【LGBTQIA】ジェンダー平等を考える上で大切な、性の多様性を知ろう
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東京2020オリンピックがあることで世界的に話題となったことは皆さんご存知でしょうか。
話題になった理由。
それは、LGBTQなどの性的マイノリティの選手が活躍をしたからです。
ジェンダーといっても、「ゲイ」や「レズビアン」だけではありません。
この記事では、ジェンダーについて、そしてジェンダー平等に向けて私たちが出来ることをご紹介していきます。
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LGBTQIAって何?ジェンダー平等に向けて
LGBTQIAとは、「からだの性」と「こころの性」が一致しない人、性的志向が異性ではなく「同性や両性」の人などを指します。
読み方は、「エルジービーティーキューアイエー」です。
「からだの性」と「こころの性」が一致していて異性愛者の人を「性的マジョリティ(多数派)」と呼ぶのに対し、LGBTQIAの人は「性的マイノリティ(少数派)」とも呼ばれます。
性的マイノリティに関する用語
先ずは性的マイノリティに関する基本的な用語をご説明していきます。
- 性自認:自分で自分の性をどのように認識しているのか(こころの性)
- 生物学的性:生物学的な特徴から判断される性(からだの性)
- 性的志向:自分が好きになる相手の性
「こころの性」「からだの性」「好きになる相手の性」を踏まえて、LGBTQIAのご説明をしていきます。
LGBTQIAって何?
LGBTQIAをそれぞれ詳しく説明していくと下記の通りです。
- L(レズビアン):女性の同性愛者(からだ、こころの性は女性で一致している)
- G(ゲイ):男性の同性愛者(からだ、こころの性は男性で一致している)
- B(バイセクシャル):両性愛者(からだ、こころの性は一致している。恋愛対象は両性)
- T(トランスジェンダー):「からだの性」と「こころの性」が一致していない人
- Q(クエスチョニング):自分の性が分からない、または決めていない人
- I(インターセクシャル):生まれつき男女両方の身体的特徴を持つ人
- A(アセクシャル):無性愛者(誰に対しても恋愛感情を抱かない人)
少し前まではLGBTQという呼ばれ方をされていましたが、今ではIAが加わったLGBTQIAと言われることもあります。
性の種類は人間の数だけ存在する
今まで性の種類は「男性」「女性」の2つだけとされていました。
しかし、近年は性の多様化されてきているのが明らかになっています。今では人間の数だけ性が存在すると言われています。
例えば…
- 自分が男と女の真ん中にいるという人
- 自分が男か女か決めたくないという人
- 自分が男でも女でもあるという人
近年、上記のような様々な性があると認識されるようになり、現在はLGBTQIAに+を付けて、LGBTQIA+と言われることもあります。
この+(プラス)は、LGBTQIA以外の様々な性を意味します。
同性婚:法的な結婚について
同性同士で結婚することを指す「同性婚」
日本国憲法における「両性の合意に基いてのみ成立する」という婚姻の規定により、日本で同性婚は認められていません。
G7(民主主義の先進国7か国)の中で同性婚を認めていないのは日本だけです。
世界の同性婚
2021年9月現在、同性婚が法的に認めてられている国は30ヵ国あります。
参考:NPO法人EMA日本
世界で初めて同性婚が合法化されたのは2001年オランダです。2001年以降は、欧米諸国を中心に同性婚を法的に認める動きが活発化しています。
最近では、2021年9月にスイスで同性婚が合法化されました。
アジアや中東で同性婚を認めているのは台湾だけです。
「家父長制」や「保守的な考え」がアジアで同性婚が認められない主な理由とされています。また、中東では宗教が主な原因です。
私たちにできること【ジェンダー平等に向けて】
今は少しずつ、ゆっくりとですが社会が変わってきています。ここからは私たち個人が出来ることをご紹介していきたいと思います。
恋愛対象の性を決めつけない
男性の恋人は、必ずしも「女性」ではありません。また、女性の恋人は必ずしも「男性」ではありません。
誰に対しても恋愛感情を抱かないアセクシャルの人もいます。
「彼氏(彼女)いる?」「結婚しているの?」などの恋愛に関する話題は慎重に扱うようにしましょう。
また、彼氏(彼女)に代わる言葉として、性別に関係ない「パートナー」や「恋人」を使うようにすると良いでしょう。
アウティングをしない
アウティングとは、人のセクシャリティを勝手に第三者に言いふらすことを言います。
性的マイノリティの方に自分のセクシャリティに関してカミングアウトされたとしても、その人の許可なく他人に言ってはいけません。
セクシャリティの問題はとてもデリケートです。
あなたが良かれと思って行ったことでも、イジメや精神的苦痛に繋がる場合があります。最悪は命に関わることもあります。
他の人に伝える場合は、先に当事者に確認をとりましょう。
まとめ
ジェンダーについて話しをすると「昔はそんな人いなかった」という言葉をよく耳にします。
昔はいなかったわけではなく、言い出せるような世の中ではなかっただけ。
社会的には少しずつ変わり始めていますが、重要なのは1人1人の行動や言動です。
「性的マイノリティは普通ではない」といった偏見や差別をなくすことで、誰もが生きやすい社会を作ることが出来ます。
ジェンダー平等を実現するためにも、今までの固定概念に問われず、1人の人間として、その人自身を理解できるようしていきましょう。