移住で家がもらえる?制度を利用してお得に移住しよう!


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近年、若い世代のあいだで注目を集めている「地方移住」。
ライフステージの変化や、自分らしい生き方を求めて、都市部から自然豊かな地域へと生活の拠点を移す人が増えています。その背景には、コロナ禍によるリモートワークの普及があり、職場の近くに住む必要がなくなったことが大きく影響しています。
都会の喧騒に疲れ、もっとゆとりある暮らしを求めているものの、「どこに移住すればいいのか」「移住にあたっての注意点は?」と、具体的な情報がわからず踏み出せない人も多いのではないでしょうか。
一方で、東京などの大都市圏への人口集中を緩和するため、国や自治体は地方移住を後押しするさまざまな取り組みを進めています。中には、移住者に住宅を無償で提供する地域や、手厚い支援制度を整備している自治体も。
この記事では、そうしたお得な制度を活用しながら地方へ移住する方法と、地方暮らしの魅力について、わかりやすくご紹介します。
移住で家がもらえる?制度を利用してお得に移住しよう!
地方移住をする際、国や地方自治体が実施している制度を利用することでお得に移住することができます。
移住にあたり最も大きな支出が「住居費」ですよね。
家賃や引越し代を補助してくれたり、家そのものを無料で提供してくれる自治体を紹介します。
家を一定期間借りる
移住支援の中には、一定期間家賃をはらい、住み続けることで、最終的に家が譲渡される制度もあります。
魅力的な制度ですが、10年間転居しないなど、自治体ごとに制度が設けられています。
また、人気の制度のため、募集開始後抽選がある自治体もあるため、注意が必要です。
・茨城県境町
茨城県境町では、25年間住み続けると、家と土地を無償でもらうことができます。細かい条件が定められているので、気になる方は自治体のサイトをチェックしてみてください。
・島根県飯南町
島根県飯南町では、月額40,000円で25年間住み続ければ、家と土地を無償でもらうことができます。住宅の間取りと外装と内装も選べるので、とても魅力的ですよね。
・宮城県七ヶ宿町
40歳未満で中学生以下のお子様がいる世帯を対象に、20年間住んだ場合に土地、住宅を無償で譲渡。
賃貸住居支援例
・兵庫県洲本市
特定公共賃貸住宅の入居者で3カ月以上居住した方を対象に、収入に応じて家賃助成金として最大36,000円/月を助成。
・大分県豊後高田市
県外からの移住者で、条件に当てはまると、2人以上の世帯には100万円、単身者には60万円を支給。
・新潟県小千谷市
東京圏から小千谷市に移住し、一定条件を満たすと、最大100万円が支給されます。
・福岡県添田町
新築一戸建てを35,000円/月で提供。
家を購入する場合
北海道標津町では市内で家を購入する際、新築なら300万円、中古なら100万円までの支援を受けることができます。
憧れのマイホームを地方移住によって叶えてみてはいかがでしょうか。
購入住居支援例
・北海道網走市
市内で住宅を取得し、自ら居住する場合、市のリフォーム融資資金500万円までを利用可能。
・鹿児島県薩摩川内市
定住のための家購入で250万円までの補助。
0円空き家バンク
東京都奥多摩市のHPに掲載されている「0円空き家バンク」
空き家バンクの0円物件に住むと、住居費無料で移住することができます。
契約や登記にかかる費用は自己負担になることもあるので、ご注意ください。
