コーヒーかすの再利用方法|個人でもできる方法と導入企業・活動をご紹介
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コーヒーを淹れたあとに残るコーヒーかす、そのまま捨ててしまっていませんか?コーヒーかすはさまざまな方法で再利用することができるもの。個人でももちろん、コーヒーかすを再利用している企業も増えています。今回の記事では、個人から企業まで活用できるコーヒーかすの再利用アイデアをお伝えします。
コーヒーかすの廃棄状況
日本のコーヒー消費量は年間で約42万トンと言われています。さらに、コーヒーかすにはそれと同量の水分が含まれるため、倍である84万トンが廃棄されていることに。このコーヒーかすの廃棄量は日本だけでなく、世界的な問題にもなっています。SDGsが注目される近年、コーヒーかすを再利用する取り組みも個人単位から企業単位まで、同様に注目されています。
コーヒーかすの個人でもできる利用方法5選
肥料・堆肥
コーヒーかすの再利用方法として注目されているのが肥料として使うというものですが、そのままでは肥料になりません。そのまま土にまいたり土として使用したりなどしても効果はありませんので注意が必要です。
コーヒーかすを肥料として使うには、発酵させなければいけません。となると手間がかかり難しいと感じるかもしれませんが、段ボールと腐葉土があれば1〜3ヶ月で完成します。
消臭
もっとも簡単にできるコーヒーかすの再利用方法といえるのが、消臭剤としての使用することです。特にコーヒーかすはアンモニアのにおいを吸収する効果があるため、トイレの消臭としてもぴったり。なんとその効果は活性炭の約5倍とも言われています。
濡れたままの状態の消臭効果は2〜3日。毎日コーヒーを淹れる方は抽出したそのままのコーヒーかすを容器やお皿にのせて置くだけで簡単に消臭剤として使用できます。コーヒーの良い香りを楽しむことができるので、玄関やリビングにもぴったりです。乾燥させるとより効果が長持ちします。乾燥させて使う場合は、効果を感じなくなったら交換しましょう。
虫除け
意外と知られていないのが、コーヒーの香りに虫除けの効果があること。コーヒーかすに火をつけると、蚊取り線香の代わりにもなります。家ではもちろん、キャンプなどアウトドアでも簡単にできるアイデアです。
せっけん・洗剤
コーヒーかすは酸性の性質を持ち、研磨剤代わりにもなります。コーヒーかすに少量の水を加え、スポンジでフライパンなどを擦るとピカピカに。肌や環境に優しい自然素材の洗剤としても使用でき、エシカルです。
コーヒー石鹸はコーヒーかすとグリセリンソープがあれば簡単につくれるアイテム。肌や環境に優しく、コーヒーかすのスクラブ効果で美肌にも効果が期待できますよ。
コーヒーかすの再利用を導入している企業・活動紹介
アイグッズ株式会社|SUSブランド
「ものづくりで、持続可能を実現可能に」をコンセプトに活動する企業。グッズやアメニティ資材を制作しています。コーヒーかすからつくられたサステナブルなマグカップやフレンチプレス、プレートは、コーヒーを取り扱うお店にぜひ取り入れたいアイテムです。
詳細:SUSPRO
GROUNDS合同株式会社|Caffe Latte
地球温暖化がこのまま進むことや生産地の減少でコーヒーを飲むことができなくなるかもしれない「2025年問題」を掲げ、コーヒーを楽しみ続けるためにサステナブルな活動に取り組む企業。コーヒーかすの再生紙を利用したトレーなどのアイテム販売のほか、サステナブルなコーヒーブランドの立ち上げなどもサポートしています。
PRONTO|コーヒーから生まれた 黒糖あられ
カフェが有名なプロントグループでもサステナビリティを推進しています。プロントで抽出後のコーヒーかすを利用してoisixと共同開発した黒糖あられが、oisixにて販売されています。実は食物繊維が豊富に含まれているコーヒーかす。食べ物にするという斬新な方法でアップサイクルすることも可能です。
詳細:コーヒーから生まれた 黒糖あられ|有機野菜 通販 Oisix(おいしっくす)
Starbucks|コーヒー豆かすたい肥
世界的なコーヒーチェーン、Starbucks。店舗から出る約7割のごみがコーヒーかすであるという事実を受け止め、2008年から始められた取り組みが「コーヒーかすに含まれるポリフェノールを活かして肥料として再利用」することです。そのほか、トレイの原料や店内の建築材料としての利用も進んでいます。
詳細:サステナブルな未来へ。リサイクルが共感と循環の輪をつなぐ。|Starbucks Stories Japan
UP COFFEE CHALLENGE|コーヒーかすアップサイクル活動
現在39社のパートナー企業とともに、コーヒーかすの大量破棄問題解決を目指しているグループです。コーヒーかすを肥料やバイオ燃料として使用するほか、小麦粉代替粉末やアパレル製品、インテリアなどさまざまなアイテムへアップサイクルを推進しています。
詳細:UP COFFEE CHALLENGE | UP FOOD PROJECT
まとめ
いつも私たちが毎日飲んでいるコーヒー。コーヒーかすをそのまま捨てず、再利用することでごみの廃棄量を減らせるだけでなく、その取り組みを知った人への意識を高めることもできます。個人から企業まで、一丸となって問題解決に取り組むことで、大きな力となるでしょう。