投票しましょう。日常生活では、言葉遣いの見直しや子どもへの接し方、消費行動の工夫などを通じて、ジェンダー平等な社会づくりに貢献できます。

これらの取り組みは小さな一歩かもしれませんが、継続的に実践し、周囲にも影響を与えていくことで、大きな社会変革につながります。自分にできることから着実に行動し、より公平で包摂的な社会の実現を目指しましょう。

まとめ

日本のジェンダーギャップ指数の低さは、私たちの社会に根深い課題があることを示しています。しかし、この現状を認識し、一人ひとりが意識と行動を変えていくことで、より平等で公正な社会の実現は可能です。

ジェンダー平等は、多様性を尊重し、すべての人が自分らしく生きられる社会づくりの基盤となります。私たち一人ひとりの小さな変化が、大きな社会変革につながるのです。

ジェンダーギャップ指数の動向に目を向けながら、ジェンダー平等社会の実現のために今日からできることを始めてみませんか?

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