フェアトレードとは?概念や仕組みを簡単に解説します!
最近、フェアトレードという単語をよく見聞きします。
名前は知ってても、どういった製品を指すのか知らない。フェアトレードマークは見たことがあるけど詳しくは分からない。
そんな方が多いのではないでしょうか。
話題に出てくるフェアトレードとは一体何なのか。この記事では、概念と仕組みを簡単に解説していきます。
フェアトレードとは?概念や仕組みを簡単に解説します
フェアトレードについて
「フェアトレード」とは、開発途上国で生産された原材料または製品を適正な価格で売買し、生産者の生活改善と自立を目指す貿易の仕組みのことです。
残念ながら、今の社会では開発途上国で生産された製品が、世界中で安く売買されていることがあります。
輸入国が安く製品を購入できている理由には、生産者に対して正当な報酬が支払われなかったり、生産性を上げようと必要以上に農薬を使った影響で生産者に健康被害が及んだり、生産者側の犠牲が関係してきました。
このような犠牲を取り払い、持続可能な取引を行っていくために公正な取引を「フェアトレード」と言います。
フェアトレードの基準
国際フェアトレードラベル機構が、国際フェアトレード基準を作成しています。この基準は様々ですが、どの基準も「経済」「社会」「環境」の三原則が共通しています。
引用元:FAIRTRADE JAPAN 国際フェアトレード基準
また、国際フェアトレード基準の大きな特徴に「フェアトレード最低価格」と「フェアトレードプレミアム(奨励金)」があります。
「フェアトレード最低価格」は生産コストを賄いながら、生産者の経済的・社会的・環境的に持続可能な生産と生活を支えるための保障です。
「フェアトレードプレミアム(奨励金)」は生産地域の発展(学校設立やインフラ整備)や社会発展のための資金です。
このように基準の価格があるおかけで価格変動に左右されず、生産者が安定した暮らしを送れるようになるのです。
国際フェアトレード認証ラベル
実はフェアトレードは昔から存在しています。フェアトレード運動は、1960年代に欧米で盛んに行われるようになりました。
当時はまだ、フェアトレード商品は教会や自然食販売店などで販売されているだけでした。
フェアトレード運動を広めていくには、多くの消費者に購入してもらうことが必須です。
そこで、一般マーケットにフェアトレードを広めるため、フェアトレードのラベルが開発されました。
1988年にオランダで開発された国際フェアトレードラベルはドイツをはじめとした欧米に広まり、年が進むにつれて多くの国がメンバーに加わるようになりました。
フェアトレードラベルは扱う物によって種類が変わっていき、今日もフェアトレード運動を広めていっています。
フェアトレード製品の紹介
現在、様々なフェアトレード製品が売られています。フェアトレードで扱われている製品は下記のようなものがあります。
引用元:FAIRTRADE JAPAN フェアトレードミニ講座
例①チョコレート
フェアトレード製品として、一般的によく知られているのがチョコレートです。
チョコレートの原材料である「カカオ豆」ですが、カカオ豆農園での児童労働が問題となっています。
例②スポーツボール
サッカーボールやバレーボールなど、様々な球技のボールもフェアトレード製品があります。
世界のサッカーボールの70%以上がパキスタンで生産されていますが、パキスタンでも児童労働が問題となっています。
上記のように、各製品の生産背景を見ると、先ほどご説明した「国際フェアトレード基準」が必要であることが分かるはずです。
国際フェアトレード基準では、児童労働を禁止し、安全な労働環境を保証しています。
この2つ以外にも、様々なカテゴリーでフェアトレード製品があります。
みなさんもご存じのセブンイレブンやイオンでも、フェアトレードカカオを原材料としたチョコレートが販売されているのでチェックしてみてください。
製品の詳細については、下記サイトより閲覧可能です。
参考サイト:FAIRTRADE JAPAN|製品紹介
まとめ
フェアトレードについて理解はいただけたでしょうか。
普段お買い物をする時、その製品がどのように作られているのか生産背景まで気にしたことがなかったという方も多いと思います。
全ての人が安心安全、健康、そして豊かに生きるためにフェアトレードがあります。
お買い物の際、フェアトレードのラベルを見かけることがあれば、ぜひ手に取ってみてください。
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