8割以上の高校生がSDGsを知っている!?高校生が日常生活でできること
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近年、多くの10代が社会問題に高い関心を抱いている傾向にあります。
彼らが関心を抱くきっかけの一つとして、幼い頃からスマホを与えられ、SNSをとおして社会問題や国際情勢に関する情報を見ていることが挙げられます。
高校生くらいの年代になると、社会をよりよくしたいという強い思いを抱きはじめる人も少なくありません。
今回は、高校生がSDGsにどのような関心を抱いているのか確認した上で、高校生が日常生活で実践できる5つのSDGsを紹介します。
高校生の86%がSDGsを認知している
株式会社アイ・エヌ・ジーが高校生の男女100名を対象に行ったSDGsに関する認知・行動調査によると、高校生のSDGsの認知率は86.0%です。
高校生のSDGsの認知率についての調査結果は下記のとおりです。
高校生の8割以上がSDGsを認知している背景には、SDGsを授業で取り扱う学校が多くあることの他、TwitterをはじめとするSNSの影響があると考えられます。
SDGsの3分野で最も関心が高いのは「環境問題」
同調査で、高校生が社会、経済、環境の3分野の中で何に一番関心を持っているか調査したところ、下記の結果になりました。
回答した高校生のうち半数以上が環境に高い関心を持っているという結果に。その後に、社会、経済が続いています。
高校生の環境問題に対する高い意識はレジ袋の有料化も関係しているようです。無料で利用していたレジ袋が有料になったことで、環境問題の深刻さを実感し、このままではいけないという気持ちが芽生えた人も少なくないと言います。
私たちの暮らしにおける取り組みの一つ一つが、若い世代の意識を変えることにつながっていると言えるのかもしれません。
SDGsの17項目の中で特に注目されている項目は「ジェンダー」
SDGsにはジェンダーや貧困、環境、教育などに関する17の項目が含まれています。
同調査によると、高校生がSDGsの17項目の中で最も興味を持っている項目はジェンダーという結果になりました。
近年、自宅や職場でジェンダーの分け隔てをなくそうという動きが高まっています。例えば、女性ばかりが家事を行うことを問題視する声や、オフィスでお茶汲みや清掃を女性だけが担当する慣習を変えていこうという動きも少なくありません。
夫婦で家事を平等に分担する家庭が増えた他、オフィスにおけるお茶汲みや清掃を男女関係なく当番制にする企業も増えています。こうした変化に敏感な若年層の中には、ジェンダーフリーを当然の価値観としてみなす人も多いようです。
また、多くの高校生が不平等や貧困、平和、途上国の問題に対しても関心を持っています。グローバル化が進む昨今では特に、自国以外の国についても目を向けることを忘れてはいけません。
SDGsの取り組みを行っている高校生は半分以下
多くの高校生がSDGsを認知し、その重要性に気付いているものの、同調査によるとSDGsの取り組みを自主的に行っている高校生は半分以下という結果です。
SDGsに取り組んでいる高校生の多くが、学校でSDGsに取り組んでいる傾向に。「学校で行っている」と「中学で行っていた」をあわせると、45%の高校生が学校生活の中でSDGsに取り組んでいます。
一方、SDGsの取り組みについて、「特に行っていない」と回答した高校生は41.0%と多いばかりでなく、自主的に取り組んでいる高校生は14%と非常に少ないです。
高校生が日常生活でできる5つのSDGs
SDGsに基づいて社会をよりよくしていくにあたって、SDGsを知識として理解しているだけではさほど効果を得られないでしょう。多くの人にとって暮らしやすい国際社会を構築していくためには、一人一人が自分にできる取り組みを実行することが不可欠です。
高校生が日常生活でできるSDGsは下記の5つです。
- いじめや差別をしない
- 社会において弱い立場にある人に手を差し伸べる
- 認証マーク入りの商品を購入する
- 洋服を大切、かつ長く着る
- スマホを使うときは検索エンジンECOSIAを使う
それぞれ詳しく解説します。
いじめや差別をしない
自分とは価値観の異なる人に対していじめや差別をしないことは学校生活において当然のことです。また、学校に留学生がいる場合は、彼らの文化や慣習を尊重しつつ、公平に接するようにしましょう。
社会において弱い立場にある人に手を差し伸べる
障がいのある生徒が学内にいる場合は仲間としてフォローすることはもちろん、日常生活においても困っている人がいたら助けようとする姿勢が大切です。例えば、お年寄りが電車の中で立っていたら席を譲る行為も、SDGsにつながる行動の一つと言えます。
認証マーク入りの商品を購入する
近年、多くの企業が環境や途上国に配慮した独自の取り組みを実施しています。地球環境や途上国に配慮して生産した商品には、消費者に一目で分かるよう認証マークが付いています。
例えば、認証マークには下記のマークがあります。
- FSC認証:環境に優しい森林認証制度
- MSC認証:海のエコラベル
- RSPO認証:認証パーム油
- フェアトレードマーク:公正公平な貿易で生産者の生活を守る
商品を購入する際は価格だけではなく、認証マークの有無についても参考にしてみてください。
洋服を大切、かつ長く着る
高校生はおしゃれに敏感な年代です。低価格で、デザイン性にも優れたファストファッションを楽しんでいる高校生も多くいると見受けられます。
しかし、低価格で売られている洋服を支えているのは低賃金で働く労働者であることを忘れてはいけません。また、洋服を製造する際にも、破棄する際にも環境に大きなダメージを与えることを覚えておいてください。
おしゃれには流行に合わせて洋服を変える方法だけではなく、適性価格で購入したお気に入りのアイテムを長く大切に着用する方法も含まれます。
スマホを使うときは検索エンジンECOSIAを使う
高校生にとってスマホは必須アイテムの一つと言えるでしょう。
スマホでWeb検索を行う際はエコシア(ECOSIA)というアプリの利用がおすすめです。エコシアは検索エンジンに表示される広告から得た収入の80%を世界自然保護基金に寄付しています。エコシアで検索するだけで植樹活動に貢献できます。
まとめ
よりよい社会を構築していくためには、若い世代が自分を社会の一員としてとらえ、社会のために何ができるか考えることが不可欠です。また、先進国で暮らす人の責任として、途上国で暮らす人たちの暮らしや状況に目を向けることも忘れてはいけません。
ジェンダーや環境保全などについてメディアで頻繁に取り上げられている昨今、高校生はこれらの問題に高い関心を持っている傾向にあります。また、さまざまな場面で多様性が重視されている昨今、高校生を含む若年層は自分とは異なる価値観を持つ人に寛容な傾向にあると言えるでしょう。
勉強などで多忙な高校生の方も、ご自身のできる範囲でSDGsに取り組んでみてください。