サイクルツーリズムで地域活性化へ!人気の三湖を自転車で観光しよう
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漫画「弱虫ペダル」などの人気から、ロードバイクに乗る人が増えました。それに合わせ、ロードバイク向けの整備を進めている自治体が多くあります。
サイクリングロードを整備し、レンタサイクルができるようにするだけでなく、コースがわかるように道に矢印をつけたり、看板を設置したりしています。
自治体が配るルートには、観光スポットだけでなく、長距離を走るロードバイク乗り向けに食事ができる補給ポイントが分かったり、トラブルが発生した時に立ち寄れる自転車ショップがあったりします。
ロードバイク乗り向けに整備を行い、ロードバイク乗りが来ることで、地元経済の活性化にも繋がると考えられます。これを「サイクルツーリズム」と呼びます。
そして、サイクルツーリズムは自治体同士が連携して、さらに進化していっています。
今回は、サイクルツーリズムで人気な湖を持つ自治体の取り組みをご紹介します。
サイクルツーリズムで地域活性化へ!人気の三湖を自転車で観光しよう
今回ご紹介する場所は、自転車乗りに有名な湖です。
- 琵琶湖(滋賀県)
- 霞ヶ浦(茨城県)
- 浜名湖(静岡県)
1周200キロある琵琶湖(滋賀県)
ロードバイクでなにかを一周することを「〇〇イチ」と呼びます。
その中で一番メジャーなのが「ビワイチ」つまり、琵琶湖を一周することです。
ビワイチの魅力は何と言っても「距離」です。1周すると、ちょうど200キロの大台となります。ほとんどアップダウンのないルートなので、距離が長いわりに比較的挑戦しやすいです。
ロードバイクを購入してから長距離乗るための練習をすれば、1日で200キロ走りきることができます。
琵琶湖周辺の取り組み
ビワイチは、滋賀県や大津市が力を入れています。
ビワイチの推奨ルートがあり、道路には青い矢羽根が書かれています。間違いやすい曲がり角には看板が立っているので、初めてでも道がわからなくなることはほとんどありません。
200キロは厳しいという人向けに、150キロのコースも設定されています。
大津市の琵琶湖大橋の近くには、ロードバイクの大手メーカー「ジャイアント」のショップがあり、レンタサイクルすることもできます。
また、そのほかの自治体でもロードバイクのレンタサイクルを運営しているところもあり、近隣(といっても往復数十キロ)の観光コースなどが設定されています。
滋賀県では「輪の国」として、ビワイチを始めロードバイクでの観光に力を入れています。
民間企業もビワイチに挑戦する人に協力的です。
ドリンク補給や、トラブル時の工具貸し出しだけでなく、宿泊料金が安くなったり、朝早く出発する人向けの朝食のお弁当サービスなどもあります。
都心から近くて挑戦しやすい霞ヶ浦(茨城県)
霞ヶ浦一周は「カスイチ」と呼ばれています。
1周130キロでこちらも平坦ですが、風が強い時があるので、注意が必要です。
カスイチの面白いところは、霞ヶ浦の西端になる土浦から筑波方面に向けて廃線(筑波鉄道)跡にサイクリングロードが整備されている点です。
ただ1周するだけでは飽きてしまい、リピートされにくくなってしまうネックがあるのですが、このサイクリングロード(通称・りんりんロード)と組み合わせることで、様々なルートを選べるようになります。
例えば、筑波山にロードバイクで上ってから、りんりんロードを使って霞ヶ浦を楽しむという起伏にとんだルートを設定することもできます。
レンタサイクルも11箇所あり、貸し出しと返却を別の施設ですることもできるので便利です。初めてのコースで不安がある人には、事前に申し込みをしておけば、サポートライダーをつけることもできます。
霞ヶ浦周辺の取り組み
カスイチで一度は体験したいのが、ホテルの部屋に自転車をそのまま持ち込めるサービス。
星野リゾートの「BEB5土浦」が有名です。
一般のホテル、旅館は、自転車を部屋に持ち込むことはできません。入り口のところにとめるか、タイヤなどを外して持している専用の袋に入れないといけません。
入り口にとめる場合は盗難の恐れがあり、袋に入れるのは手間で、翌日に乗る時に組み直す手間があります。そのため、部屋にそのまま持ち込めるのは非常に便利です。
星野リゾート以外にも、部屋に持ち込めるサービスがあるホテル、旅館があるようです。
電車の活用も可能で、距離も手軽な浜名湖(静岡県)
浜名湖一周は「ハマイチ」です。
70キロ程度のコースのため、ビワイチ、カスイチよりも手軽に挑戦することができます。浜松駅近くや、浜名湖に一番近い弁天島駅などでロードバイク、クロスバイクのレンタサイクルができるようです。
ハマイチの特徴は、何と言っても手軽さです。距離は最大70キロで、50キロのショートコースもあります。ビワイチと比べて3分の1〜4分の1です。
浜名湖周辺の取り組み
浜名湖の近くを走るロードバイク乗りは、天竜浜名湖鉄道を利用することができます。
電車に自転車を乗せる場合、大抵は専用の袋に入れなければなりません。ロードバイクで長距離を乗る場合や、旅をする場合には必携のアイテムです。しかし、初心者の人たちは必ずしも持っているわけではありません。
天竜浜名湖鉄道では、無料で専用の袋を貸し出してくれます(有人駅に限る)。
例えば、掛川駅から天竜浜名湖鉄道に乗って三ヶ日駅で降りて、浜名湖の一部を走って、途中で天竜浜名湖鉄道の有人駅から乗って掛川に戻るということもできます。
2018年からは三湖で共同PRを開始
今回紹介した三湖は、2018年から共同でサイクリングのPRを実施しています。
「浜名湖サイクルツーリズム推進会議」が滋賀県、茨城県に打診したのがきっかけということです。例えば、カスイチのサイクルイベント内でビワイチのPRなどを実施するなどして、ロードバイク乗りの誘致を実施しています。
それぞれ関東、中部、関西と別の地域のため、新たな需要の掘り起こしという意味では非常に良いでしょう。
ビワイチやカスイチでは、地元企業によるサポートや面白いサービスもあります。
まとめ
今回は、自転車乗りを誘致し、地域の活性化を図る「サイクルツーリズム」についてご紹介しました。
コロナ禍でなかなか外に出れず、運動不足の方も多いのではないでしょうか。
ぜひ今度のお休みに、自転車で外に繰り出してしてみてください。
いきなり長距離は難しいかもしれませんが、近くの公園やサイクリングロードへ行き、プチ「〇〇イチ」からぜひチャレンジしてみるのもオススメです。