circular village hostel GURURI|資源がぐるりと巡る未来の暮らし
circular village hostel GURURIとは
一般社団法人大崎町SDGs推進協議会は、2023年度より循環型社会「サーキュラーヴィレッジ・大崎町」を体感できる施設の展開を推進しています。
2024年4月14日(日)、その第一弾として体験型宿泊施設「circular village hostel GURURI(サーキュラーヴィレッジホステルグルリ)」が本オープン。
本施設は、元県職員住宅に改修・リノベーションを施した「体験型宿泊施設」です。
大崎町の「当たり前の日常」を体験しながら暮らしのスピードや消費行動を見つめ直せるような場所になるよう、高い断熱性や地域内資源循環を目指した内装など “大崎町らしい建物“として、環境負荷を軽減した様々な工夫が施されています。
大崎町で25年続く分別の取り組みの体験を通じ、〈日常にリサイクル行動が溶け込んだ住民の暮らし〉を体感することが可能です。
GURURIで体験できるエネルギー循環
本施設では、3つのエネルギー循環を体験することができます。
1つめは、断熱材の使用や窓のトリプルガラス利用による優れた断熱・機密性能。本施設では断熱材の使用や窓のトリプルガラス等で高い断熱・気密性能を実現しており、施設一棟の空調を6畳向けエアコンでカバーしています。
2025年には、原則的にすべての新築住宅・非住宅に省エネ基準の適合が義務化、2030年にはより高い断熱性能が求められるようになることを踏まえ、住宅の省エネ性能がより注目されるようになっています。
本施設にて、高い断熱性能の住宅を体験してみてください。
2つめは薪ストーブやボイラー等の木質バイオマス利用。本施設の給湯システムには木質バイオマスボイラーを導入しています。
木材燃焼の熱交換により高効率なエネルギー利用ができるほか、解体工事で出た木材も利用しており、施設内での循環を実現しています。
そして3つめがリユース太陽光パネル。本施設では再エネ電力販売契約モデルによる太陽光パネルを導入しており、地域内再エネルギー利用率の向上に貢献しています。また、契約先であるおおすみ半島スマートエネルギー株式会社と連携し、リユース太陽光パネル導入の実証実験を実施しています。
実証実験では、リユース太陽光パネルの発電状況調査や導入時のリスク等のノウハウを蓄積し、地域内での活用の幅を広げることを目指しています。
GURURIで体験できるインテリアの循環
本施設の家具・家電製品の一部は、定額レンタルのPaaS製品を利用しています。
PaaSとは、Product as a Serviseの略称で、通常の売り切り型の製品とは異なり、製品が提供する「サービス」を消費者に継続的に販売するというモデル。様々な場所で活用され、幾度もリペア/メンテナンスされてきた製品を利用することができます。
また、本施設では、利用からリペア、次の方への貸出のルートを何度も辿った家具や家電製品の最終地点としての導入にも挑戦しています。
その他の家具には、地域の未利用資源を積極的に活用しています。
リビングのローテーブルには台風被害の倒木を、ソファベッドとクッションのカバーには松ぼっくりや桑に藍を加えた染め材を利用するなど、「資源循環が当たり前となった社会」を先取りしたインテリアデザインにこだわっています。
GURURIで体験できる食べ物の循環
本施設に滞在する全員が家庭ごみの分別体験ができる「分別キッチン1.0」を設置しています。
滞在者だけでなく、町民の方も、各家庭の分別ノウハウを共有することで分別キッチンの機能開発に携わることが可能です。また、住民の方々と作ったキッチン天板には旧大丸保育園の床材を、足組には解体で出た廃材を使用しているなど、ここでも資源の循環を感じることができます。
循環の中で過ごす
3種の「ぐるり」を軸に、資源の循環を身近に感じる暮らしを体験することができる、circular village hostel GURURI。
本取り組みの目的は、長年続く大崎のリサイクルの基盤である「日常にリサイクル行動が溶け込んだ住民の暮らし」の体感を通じ、未来の製品やサービス、仕組みづくりの足がかりとなること。今後、第二弾、第三段の展開に注目が集まります。