疲労社会へのアンサーとなる。データの伝統文化の融合で – 湯治ぐらし株式会社

疲労社会へのアンサーとなる。 データの伝統文化の融合で 湯治ぐらし株式会社

この取り組みを行っている企業・団体

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湯治ぐらし株式会社

湯治ぐらし株式会社は「湯治」を世界の新しいライフスタイルへ昇華させることをミッションに、別府温泉を拠点とする企業です。長期滞在型の湯治リトリート「七日一巡り」や温泉シェアハウス「湯治ぐらし」の運営に加え、温泉DX事業やマッチングアプリ「おんピタ」開発、温泉×衣食住の新産業創出にも取り組んでいます。リトリートでは看護師・温泉利用指導者資格を持つ「湯治カウンセラー」がデータに基づく入浴アドバイスを提供。個人から企業の健康経営支援まで展開しているのが特徴です。

この取り組みの担当者

菅野静

代表取締役

菅野静
PROFILE

大阪府出身。東京・大阪・上海で広告業界15年、地方創生コンサルに3年携わり、がむしゃらに働いた後の栄養ドリンクのように温泉にハマる。東北で日本古来の養生法だった湯治に出会い、2019年別府鉄輪温泉に移住、個人事業主として独立。2023年「湯治ぐらし株式会社」を設立。

日本古来の養生法である湯治を現代にフィットする形で、個人や企業向けの様々な事業やプログラムを実施している。シェアハウス「湯治ぐらし」を4軒経営、湯治リトリート滞在施設「七日一巡り」を運営。地域の温泉の個性を明らかにする「健康計測&湯治カウンセリング」、人と温泉のマッチングアプリ「おんピタ」のほか、湯治×〇〇の掛け算による湯治産業開発、コンサルティングにも注力している。

慢性的な疲労や睡眠不足を抱えながら、それでも立ち止まれない人が増え続けています。タイムパフォーマンスを重視する現代の生活様式が加速するなか「病院に行くほどではないけれど、どこかおかしい」感覚は、もはや個人の問題ではなく社会の構造が生み出した課題です。

「別府温泉・湯治リトリート 七日一巡り」では、この「現代人の見えない疲労」という社会課題に対し、日本古来の湯治文化と独自のアプローチを組み合わせたウェルネスプログラムで向き合っています。

「癒し」を数値化する。データを駆使した新しいウェルネスの実践

カウンセリングや健康測定のシーン

ここでは、同社が行っている、データに基づいたケア方法について紹介します。

看護師×温泉利用指導者が担う、パーソナライズドケア

同社が他の温泉宿泊施設と一線を画しているのは「感覚」ではなく「データ」で癒やしを提供している点です。

看護師資格と温泉利用指導者資格を併せ持つ専門スタッフ「湯治カウンセラー」が、チェックイン時に滞在客一人ひとりのバイタルデータを測定。腰痛や不眠といった自覚症状、心理的な状態、さらには現地での交通手段に至るまでを詳細にヒアリングしたうえで、別府に点在する約2,000か所の温泉の中から「泉質・ロケーション・アプローチ」の3要素を掛け合わせ、その人に最適な温泉を処方箋のように提案します。

チェックアウト時にもデータを取得することによって、滞在のビフォーアフターを数値として可視化。利用者が自身の健康改善を客観的に実感できる仕組みを整えています。

実証実験が示す、圧倒的な効果

同社の取り組みの効果は、企業や行政との実証実験によって裏付けられています。企業とのある協業プログラムでは、滞在前後の血圧・血管年齢・肉体疲労度・柔軟性・自律神経のバランスを計測しました。血圧の安定や柔軟性の向上に加え、別府到着時点で副交感神経が優位に働くなど、顕著な健康改善効果が確認されています。

別府市(B-biz LINK)との連携で実施した「眠りを整える別府ウェルネス」モニターツアーでは、専用デバイスを用いた睡眠計測の結果、滞在中の睡眠時間が日常と比べて1時間以上増加し、起床時の眠気が最小化されることが実証されました。

