発展途上国の教育問題について解説します【私たちにできる支援とは?】

発展途上国の教育問題~私たちにできる支援とは~
SOCIETY

230兆円

この金額が何を示すか皆さんは分かりますか?

これは日本を含む西欧諸国で行われてきたアフリカに対する過去50年間の支援金の額です。これだけの金額が支援されていても、今なおアフリカの貧困問題は解決に至っていません

なぜこの貧困問題がなくならないのでしょうか。

今回はその要因の1つである教育問題について話していきます。

アフリカの国々を含む発展途上国の教育にどのような問題があるのか、またどのような支援ができるのか考えてみましょう。

発展途上国の教育問題

教室の椅子

なぜ教育が必要とされているのか、貧困問題との関係性具体的な問題について見てみましょう。

なぜ教育が必要なのか

なぜ教育の機会が必要になってくるのかは、貧困問題国としての自立が関係しています。

発展途上国では学校に通う代わりに家業を手伝ったり、金銭的な余裕のなさから教育の機会が失われていて、その貧困問題を解決するために教育が必要になります。

貧困を解決するには教育が必要であるにも関わらず、教育が必要な人は貧困のために教育が受けられない。発展途上国はこの負のスパイラルに現状囚われています。

この負のスパイラルからの脱却のために貧困問題の解決、そして教育が必要になってくるのです。

発展途上国での教育問題

では、発展途上国でなぜ教育が進められないのか具体的な問題について紹介していきます。

問題は大まかに3つあると考えられています。

  1. 学ぶための環境が整っていないこと
  2. 家庭環境によって十分な教育が受けられないこと
  3. 戦争紛争による教育機会の紛失

この3つすべての状況が満たされていることが望ましいですが、現状が学校だけがあって先生がいなかったり、教えるのに十分な能力を持った先生がいないこともあります。

このような現状のため、発展途上国の教育は行き届かず貧困問題が解決できないのです。

学ぶための環境が整っていないこと

学校が近くに存在しなかったり、先生の数が足らなかったり、先生の質が悪いことが問題とされています。

家庭環境によって十分な教育が受けられないこと

家計を支えるために親と一緒に働いたり、親が教育に対して理解がなく教育が受けられないなどが具体的な理由です。

戦争紛争による教育機会の紛失

戦争や紛争によって命の危機に瀕していたり、子供兵士として戦場に駆り出されています。

発展途上国への支援で必要なこと

どっちか一つ

過去に230兆円もの金額を支援していてもアフリカの貧困問題は未だ解決されていません。つまり、お金を送ることだけが支援ではないと言えます。

このような問題を抱える発展途上国は、どのような支援を求めているのでしょうか。

ニーズを把握した支援

発展途上国の支援で必要なことは、正しい相手のニーズを把握し、どのような支援が必要か考えることです。ただお金や物資を送るだけではありません。

教育機会の確保のために貧困が原因だからと言ってお金をあげたり、先生がいないからと海外から先生を派遣したりするだけでは根本的な解決にはならないのです。

一時的には問題解決にはなりますが、その次の世代はどうでしょうか。継続的にお金を送り続けなければならず、解決とは言えません。

先ずはなぜ貧困になっているのか、なぜ先生がいないのかを考える必要があります。

このように潜在的なニーズを把握し、支援を行っていくことが必要になっているのです。

私たち個人で出来る発展途上国への支援方法

私たちが今、日本にいても出来る発展途上国の自立、そして教育を受けられる機会を増やす支援方法を紹介していきます。

フェアトレード製品の購入

フェアトレード商品を購入することで子供の教育機会を与え、発展途上国の自立に繋がります。

フェアトレードは、これまで正当な値段で取引されていなかった物を正当な値段で取引を行っていく貿易方法です。

これにより、これまで低賃金で働いていた生産者に対して、正当な対価が支払われることになります。子供の教育機会を奪っていた労働や金銭的な問題の解決に繋がっていくのです。

関連記事:フェアトレードとは?概念や仕組みを簡単に解説します

寄付金での支援

前述の通り、ただお金を集めて送ることは効果的な支援には繋がりません。必要になってくるのは、発展途上国側のニーズを理解して支えていくことです。

生活のために往復4時間の水の持ち運びをしなければならず、行きたくても学校に行けない子がいます。

ここでの問題は、近場に水場がないことです。それを理解せずに学校を立てても、この子は学校に行くことが出来ません。生活のために水を汲みに行く必要があるからです。

このように、支援を求めている側が何に困っているのかを考えることが重要になってきます。

まずは近くに水場が必要なので、井戸の制作のためにお金を集めて寄付すること、井戸を作ることが教育の機会を与える支援になります。

何が発展途上国側で必要となっているのかニーズを汲み取り、ニーズに合った寄付をすることが発展途上国の支援に繋がります。

まとめ

途上国の家

いかがでしょうか。

発展途上国には教育、貧困の問題があります。

発展途上国には今どんな問題があるのか、どんな支援が必要か。考え、私たちにできる支援を行っていきましょう。

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