ヴィンテージ品とはどういうもの?アンティークとの違いやアクセサリーブランドを紹介


「ヴィンテージ」という言葉は、ワインやファッション、家具、食器などさまざまなジャンルで使われています。しかし、実際に「ヴィンテージ品」とはどのようなものを指すのか、ご存じでしょうか?この記事では、ヴィンテージ品について詳しく解説します。
また、アンティークとの違いについてや、ヴィンテージ品のアクセサリーブランドも紹介するので、ぜひ最後までお読みください。
ヴィンテージ品とは?アンティークとの違い
ヴィンテージとは、本来ワインの用語で、「ぶどうの収穫年」を指す言葉でした。
しかし、現在では「古くて価値が高いもの・年代もの」という意味で衣料品、家具、食器、アクセサリーなど、幅広い分野で使われている言葉です。ここからは、ヴィンテージ品の定義やアンティークとの違いについて詳しく紹介します。
ヴィンテージの定義
「ヴィンテージ」に明確な定義はありませんが、一般的に製造から30〜99年経過し、一定の価値があるものを指すことが多いです。
単に古いだけではなく、現在では見かけることの少ないレトロなデザインや素材が使用されていることが、ヴィンテージ品としての価値を高めます。
また、ファッション用語としての「ヴィンテージファッション」は、一般的に70年代・80年代に流行したスタイルを指します。
アンティークとの違い
「アンティーク」は、フランス語で「古美術・骨董品」を意味し、美術品として価値が高いものを表す言葉です。
なお、アンティーク品は、アメリカで制定された通商関税法により、製造から100年以上経過したものと定義されています。
ヴィンテージとアンティークの主な違い
ヴィンテージとアンティークの主な違いは、以下のとおりです。
項目 | ヴィンテージ | アンティーク |
年代 | 20年以上100年未満 | 100年以上前 |
価値 | レトロなデザインや希少性で価値が上がる | 歴史的・文化的価値があり、コレクター向け |
例 | 1980年代のシャネルのバッグ、1970年代のティファニーのリング | 19世紀のカットガラスの指輪、ヴィクトリア時代の家具 |
ヴィンテージとアンティークはいずれも「古くて価値があるもの」を指しますが、大きな違いは製造年代です。また、ヴィンテージはデザインや希少性によって価値が見出されるのに対し、アンティークは歴史的・文化的価値も重視される点が特徴です。
ヴィンテージアクセサリーの魅力とは?
ヴィンテージアクセサリーには、現代にはない唯一無二のデザインや時代を超えた価値など、さまざまな魅力があります。ここからは、世代を超えて愛されているヴィンテージアクセサリーの魅力を紹介します。
1. 唯一無二のデザイン
ヴィンテージアクセサリーの魅力のひとつは、ほかにはない唯一無二のデザインです。
ヴィンテージアクセサリーは、時代背景によってデザインや使用されている素材に特徴があることから、現代には見られない独自のデザインや華やかさがあります。
さらに、一点ものも多く、他では手に入らない特別なデザインを楽しむことができます。
2. 歴史やストーリーを感じられる
ヴィンテージアクセサリーは、何十年という時を超えて受け継がれてきたアイテムであるため、新品の商品にはない、歴史やストーリーを感じられるのも魅力のひとつです。
デザインには、その時代の流行やスタイルが反映されています。さらに、以前の持ち主の思い出やエピソードなど、時代を超えて受け継がれたストーリーも込められているのです。そのため、身に着けることで、当時の歴史や以前の持ち主のストーリーも感じることができるでしょう。
3. サステナブルな選択肢
ヴィンテージアクセサリーを選ぶことは、物を大切に使うことにつながり、地球環境を守るためのサステナブルな選択肢でもあります。
新しく大量生産されたものを購入するのではなく、時代を超えて受け継がれてきたものを大切に使うことは、限りある資源を守り、持続可能な未来を作ることに貢献します。


4. 時代を超えた価値
時代を超えた価値を感じられることも、ヴィンテージアクセサリーの魅力です。
量産されたものではなく、職人がひとつひとつ丁寧に作り上げたヴィンテージアクセサリーには、当時の職人の技術や想いが詰まっており、世代を超えて愛され続ける価値を持ち続けています。