空き家支援制度
・山形県遊佐町
空き家バンク登録物件を町が借上げ、リフォーム後に移住者に。一棟につき貸出、最大350万円で物件を修繕。
・佐賀県鹿島市
市外に3年以上居住していた転入者が、重要伝統的建造物群保存地区内の空き町家に5年以上居住又は営業する場合、建物の住居・店舗部分等の改装費の2/3を補助。最大200万円。
・鳥取県岩美町
住宅修繕費用最大200万円補助。
都心からの移住者を誘致している自治体には制度がたくさん
現在、数多くの自治体が都心からの移住者を求めているため、各自治体で子育て、通勤、就業などに対して独自の支援制度を設けています。
下記以外にも、様々な支援制度が用意されています。
一般社団法人 移住・交流推進機構では、全国の支援制度の詳細を検索することができるのでチェックしてみてください。
支援金制度
東京への一極集中を避けるため、国は地方創生「移住支援金」「起業支援金」を支給しています。
東京23区に在住、または通勤する方が地方に移住し、就業や起業する場合に適用されます。
移住支援金
東京23区に在住または通勤する方が、東京圏(東京・神奈川・千葉・埼玉※条件不利地域を除く)外へ移住し、起業や就業等を行う場合に受け取れる支援金です。
最大100万円もらえます。(単身者は最大60万円)
2021年度からは、テレワークで東京の仕事を続けながらでも支給されることになりました。
大阪や沖縄の一部地域など対象にならない地域があるため、自分が移住したい自治体が支援金を実施しているかは地方創生移住支援事業でご確認ください。
起業支援金
地域の課題解決が期待できる社会的事業を新たに起業する方を対象に、起業のための支援と事業費への助成を目的として支援金をもらえる制度です。
効果的な起業を促進し、地域課題の解決を通じて地方創生を実現することが目指されています。
事業分野としては、子育て支援や地域産品を活用する飲食店、買い物弱者支援、まちづくり推進など地域の課題に応じた幅広いものが想定されます。
最大で200万円もらえます。(起業等に必要な経費の2分の1まで)
また、都道府県が選定した執行団体が事業の立ち上げに向けた伴奏支援も行ってくれます。
子育て支援
・北海道 厚岸町
出産応援給付金、子育て応援給付金を合わせて10万円の給付。 また、子育て情報を確認できる「あっけし子育て応援アプリ」もあります。
・山口県 萩市
子育て世帯応援誕生祝い金として、何人目でも生まれたら10万円が給付。
・岩手県
県内の認定企業に就職し8年間就業および居住見込みである人の奨学金を返済(返済金額の2分の1最大250万円)
・熊本県 南阿蘇村
小学校入学時にランドセル支給、児童・生徒(全員)の給食費の半額補助
通勤支援
・鳥取県 日野町
町外への通勤費補助(上限月2万円)、最長5年間の支給があります。
・山梨県 都留市
移住後、遠距離(75キロ以上)の通勤をする場合、通勤費補助(月1万円)、通算36ヶ月以内が対象です。
・新潟県 糸魚川市
都内の大学などに通う学生に向け、北陸新幹線の通学定期券の費用を1/2補助(卒業後も市内にとどまり、地元就職を目指す人を対象)
就業支援
・熊本県 上天草市
新卒者及び新たな転入者が地元海運事業者に就職し、海技免許を有した場合、就職祝金10万円を交付
・三重県 津市
市内の企業等に就職が決定し、市内へ転入した人に対し、就職祝金5万円を交付
・島根県 奥出雲町
町内の保育施設に就職する人に奨励金を交付(Iターン者50万円 Uターン者25万円)
地方移住の魅力って何?

