生涯学習とは|取り組むメリットや実践方法をわかりやすく解説します

生涯学習とは|取り組むメリットや実践方法をわかりやすく解説します
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生涯学習とはどんな学習か知っていますか?
みなさんは、生涯学習と聞いてどんなものを思い浮かべるでしょうか。
学習=学校、学習=勉強というイメージを持つ人も少なくないはずです。
今回は、生涯学習とは何か、そして取り組むメリットや実践方法について、わかりやすく紹介します。

生涯学習とは

カラフルな積み木

生涯学習とは、私たちが生涯に行うあらゆる学習のことをいいます。
”学習”には、学校教育、家庭教育、社会教育、文化活動、スポーツ活動、レクリエーション活動、ボランティア活動、企業内教育、趣味など様々なものが含まれます。
机に向かって取り組む学びだけでなく、生涯のうちに取り組んできた学び全てが生涯学習なのです。
知識やスキルを身につけるだけでなく、思考力を磨いたり、価値観を形成したりと、私たちの人生を豊かにする学習だといえます。

注目される背景

生涯学習が注目される背景には社会の変化があります。
文部科学省は生涯学習の必要性を3つの理由から指摘しています。

新しい知識や技術を習得する必要があるため

私たちは、社会や経済の変化に対応するため、絶えず新しい知識や技術を習得する必要があります。変化に対する学習需要に的確に対応し、生涯学習の基盤を整備することは、自身の技能・経歴の向上だけでなく、人材育成にもつながり、社会や経済の発展への寄与も期待できます。

心の豊かさや生きがいのための学習需要が増大しているため

自由時間の増大などをはじめとした社会の成熟化に伴い、いま、心の豊かさや生きがいのための学習需要が増大しています。
学習需要にこたえるための生涯学習の基盤を整備することは、私たち学習者の自己実現のみでなく、地域社会の活性化、高齢者の社会参加・青少年の健全育成など、社会全体にとって有意義なものといえます。

学歴社会の弊害の是正にもつながるため

生涯学習が目指す「生涯学習社会」は、「人々が、生涯のいつでも、自由に学習機会を選択して学ぶことができ、その成果が適切に評価される」社会です。
生涯学習の基盤を整備し、学歴だけでない様々な「学習の成果」が適切に評価される社会を築くことは、これまで進められてきた教育改革の課題の一つである学歴社会の弊害の是正にもつながります。

生涯学習のメリット

生涯学習の必要性がわかっても、利点がなければチャレンジしようとは思えませんよね。
そこで、生涯学習に取り組むことで得られるメリットを紹介します。

人脈が広がる

生涯学習はもちろん一人でもできますが、何かしらのコミュニティに属し、一緒に学ぶことも可能です。
所属したコミュニティで、自分と似た考えの人や、成長意欲の高い人と出会えるかもしれません。
大人になってからこのような人と出会える場は決して多くはありません。生涯学習に取り組む場が、貴重な人間関係を築ける場になる可能性もあります。

考え方・視野が広がる

情報化や多様化などの言葉に代表されるように、現代社会は目まぐるしい変化を遂げています。
1人1台のスマートフォンを持ち、子どもたちもインターネットを使いこなす時代になりました。
SNSを通じて様々な価値観に触れる機会も増えました。
これらは何十年、何百年の長い月日の中ではなく、この数十年のうちに劇的に変化しました。
変化の激しい現代社会を生き抜くためには、考え方や視野を広げていくことが不可欠です。
先にも述べたように、生涯学習の分野は様々です。生涯学習を通じて、多様な価値観に触れることで、考え方や視野を広げていくことができます。

選択肢が増える

生涯学習に取り組むことで、思考力や柔軟性、課題解決能力といった複雑な社会の変化に対応できる力を習得できます。
これらの知識や技能を習得することで、キャリアアップや経済的自立へのチャンス増加など、選択の幅を広げることが可能になります。

生涯学習の具体例と取り組み方

絵を描いている様子

学校教育、家庭教育、社会教育、文化活動、スポーツ活動、レクリエーション活動、ボランティア活動、企業内教育、趣味など様々なものが含まれる生涯学習ですが、例えばどんな学習があるのでしょうか。取り組み方とともに紹介します。

スポーツ

私たちはスポーツに親しむことで、心身両面にわたる充足感を得たり、健康の保持を増進したりすることができます。

また、コミュニティに所属することで人脈を広げることも可能です。
ひとことにスポーツといえども、テニス、サッカー、ゴルフ、ランニングなど、様々なジャンルがあります。

まずは興味のあるスポーツや経験のあるスポーツから挑戦してみましょう。
スポーツを始めるなら、社会人サークルやジムなどを活用してみるのはいかがでしょうか。
自宅や自宅周辺で1人で取り組むのも良いですが、場所を変えたり、周囲に仲間がいたりすると、気分転換にもなります。
最近はパーソナルジムや男女それぞれの専用ジムなども増えているので、自分に合った場所を選んでみてくださいね。

芸術文化

芸術や文化に触れ、感性を磨くのも1つの生涯学習です。
絵画や音楽、茶道や書道、華道など、五感を通じて様々な芸術や文化に触れていきたいですね。
美術館を巡って様々な作品と出会ったり、コンサートなどで様々なジャンルの音楽を聞いて好みのジャンルや作曲家を見つけたりしても良いかもしれません。
また、習い事を始めて、自分で花を生けたり、楽器を演奏したりするのも良いですね。
生涯学習で多様な作品に出会ったり、感性を磨いたりすることで、より人生を充実させることができるはずです。

語学

もちろん机に向かっての勉強も、生涯学習の1つです。
これまで学ぶ機会がなかった言語や、今よりも上達したい、深く知りたいと思う言語を学んでみましょう。
日常生活だけでなく、ビジネスにも役立てられる学びになるはずです。
語学を独学で習得するのも素敵ですが、大学に通ったり、講座を受講したりするのも楽しいでしょう。

まとめ

ピンクの壁に書かれた文字

人生を豊かにする学習って素敵ですよね。
取り組むか迷っている人がいるならば、興味のある分野や、楽しく取り組めそうな方法を探してチャレンジしてみませんか。
踏み出したその一歩で、人生の豊かさは変わってくるはずです。

また、生涯学習と似た言葉に「リカレント教育」があります。
リカレント教育とは、仕事に関する専門的な知識やスキルを学ぶための社会人の学び直しのことを指します。
生涯学習の一部ともいえるリカレント教育について、わかりやすく解説しています。
ぜひ読んでみてくださいね。

リカレント教育とは|取り組み方や課題とともに簡単に解説します

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