ヴィンテージ品のブランド
ここからは、ヴィンテージ品のブランドをいくつか紹介します。ヴィンテージ品が気になる方は、ぜひ参考にしてください。
グッチ(GUCCI)|バンブー(Gucci Bamboo)
グッチの「バンブー」は、1947年にデザインされたバンブー(竹)を持ち手に使用しているバッグです。「カーブした竹の持ち手」と「留め金」の特徴的なデザインが人気を博し、英国のプリンセス・レディ・ダイアナやジャクリーン・ケネディをはじめ、世界のセレブリティに愛されてきました。
バンブーを持ち手にするデザインが誕生した背景には、戦後に牛革の物資が不足したことが影響しています。物資不足に悩んだグッチのフィレンツェ職人は、安定して入手できる素材を探した際に、日本から輸入した「バンブー(竹)」に着目しました。そして、グッチのバンブーが誕生したのです。
エルメス(HERMÉS)コリエ・ド・シアン(Collier de Chien)
「コリエ・ド・シアン」は、エルメスを代表するブレスレットのひとつです。ピラミッド型のスタッズと揺れるリングが印象的で、1927年の発売以来、多くの人に愛され続けています。
また、「コリエ・ド・シアン」誕生のきっかけは、「犬の首輪をモチーフにしたブレスレットを作ってほしい」という常連客からのリクエストでした。当初はスタッズの数が多い個性的なデザインでしたが、時代とともにシンプルになり、現在のデザインへと変化していったのです。
カレ(Carres)|プティ アッシュ(petit h)
エルメスの代表的なスカーフ「カレ(Carres)」や、小物類「プティ アッシュ(petit h)」も、ヴィンテージ品として人気があります。
「カレ(Carrés)」は、芸術作品のようなデザインと、厳選されたシルクによる最高級の肌触りが特徴です。
ヴィンテージアクセサリーの選び方と購入時の注意点
ヴィンテージアクセサリーを購入する際は、選び方や注意点を押さえておくことが大切です。購入後に後悔しないためにも、事前に選び方のポイントと注意点を確認しておきましょう。
1. コンディションをチェック
ヴィンテージアクセサリーは、コンディションがとても大切です。
どんなに素敵なデザインでも、ネジが外れていたり宝石が欠けていたりと、コンディションが気になるものであれば、購入を避けたほうがよいでしょう。また、修理の有無や金属の接合部分の状態も、確認しておくと安心です。
また、ネットで購入する場合は、写真で判断することになりますが、不明点や不安なことがあれば販売元に問い合わせると詳しく教えてもらえます。
ただし、経年劣化した風合いもヴィンテージアクセサリーの魅力です。あまり神経質にならず、自分が許容できる範囲程度のコンディションのものを選びましょう。
2. ブランドの刻印や証明書の有無
ブランド品を買う場合は、ブランドの刻印や証明書の有無も確認しておくと安心です。
ヴィンテージ品のなかには、ブランド品の偽物が販売されていることもあるからです。ブランドの刻印や位置は、時代によっても異なる場合があるため、事前に調べておくとよいでしょう。
3. 自分のファッションに合うものを選ぶ
ヴィンテージアクセサリーといっても、さまざまなデザインがあるため、自分のファッションに合うものを選ぶことも大切です。
自分に似合うものを選ぶことで、日常使いもしやすく、長く愛用できるでしょう。また、好みに合うヴィンテージ品を多く扱っているショップを見つけるのもおすすめです。
4. 信頼できるショップで購入
偽物を避けるためにも、信頼できるショップで購入するのがおすすめです。
ヴィンテージ品の価値や品は、なかなか個人で見極めるのは難しいため、専門知識を持つショップで購入するほうが安心だからです。
ショップによっては、状態について詳しく説明してもらえたり、アフターケアが充実していたりすることもあります。
まとめ
ヴィンテージとは、製造から30〜99年経過した「古くて価値が高いもの・年代もの」のことでした。
また、ヴィンテージ品には、歴史を超えて愛される魅力や、ほかにはない唯一無二のデザインのものが多くあります。また、ヴィンテージを取り入れることは、持続可能なライフスタイルにもつながるでしょう。
ヴィンテージ品に興味がある方は、ぜひ、自分だけのお気に入りのヴィンテージ品を見つけてみてください。