下記が多くの人が感じている地方移住の魅力です。
- 自然が豊か
- 快適な環境
- 子育てがしやすい
- 趣味中心の生活ができる
- 食べ物がおいしい
- 地域コミュニティが温かい
それぞれ詳しく紹介していきます。
自然が豊か
海や山といった豊かな自然に囲まれた暮らしを送れます。
美味しい空気や目の前に広がる景色、満点の星空のもと、新しい生活がはじめられます。
快適な環境
「今よりも安く、広い家に住みたい」「今よりも快適な空間で暮らしたい」という願いを叶えることができます。
家賃や初期費用の補助や、引っ越し費用の補助などサポートがある地域もあります。
子育てしやすい
豊かな自然の中で、のびのびと子育てができます。
子育て世代への支援に力を入れている地域も多く、自然に囲まれながら都会とは違う環境で子育てができます。
趣味中心の生活ができる
スポーツ、アウトドア、アートなど、趣味を中心とした生活を送ることも、地方での暮らしの楽しみ方の一つです。
様々な趣味の世界が広がる生活もワクワクするでしょう。
食べ物がおいしい
地方暮らしの魅力でかかせないのが「食」です。
その土地ならではの鮮度の高い海の幸、山の幸を楽しむことができます。
都会ではなかなか流通しない幻の食品と出会えるかもしれません。
地域コミュニティが温かい
移住先の町で仕事やボランティアを通じて地域に貢献していくことで、地域住民とのつながりが生まれます。
地元に戻り、同世代の仲間と地域を盛り上げるケースも多くあります。
地方ならではの温かさを感じてください。
移住に失敗しないために出来ること
ここまで移住の魅力やお得情報を紹介してきましたが、それでも知らない土地に移住するのは不安という方もいるのではないでしょうか。
そんな方には「お試し移住」と「移住体験ツアー」がおすすめです。
おためし移住
「おためし移住」とは、自治体が提供するおためし移住用の住居に無料〜格安で宿泊でき、その土地の魅力を感じてもらえる制度です。
「周辺で買い物できる場所はあるか」「子供の学校はどこに通わせるか」など実際に住んでみないと分からないことを知れるため、移住後のミスマッチを防ぐことができます。
移住体験ツアー
「移住体験ツアー」とは、おためし移住に、地域の主要施設案内、先輩移住者や住民との交流、就労体験などの体験プログラムがセットになっているツアーです。
住民や先輩移住者と直接交流できるため、周辺地域の特色や、周辺施設の評判などを聞くことができます。
都会から地方へ移住すると周囲の人との関わりの密度が変わるものですが、地域住民と交流することで、地域の特色、自分に合った地域などを把握することができます。
移住先人気ランキング
移住に興味が沸いていただいたところで、NPO法人ふるさと回帰支援センターが発表している移住希望地ランキングの上位3つを紹介します!
第3位 栃木県
栃木県は、自然と文化、歴史の調和が魅力です。
世界遺産に登録されている日光は、豊かな自然と歴史的建造物が調和し、日光東照宮や華厳滝、中禅寺湖など、美しい自然景観を楽しむことができます。
鬼怒川温泉や塩原温泉など、温泉地としても有名ですよね。
また、宇都宮市は餃子の街として知られており、多くのお店で様々な餃子を味わうことができます。「とちおとめ」などのブランドいちごの生産地としても有名です。
実は、栃木県はゴルフ場が多く、自然の中でゴルフを楽しむことができるため、ゴルフや自然が好きな方の移住先としてもおすすめです。
第2位 静岡県
富士山を望める静岡県。
夏は都市部よりも涼しく、冬は暖かく過ごしやすい気候です。
山だけではなく、太平洋に面しているためマリンスポーツを楽しめたり、新鮮な海産物も魅力的です。
伊豆や浜松、熱海といった人気観光地を有していて、毎年多くの観光客も訪れる人気の県です。
東京圏や名古屋、関西圏と複数の都市部へのアクセスが良好なところも人気の理由となっています。
そのため、コロナ禍でリモートワークが主流になり出社が週1・2回程度になった方からも人気のスポットです。
第1位 群馬県
群馬県は豊かな自然や温泉と歴史的な観光地を楽しむことができます。
草津温泉と伊香保温泉は訪れたことがある人も多いのではないでしょうか。
特に草津温泉は日本を代表する温泉地となっており、強酸性の温泉が特徴です。
湯畑や湯もみのショーは日本だけでなく、海外からの観光客からも人気となっています。
また、群馬県には多くのスキー場があるため、冬にはスキーやスノーボードを楽しむ人々で賑わっています。
利根川ではラフティングやカヌーが楽しめるため、アウトドアスポーツが好きな方におすすめな移住地です。
まとめ
今回は地方移住の魅力とお得に移住する方法を紹介してきました。
リモートワークやオフィスを持たない会社が増えているなど、働き方が多様化している影響で、生活様式も多岐に渡っています。
個人のライフスタイルによっても異なりますが、自然環境の豊かさや生活コストの低さは、物価高が続く現代において、重要なポイントなのではないでしょうか。
新たな生活の拠点として、地方移住もおすすめです。
お試し移住ができる地域や、定期的に移住を考えている人向けの説明会を実施している自治体もあります。
興味がある方はぜひ、お試し移住から体験してみてください。