BLUEKNIT(ブルーニット) – ニット製品でサーキュラーエコノミーを実現
BLUEKNIT(ブルーニット)とは
BLUEKNITは、国内ニットメーカーが企画・生産した横編みニット製品を株式会社島精機製作所が運営するオンラインショッピングサイト「BLUEKNIT store」で販売し、使用後の製品リサイクルなど原料の循環に至る全ての工程で廃棄ゼロを目指す取り組みです。
コンセプトは、物を作る人々と、それを使う人々が共に循環する世界を描く。
「地球への配慮」、「心身への優しさ」、「生産者の支援」、「エシカルな社会を追求する」という四つの視点から、売り手や買い手だけではなく、生産現場の労働者や、社会全体にまで配慮した循環システムの構築を目指します。
BLUEKNITの取り組みを始めたきっかけ
株式会社島精機製作所がBLUEKNITの取り組みを始めたきっかけは2つあります。
ファッションビジネスが世界で2番目に環境に悪影響を与えていることと、衣料品の国内生産比率が約2%まで低下していることです。
これらの現状を改善するために、島精機製作所としてどのような取り組みができるのか?
そこを起点に、BLUEKNITの取り組みが始まりました。
BLUEKNITに込められた想い
ブランド名である「BLUEKNIT」の、BLUE:青は、わたしたちが住む星、絶対に守らなければならない青い星「地球」と循環社会によって守られる「自然」を示しています。
また、KNIT:ニットは、日本のニット産業の後世への技術継承と、地方工場の衰退に終止符を打ち、モノづくりの現場を守るという決意が込められています。
ロゴにデザインされた4つの輪は、循環社会の4R活動(Rethink、Reduce、Reuse、Recycle)を表しており、我が国のニットに関するものづくりの現場を、地球と人にやさしい環境循環型に再構築する取り組みの目的が込められています。
売残りをゼロに
ネットのBLUEKNIT storeやBLUEKNITの直営店舗では、国内のニットメーカーが企画、生産した商品を販売しています。
廃棄品を減らすため、ECや実店舗での売残りをゼロを実現しています。
まず、一度に大量生産するのではなく、できるだけ少量・小ロット生産をおこないます。
また、商品はシーズンが終わっても直ぐに廃番にせず、複数年間継続販売することで売残りをゼロにします。
流通在庫をゼロに
BLUEKNITで販売されている商品は、すべてBLUEKNIT storeやBLUEKNITの直営店舗で販売されます。
卸販売や、他の小売店では販売しないため、流通在庫がゼロです。
使用後の製品買戻しで廃棄ゼロに
もう使わなくなったBLUEKNITの製品は、製品の買戻しを行っています。
買戻し時の送料も島精機が負担します。
買戻された製品は、工場に送られ修繕した後、BLUEKNITのネット・実店舗で再販売されます。
再販売できないと判断された製品は、素材や組成によって最適なリサイクル方法によって資源として再生され、再利用されます。
原料在庫をゼロに
OEM生産を行っていると、どうしても残糸が工場に溜まっていきます。
BLUEKNITに参加するメーカーの中には、残糸利用のブランドをつくっている企業もあり、原料在庫がゼロになる工夫が凝らされています。
パートナーシップ
BLUEKNITの取り組みに参加しているメーカーは、BLUEKNITの理念や目的に賛同してくれる企業に限られます。
一方で、メーカー側にも、ものづくりに関する独自のフィロソフィや想いがあるはずです。
BLUEKNITの取り組みでは、主催者である株式会社島精機だけでなく、パートナーであるメーカーも積極的に情報発信しています。
積極的な情報発信によって、取り組みに興味を持つファクトリーブランドのファンや新規メーカーが増える事につながっていきます。
循環型社会を実現するための素材選定
循環型社会をサステナブルに回していく上で、重要なポイントとして3つの項目が挙げられています。
- 使用後の製品が廃棄されずに回収される事。
- リサイクル技術や設備が実用可能なレベルにあること。
- リサイクルされた原料がリサイクルコストを上回る価値があること。
1を実現するために、BLUEKNITでは使用期間に応じて商品の有償買戻しを実施しています。
2および3について、現状ではウールあるいはカシミヤ80〜100%の素材が、より付加価値の高い再生原料に生まれ変わります。
異なる素材の混紡糸などの場合、リサイクルは可能ですが、不織布などに再利用され、価値は非常に低くなります。
BLUEKNITでは、これらの技術やノウハウ、情報を各ニットメーカーに共有し、より環境負荷の少ない素材、リサイクルしやすい素材を選定・利用できるようにしています。
循環をまとう
服を探すとき、ちょっと未来と環境のことを考えてみる。
社会に目を向け、未来の地球のこと環境のことに想いを馳せながら、心地よい「服」を探す。
そんな人たちと、服をつくる人たちの両者が共に循環する世界を目指し、島精機のBLUEKNITは、廃棄ゼロのニット製品を提供するプラットフォームとして発展していきます。