リノベーションとは|リノベーションで再生した都内の古民家カフェを紹介

LIFESTYLE

昨今リメイクやリノベーションの波は、個人が行うDIYなどの範囲を超えてビジネスとしても様々な市場へ広がりを見せています。

住宅市場もまたそのひとつで、新築を短いサイクルで建て替える「スクラップ&ビルド型」が当たり前の時代から「今あるものを生かして大切に長く使う」文化が再評価されつつあるのです。

今回は、リノベーションによって再生した古民家カフェに焦点を当ててサステナビリティを考えていきましょう。

リノベーションとは

壁にペンキを塗りなおしている画像

中古物件の話題などで耳にすることが年々多くなっているリノベーションとは、一言で表すと中古物件や住宅を改修することです。

リノベーション(renovation)を現代直訳すると修復や刷新の意味を持ちます。

継続して使える基礎部分などは残しつつ、直すべき箇所には手を加えて再生することで現代のニーズに合った建物へとアップデートさせることを目的として行われるサステナブルな手法です。

ライフラインや機能性を重視しながらも、個々の希望を叶えることができる点や新築一択であった消費者の価値観の変化などにより注目されています。

またリフォームと混同されることもしばしばありますが、違いは「リフォームは不具合箇所の修復を目的としているもの」であるのに対し、「リノベーションは改修を通じて建築物自体の価値を高める」ことを目的としています。

古民家リノベーションのメリット

古民家をリノベーションすることには、大きく2つの利点があります。

  1. 環境保全に大きく貢献する
    リノベーションの代表的な魅力として、環境負荷が低いことがあります。
    全体に使用される資材の量から、施工中に排出されるCO2まで新築建築と比べてとてもエコ。
    SDGsに直結する循環型や脱炭素社会の貢献に大きく貢献する方法なのです。
  2. 古民家ならではのレトロな雰囲気を生かせる
    古民家をリノベーションした建物が生きてきた時代・伝統などのストーリーや背景を考えたり、タイムスリップした気分で想いを馳せたりする人も多いことでしょう。
    ただ古い建物を利用するのではなく、風情あるエッセンスを残しつつ、必要な機能や耐震性といった現代に必要な要素を加えてリノベーションされることで新しい魅力や付加価値が加わるのです。そのレトロ調である点生かして、カフェや宿泊施設としても多く活用されています。

特に今回スポットを当てる「古民家カフェ」においては、その場所を訪れることでしか味わえない非日常感がアドバンテージとなります。

古民家リノベーションのデメリット

  1. 断熱性が低い
    基本的に風通しの良さに重点を置いている古民家の設計上、冬の断熱性が現代住宅に比べて弱い点が挙げられます。
    断熱工事を行う場合、費用面との兼ね合いも検討する必要があるでしょう。
  2. 耐震性
    古民家の特徴である「築年数の古さ」は、現代の耐震基準を満たしていない側面もあります。
    耐震性を加味した改修が必要となる可能性もありますが、木材建築ならではの強度が強い木材が基礎や梁に使用されている場合は改修せず生かせることもあります。

リノベーションされた古民家カフェ3選

木目調の壁のカフェ

ここからは、古さがリノベーションされることで新しい魅力となる古民家カフェを3店紹介します。

東京千駄木|HAGI CAFE

HAGI CAFÉは、東京の下町・谷中の谷中銀座商店街のすぐ近くに位置している築60年以上の木造アパートをリノベーションしてオープンした、最小文化複合施設HAGISOの中にあるカフェです。

東日本大震災後、解体計画が持ち上がりますが歴代の住人やアーティストの熱意によりHAGISOが誕生しました。

既存の構造の大部分を生かしてカフェの配置を決定し、壁の塗装などは運営者やアーティストなどの関係者が手伝う形で改修が行われました。

コーヒー一杯から、日本各地の朝ごはんをテーマにした「旅する朝食」、不定期開催される「夜パフェ倶楽部」、コースメニューなど幅広いメニューを提供しています。

詳細情報:HAGI CAFE

東京月島|Café&Barモンデンキント

モンデンキントは、天ぷら屋さんの建物を生かしたリノベーションカフェです。月島駅からすぐなので、アクセスも良好。

天ぷら屋さんのカウンターをテイクアウトブースへ、小上がりの居間は半分土間の客席へ改修されています。

古民家によくある昭和ガラスを利用したり、住居部分の玄関をアートギャラリーとして活用したりするなどセンスが光る空間へと再生しました。

日替わりで出店者は変わるので、訪れる度に新しいスイーツや食事メニューを楽しむことができます。

詳細情報:Café&Barモンデンキント

東京あきる野|POUND cafe&green

POUNDは築80年を超える古民家をオーナー自らが自宅として利用しながら、こつこつ10年近くの月日をかけリノベーションして誕生したカフェです。

屋根裏に断熱材を入れたり、壁にはレンガ風タイルをあしらったり、廃材を利用したフローリングの改修を行うなどこだわりと想いがつまっています。

入り口も内装もグリーンに溢れている空間では、具がたっぷりのサンドイッチやフレンチトースト、人気を博しているラテアートなどを楽しむことができます。

詳細情報:POUND cafe&green

まとめ

ラテアートされたコーヒー

古民家リノベーションの魅力と、リノベーションカフェの実例について紹介しました。

リノベーションは、改修して再生し付加価値を高めるだけではなく、古きよきものを残しながら、新しいエッセンスを加えて次の時代へとつないでいくストーリー性こそが魅力なのではないでしょうか。

 

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