なぜ起こってしまう?無視してはいけないフードロスの問題
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食べることができたのに、食品を捨ててしまう「フードロス(食品ロス)」の問題が世界中で起こっています。
もちろん、日本でも起こっており、私たちが無視できる問題ではありません。
なぜ、フードロスが起こってしまうのでしょうか。この記事では、なぜフードロスが起こってしまうのかということに焦点を当てて説明していきます。
フードロスの問題が起こってしまう理由
フードロスの問題が起こってしまう理由は、先進国と途上国で異なります。
先進国でフードロスが起こる理由
先進国では以下のような理由から、フードロスが起こってしまいます。
過剰生産
食品の生産の段階で需要を超えてしまう量を生産してしまうためです。
これを過剰生産と呼びます。過剰生産がフードロスを引き起こしている原因のひとつですが、農業を行うということは凶作になってしまうことも考えないといけないため、生産量を調節することは非常に難しいです。
また、販売する段階では大量に並べて、たくさんの種類を売るため、どうしても売れない食品が出てきてしまいます。そうなってしまうと、売れなかった食品は廃棄されるのです。
基準をクリアできない
食品を加工する場面では、厳格な基準が定められています。その基準に達しない場合、廃棄になってしまうのです。
環境のことを考えると、そこからリユースなどをするべきですが、リユースすることによってさらに費用がかかってしまうため、廃棄してしまう方が費用がかからない、という理由から廃棄されてしまいます。
消費できない
消費者が食品を購入したとしても、食べ切ることができずに残してしまったり、腐らせたりしてしまえば廃棄されてしまいます。
途上国でフードロスが起こる理由
途上国では以下のような理由から、フードロスが起こってしまいます。
保存、加工の技術や設備がない
収穫技術の問題があり、食物を作っても収穫されずに腐らせて、廃棄することになってしまうことがあります。
収穫ができたとしても、保存する設備、加工する設備、技術が少ないことから、保存や加工ができずに廃棄してしまう食品が出てきてしまいます。
輸送手段がない
輸送の手段が確立されていないことから、食品を必要な場所へ輸送できず、食品過多になってしまうことがあります。
流通の段階でも廃棄が起こっており、衛生的ではないという理由で食品が腐ってしまったり、必要なお店に必要な分だけの食品が届かず、食品が余ってしまうとフードロスにつながります。
フードロスの種類
事業系は外食産業や食品製造業の活動で、家庭系は各家庭の普段の生活で発生すると言われています。
年間のフードロスの量は事業系では約330万トン、家庭系では約280万トンにものぼり、現在社会問題となっており、無視はできません。
事業系
事業系のフードロスは飲食店で客が食べ残してしまった料理を廃棄する・小売店で大量に発注した食品が売れずに残ってしまい、廃棄してしまった場合のことです。
家庭系
家庭系の場合、一回の食事で作った量が多く、食べきれずに捨ててしまった、安くなっていてまとめて買ったものの、使い切る前に捨ててしまったなどがあります。
フードロスが問題視される理由
フードロスにはどういった問題があるのか、以下で説明していきます。
社会全体への影響
フードロスは多くの事業所や家庭の廃棄によって、地球への負荷がかかってしまうことや資源の無駄になってしまいます。
食品を焼却処理する際に排出される二酸化炭素が地球温暖化の原因となる温室効果を進め、フードロスが多くなることによることによって、地球温暖化の原因となってしまうのです。
そして、飢餓に苦しんでいる人々がいる一方で、本当は食べられた食品が廃棄されており、食料の資源が有効活用されていないという問題があります。
お財布へのダメージ
フードロスは社会全体への影響もありますが、各家庭にも良くない影響を与えます。家庭のフードロスは無駄遣いとほぼ一緒と言えます。
フードロスのことを念頭において、買い物や料理することが大切です。そうすることによって、節約にもつながります。
フードロスを減らすために私たちができること
もったいないフードロスを減らすために、私たちは以下のようなことができます。
- 食べ物を残さない
- 冷凍保存をする
- 常にストックの食材の種類や消費期限を確認しておく
小さいと思う取り組みでも、積もり積もれば大きな取り組みになります。特に「食べ物を残さない」や「冷凍保存をする」は日々の生活でも比較的簡単に取り組むことができるフードロス対策です。
まとめ
フードロスは地球全体、社会、家庭、どの視点から見ても問題が多くあります。
できる限り、フードロスを解消していくことが大事です。自分の行動を振り返ってみて、小さなことからでも良いので、できることから、フードロスの対策をしていくことが地球にも優しい行動といえるでしょう。