フェアトレードマークとは?名前の由来や意味を紹介します
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最近、フェアトレードマークが貼られた製品を見かける機会が増えてきました。
フェアトレードマークは、生産者と企業の取引を公平なものにするために作られたものです。日本でも取り組みが行われており、今後もさらに普及していくでしょう。
今回は、そんなフェアトレードマークについて詳しく紹介します。
フェアトレードマークとは
フェアトレードマークとは、国際フェアトレード基準をクリアしている製品に付けられるラベルのことです。
認証ラベルの取り組みは1988年オランダでマックスハベラーという名称で始まりました。それ以来、周辺のドイツなどを中心に普及し、現在では世界中で認定を受けたフェアトレードマークの製品があります。
元々自然食品専門店や一部の店舗でしか取り扱っていませんでしたが、最近はコンビニやスーパーなどの身近なマーケットでも認証ラベルがついた商品が取り扱われるようになりました。
フェアトレードマークのはじまり
フェアトレードマークは、生産者と企業の取引を公平なものにするために作られました。消費者にわかりやすい形でフェアトレード製品を提供できるように、デザインは統一されています。
1997年に日本を含む14のラベル推進機関を束ねる組織として国際フェアトレードラベル機構が設立されました。その後、2002年にラベルデザインを統一するため、現在の認証ラベルのデザインに変更されています。現在は、世界30カ国以上に展開されている組織が、認証ラベルの普及に努めています。
2007年の5月には、中南米、アフリカやアジア地域などの生産者組織も、国際フェアトレードラベル機構の構成メンバーに加わりました。
企業がフェアトレードマークをつけるメリット
多くの企業がフェアトレードに対する取り組みを実施していますが、その背景には、フェアトレードに対する運動が世界的に活発化していることが挙げられます。
実際に、2015年にSDGsが発表されてから、フェアトレードへの関心が国際的に高まりました。それに伴い、フェアトレードが大衆に認知され、企業の貢献活動を重視する消費者が増えています。
フェアトレードの原材料や製品を販売することで、生産者に配慮し途上国を支援している企業のイメージアップにもつながりやすくなるのです。
また、消費者だけではなく、投資の対象にもなりやすくなるでしょう。労働環境に配慮した活動に取り組むことで、企業全体のイメージアップと資金調達がしやすくなります。
フェアトレードマークの商品は一石二鳥
フェアトレードマークが貼られた商品は、生産者と企業の取引を公平なものにするために作られたものであるため、生産者が適正な価格を受け取ることができます。
これにより、貧困削減や社会的な格差の解消に貢献することができることは知っている人も多いのではないでしょうか。
実は、フェアトレードの商品は私たちの健康にも関わりがあります。
フェアトレードの商品は品質にこだわりがあるため、農薬や化学肥料の使用を最小限に抑え、健康に良いとされる栄養素を豊富に含んでいます。
フェアトレードの商品を購入することで、有機栽培や農薬の制限、水資源の適切な管理などの持続可能な農業の促進に繋がります。
身近なフェアトレードマーク商品
フェアトレードマークは、食品以外にもさまざまなジャンルの製品についています。それだけ多くの業界でフェアトレードに対する関心が高まっているということです。
どんな製品にフェアトレードマークがついていることが多いのか、具体的に製品を紹介していきます。
Tシャツ
コットンなどの原材料をフェアトレードで調達している企業も多く存在します。
生産者に配慮するだけではなく、ファッション自体を楽しめるのが大きな魅力といえるでしょう。その他にも、環境面に配慮したサステナブルファッションなどが注目されています。
スポーツボール
サッカーボールやバスケットボールもフェアトレード製品のものがあります。
元々パキスタンの労働問題に取り組むことを目的に、2002年スポーツボールの製造と貿易に対して、国際フェアトレードの基準が設けられました。
日本では、2004年に国内初のフェアトレードボール ASPIROが販売され、普及が進められています。
化粧品
ヘアオイルなどもフェアトレードで調達可能です。
従来の化粧品より肌への負担が少ないことが特徴で、余分な化学製品を使わないオーガニックコスメにも注目が集まっていることもあり、今後さらに普及していく製品の一つといえるでしょう。
スパイス
スパイスの原材料をフェアトレードで調達している企業もあります
適正な価格での取引だけでなく、スパイスの栽培技術指導や補助を行うほか、一部収益は地域の発展を目指すプロジェクトに活用されています。
タオル
コットンなどの原材料をフェアトレードで調達し、SDGsの活動にもつながる製品もあります。
フェアトレード製品を活用することにより、SDGs17の目標の多くを解決することにもつながるため、注目が集まっています。
消費者だけでなく、原産国の女性労働者の環境向上のため、積極的に取り組んでいる企業も増えています。
フェアトレードマークのついた製品を販売している企業
全国的に展開している企業は、それだけ地域の環境や労働に配慮することが重視されます。つまり、フェアトレードマークを付けた製品を販売することも、貢献活動の一つです。
実際に、フェアトレードマークのついた製品を販売している企業をいくつか紹介していきます。
スターバックスコーヒー
スターバックスは、2004年に持続可能な調達のガイドラインを設定しました。生産者のサポートを手厚く行い、コーヒーの品質や生産性を高める取り組みを実施しています。
「エレシカルなコーヒー100%調達」を目標に掲げ、フェアトレード製品のコーヒー豆を使ったメニューを展開しています。
LUSH
LUSHの売りであるハンドメイドコスメ製品を作っていくには、新鮮な原材料と生産者との信頼関係が欠かせません。そのためLUSHでは、生産者との直接的な取引を重視しています。
フェアトレード認証の地域以外でも取引を行い、現地生産者の労働環境改善に力をいれているのが特徴です。
イオン
イオンは、「自然資源の持続可能性と事業活動の継続的な発展との両立」を目標に掲げています。
はじめに設定していたフェアトレードに対する独自のガイドラインの中には、認証機関で正式にフェアトレード認証を受けたものもいくつかあります。
これまで取り組んできたフェアトレードの原料調達をさらに拡大していくとともに、生産地に合わせた調達計画を立てることで労働者を支援しています。
コストコ
アメリカで生まれたコストコは様々なフェアトレード商品を取り扱っており、アメリカのフェアトレード協会から認証を受けています。
日本では珍しい様々な国の商品を扱っているのが魅力的です。
fair select fair trade online shop
fair selectはフェアトレード商品を取り扱うオンラインショップで日本フェアトレード協会の認証を受けています。
フェアトレードと難民支援活動を通じて、発展途上国の人々を支える国際協力NGOの「わかちあいプロジェクト」が運営しています。
まとめ
今回はフェアトレードマークについて紹介しました。
フェアトレードマークのついている商品を買うことで、生産者の労働環境などを守ることができます。
最近は一般的なお店でもフェアトレードマークのついている商品を見かけることもあるので、ぜひチェックしてみてください。
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