バイオプラスチック”PEPARON” – 耐熱性も兼ね備えた生分解性プラスチック
引用元: 日本ぺパロン株式会社HP
私たちの生活の中心に存在するプラスチック。
便利な反面、廃棄処理の際に海洋汚染や温室効果ガスの排出を誘発します。
環境問題への負荷を考慮し、批判の声も相次いで出ているのが現状です。
この問題に対して企業や政府が開発を進めているのがバイオプラスチックや生分解性プラスチックです。
バイオプラスチックは、生物由来の材料(主に植物由来)から作られるプラスチックを指します。
分解の際の環境問題への負荷の低さから注目を集めています。
生産コストや生産量、分解条件などにおいては課題も残りますが、次世代のクリーンなプラスチックとしての期待がかかっています。
日本ぺパロン株式会社の手掛ける”PEPARON”もバイオプラスチックの一種。
バイオプラスチックなのに低価格で大量生産できることから、多くのメーカーに愛用されています。
この記事では日本ぺパロン株式会社が手掛けるバイオプラスチック”PEPARON”について紹介し、その可能性について考えていきます。
PEPARONとは
PEPARONは天然素材100%(トウモロコシ由来のポリ乳酸+紙料)で構成される、地球に優しいバイオプラスチックです。
燃焼時に排出されるCO2は従来のプラスチックの約6割ほど。
コストも比較的安価なため、ハンガーや化粧品ケース、食器類、さらには3D用プリンターなど幅広い用途で使われています。
PEPARON成形事例(ハンガー)
従来のバイオプラスチックが抱えていた問題点の解消の背景には、日本ぺパロン株式会社の持つハイレベルな技術力の下支えがあります。
日本ぺパロン株式会社の持つ技術力
PEPARONの開発にあたり、日本ぺパロン株式会社は乾式工法を活用しております。
乾式工法とは、ペレットの製造時に水や液体材料を用いず、主に粉体材料や固体材料のみを使用する工法のことを指します。
この工法は、水を必要としないため、製造工程短縮やコスト削減に寄与します。この技術を活かして、低価格かつ大量生産を実現させています。
PEPARONの強み
PEPARONの強みは低価格かつ大量生産なところだけではありません。
その機能面においても優れた特徴を持っています。
耐熱性
一般的な生分解性プラスチックの耐熱温度は110~120℃。それに比べてPEPARONは150℃の熱にも耐えることができます。
分解速度
PEPARONは最短で77日間で分解可能(一部条件による)。一般的なプラスチックが分解に数年間~数十年間かかることを考慮すると驚異的な短さです。
環境への負荷
前述の通り、トウモロコシ由来のポリ乳酸+回収した古紙を主原料としているため新たな資源を多く使うことにはなりません。
終わりに
”PEPARON”は地球環境改善に貢献したいという日本ぺパロン株式会社の思いから生まれた発明です。
PEPARONの選択は、現在主流となっている石油を原料としたプラスチック製品からの脱却のための手段となります。
今後のPEPARONの流通、発展に注目です。