【猫背、反り腰を改善】理想的な姿勢を手に入れるために知っておきたいこと
皆さんの中には今までに、「猫背」「反り腰」などの姿勢に関係する指摘を受けたことがある方も多いのではないでしょうか。
「肩こりの原因は猫背だから」「慢性的な腰の痛みは反り腰だから」と自覚している方もいるはずです。
では、理想的な姿勢とはどのような状態なのでしょうか?
また、自分の姿勢にはどこに問題があるのでしょうか?
今回は、理想的な姿勢を手に入れるために知っておきたいことを解説します。
姿勢を改善するために知っておきたいこと
姿勢を良くするために、まずは「肩こりや腰痛が起こりにくい姿勢」を目指しましょう。
姿勢が悪いと、日常生活だけではなく、運動時にも支障をきたす場合があります。
姿勢を改善しようと頑張って運動をしたり、胸を張って過ごしていても、チェックポイントとゴールがわからなければ途方に暮れてしまいます。
理想的な姿勢とは?
皆さんは理想的な姿勢と言われたらどのような状態をイメージしますか?
モデルのように細く反った腰?
ボディービルダーのように張り出した胸?
そもそも理想的な姿勢とは、どのような姿勢を指すのでしょうか。
- 美しく見せるためのモデルのような姿勢
- 筋肉がかっこよく見えるボディービルダーのような姿勢
- 速く走るための陸上選手の姿勢
- 速く泳ぐための水泳選手の姿勢
上記はすべて職業に合わせた理想的な姿勢です。
ここでは「健康的な状態の姿勢」つまり、日常生活で肩こりや腰痛が起こりにくい状態を理想的な姿勢として説明していきます。
肩こりや腰痛が起こりにくい姿勢とは?
- 外果の約2㎝前方(外くるぶしの少し前)
- 膝関節前部(膝のお皿の後ろ)
- 大転子(股関節の外側にある出っ張った骨)
- 肩峰(肩の出っ張った骨)
- 耳垂(耳の後ろ)
1番バランスの取れた姿勢は、重心を通る線が身体を横から見たときに上記のポイントを通過する状態と言われています。
例えば、猫背で背中が丸まっていると、肩が重心線よりも前方に移動することが考えられます。
また、反り腰の場合は、体重が「くるぶしの下」ではなく、「つま先」に乗っていることなどが考えられます。
姿勢が崩れると起こる症状
猫背や反り腰の人形があれば、直立することはできません。バランスを崩し倒れてしまいます。
しかし、大人であればどれだけ姿勢が崩れていても、転ばずに立つことができます。
立ったままでいられる理由は、体中の様々な筋肉が働き、転ばないようにバランスを取っているからです。
猫背の場合、肩や頭が重心線より前に出ることで、転ばないように背中や首の後ろにある筋肉が過剰に働きます。
背中や首の後ろにある筋肉が過剰に働いてしまうことで、猫背による肩こりを引き起こすのです。
また、重心が踵(かかと)ではなく、つま先になると、そのまま前に転んでしまわないように腰の筋肉が働きバランスを取ろうします。
これが腰痛の原因になり得ます。
「体中の様々な筋肉が働く」
一見、健康そうに聞こえますが、残念ながらそうではありません。
姿勢が悪いと不必要な筋力を必要とするため、筋肉が硬くなり関節の動きや血流が悪くなることなどが考えられます。
姿勢をよくするために大切なこと
理想的な姿勢を保つために、筋肉はほとんど必要ありません。
大切なのは「固有感覚」と「バランス能力」です。
固有感覚とは、関節の角度や筋力の強さの調節をするための感覚です。
自分のイメージ通りに関節を動かしたり、コーヒーカップを持つのにこれぐらいの力が必要だろうと筋力の出力を調節するなどの感覚のこと。
年齢を重ねるにつれ、視力や聴覚などが悪くなると同時に低下していきます。
固有感覚は、運動習慣がないと刺激を受けづらいため、著しく低下することが考えられます。そのため、結果的にバランス能力の低下につながってしまうのです。
赤ちゃんを目指そう
実は、いま姿勢が悪い方でも、理想的な姿勢を実践できていた時期がありました。
姿勢の崩れを自覚している方が参考にするべき人物。
それは「赤ちゃん」です!
成人の場合、頭の重さは体重の10%。乳児の場合、頭の重さは体重の30%程と言われています。
重い頭を支えている赤ちゃんですが、筋骨隆々には見えませんよね。
神経系が著しく発達する赤ちゃんの時期は、柔らかい関節を持ちながらも重い頭を支えるために、筋肉ではなく骨で身体を支えて立っています。
つまり、理想的な姿勢の状態でなければ、立つこと自体が不可能なのです。
まとめ
姿勢不良を分類分けすれば様々なパターンがありますが、共通して言えることは「バランス能力の低下」です。
現段階で身体の不調がない方も、放っておけば慢性痛などのリスクが増えていきます。
次回はバランス能力、固有感覚の感度を上げるためにできる日常生活での実践編をお届けしますので、姿勢が気になる方は実践してみてください!