「温泉によるリフレッシュ感92%改善」「疲労25ポイント低減」「健康状態23ポイント改善」「幸福度16ポイント向上」という数値が記録されています。

リフレッシュによる科学的な効果を生む背景のひとつが、同社が強くこだわる「2泊3日」という滞在設計です。

1泊2日では初日の移動・チェックインと翌日のチェックアウトに時間が割かれ、真の休息は得られません。2泊することで初めて「移動を全く伴わない、誰にも邪魔されない空白の中1日」が生まれます。荷造りの必要もなく、気の向くままに食事をして温泉に入るこの完全な自由時間こそが、現代人が本来の生活リズムを取り戻すために不可欠な装置だと同社は考えています。

企業の健康経営を温泉が変えていく

実際に、企業が福利厚生の一環として利用するケースもあるといいます。

企業が実際に訪問して、効果を感じた結果も

同社のプログラムは個人のリフレッシュにとどまらず、企業の健康経営やチームビルディングの場としても高い評価を受けており、すでに複数の企業との連携実績を持ちます。

ある企業向け研修では、朝活として「手作り味噌体験」を取り入れました。普段はリモートワークでパソコンに向かってばかりの社員たちが、五感をフルに使って味噌を仕込む体験を通じ、自然なコミュニケーションが生まれ、強力なチームビルディングにつながったといいます。ワーケーション環境としての設計にも工夫が凝らされています。

テレワークなど「オン」の時間と、デジタルデバイスを手放して自然の中で過ごす「オフ」の時間を明確に区切ることで、集中と解放を繰り返す健全なリズムを実現します。

同じ釜の飯を食い、温泉で裸の付き合いをすることで社員間の心理的安全性が高まり、通常業務時よりも生産性が向上するとともに、新しいビジネスアイデアが生まれやすい土壌が形成されていると、参加企業から高い評価を受けています。

また、BtoBtoC向けウェルネス旅商品の開発や、ウェルネス・リトリート等のコンテンツホルダーによる貸切プランの企画、睡眠商材を持つ企業とのコラボレーションや、宿泊する場に留まらない展開・企画も進めています。

地域資源の持続可能な保全へ。「温泉マッチングアプリ」という次の一手

ONPITA

地域資源の持続可能な保全のために、同社は新しく「温泉マッチングアプリ」というサービスも開始しています。

「泉質」という本質的価値で人と温泉地をつなぐ

同社のサステナビリティへの視点は人の健康回復にとどまらず、地域資源の持続可能な保全にまで広がっています。塩素消毒や循環ろ過を施さない「生きた天然温泉」の価値を重んじ、大地のエネルギーをそのままに宿した自然の恵みを享受することの重要性を発信し続けています。

その延長線上にある次の取り組みが、現在開発中の「温泉マッチングアプリ ONPITA(おんぴた)」です。

ユーザーが自身の自覚症状や好みを入力すると、独自のアルゴリズムが全国の温泉の中からその人の心身に最適な泉質とそれを保有する宿・温泉施設を提案するサービスで、2026年6月にリリース。今後紹介できるエリアや施設をより拡張していく予定とのことです。

「優しい社会」のインフラとして

 ONPITA(おんぴた)」を通じて、これまで専門スタッフによるカウンセリングを通じて対面で届けてきた「温泉の処方箋」を、より多くの人へ、より広い地域へと広げていく試みとなります。個人の健康回復から企業の健康経営、そして地域のサステナビリティへ。

同社は日本の湯治文化を次の時代のインフラへと進化させながら、人と温泉地をつなぐウェルネスが循環するような社会を目指しています。

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湯治ぐらし株式会社は「湯治」を世界の新しいライフスタイルへ昇華させることをミッションに、別府温泉を拠点とする企業です。長期滞在型の湯治リトリート「七日一巡り」や温泉シェアハウス「湯治ぐらし」の運営に加え、温泉DX事業やマッチングアプリ「おんピタ」開発、温泉×衣食住の新産業創出にも取り組んでいます。リトリートでは看護師・温泉利用指導者資格を持つ「湯治カウンセラー」がデータに基づく入浴アドバイスを提供。個人から企業の健康経営支援まで展開しているのが特徴です。