オーガニックビレッジとは|注目の自治体・企業の活動事例を紹介します
Contents
近年、多くの自治体や企業が「オーガニックビレッジ」宣言をし、有機農業へ一丸となって取り組んでいます。
この記事では「オーガニックビレッジとは」から注目の活動事例までご紹介していきます。
オーガニックビレッジとは
オーガニックビレッジとは、農業者だけに限らず、事業者など地域内外の住民を巻き込み、地域ぐるみで有機農業の生産から消費まで一貫して取り組む市町村のこと。
各地域で「有機農業実施計画」の実施計画がまとまったら「オーガニックビレッジ宣言」をし、計画の実現を目指していきます。
オーガニックビレッジの目的
令和3年5月、国は「みどりの食料システム戦略」を策定。
2050年までに国内における有機農業の取り組み面積を全農地の25%(100万ha)に拡大する目標を掲げました。
そのための活動のうちの一つが「有機農業産地づくり推進事業」で、オーガニックビレッジを増やすことで実現すると考えられています。
農林水産省では2025年までに100市町村、2030年までに200市町村のオーガニックビレッジ創出を目標に、全国各地での産地づくりを推進しています。
オーガニックビレッジを目指す意義
地域ぐるみでオーガニックビレッジの取り組みをすることにより、環境に配慮した有機農業の推進されCO2排出量の削減にも貢献できます。
またオーガニックビレッジ事業を国の財政支援を受けながら取り組むことで、国全体はもちろん各地域のSDGsの向上にもつながるため、住民にとっても非常に意義のある活動といえます。
オーガニックビレッジのメリット
オーガニックビレッジを宣言した地域は、国からさまざまな補助を受けることができます。
特に補助金を受け取ることができることは大きなメリットで、国の補助を受けながらオーガニックビレッジの実現に向けた活動へ取り組んでいけます。
「みどりの食料システム戦略推進交付金」の市町村1ヵ所当たりの交付金の上限は1,000万円です。
オーガニックビレッジの取り組み例
兵庫県|丹波篠山市
丹波篠山市ではオーガニックビレッジを目指し、丹波篠山ワクワク農都づくり協議会が策定した「丹波篠山ワクワク有機農業実施計画~水と創る農都ものがたり~」に基づき、有機農業や環境・生きものに配慮した農業を推進しています。
ロゴやキャッチコピーの作成やSNSの発信などにより、地域住民への認知を広めています。
宮崎県|高鍋町、木城町
宮城県の高鍋町は隣接する木城町と合同で平成30年度に「高鍋・木城有機農業推進協議会」を設立。
その後令和5年6月「オーガニックビレッジ」を木城町と合同で宣言しました。
消費者や高鍋農業高校生、県立農業大学校生を募ったイベントも開催しています。
静岡県|藤枝市
令和5年2月14日に「オーガニックビレッジ宣言」を施行した藤枝市。
環境に配慮した有機農業を推進しCO2排出量の削減を目指すほか、静岡県内屈指の有機農業の先進市である強みを活かして生産基盤の拡大・確立に繋げていくことを目標にしています。
さらに、児童や生徒などに対する食育の推進も図り、藤枝ローカルSDGsの実現にも寄与します。
まとめ
令和5年7月時点では、全国51市町村でオーガニックビレッジ宣言がされています。
自分が住む地域がその対象になっているのかどうか、気にしたことがなかった方も多いかもしれません。
しかし、オーガニックビレッジは、生産者だけでなく地域の事業者や住民がまとまって有機農業の普及への活動に取り組むことで実現します。
ぜひこの機会にオーガニックビレッジについての知識を深めてみてはいかがでしょうか。