概要

シクミオ株式会社社長の水上太郎氏は、従来の物流の「シクミ」を変えることによって、ビジネスも連動して大きく変わることを実感しているといいます。今後は、福祉についても新しい仕組みを提案し、障がい者の賃金を上げていきたいと考えているそうです。

物流という業務は、大抵の企業にとっては、本業のビジネスではないため、人員を優先的に配置することは少なく軽視される傾向にあります。しかし物流網を持たなければ、製品をクライアントやお客様に届けることができません。

そこにシクミオの力が発揮され、業務改善やアウトソーシングなどによるコスト改善などを提案しています。特に、本業以外のところにまで人員を割く余裕の少ない中堅・中小企業を対象にサービス展開をしています。

水上氏は、この成功体験を福祉にも広げていこうとしています。福祉分野も、日本の超高齢化社会を考えれば、必要な分野ではありますが、働いている人々の賃金は他の業界と比べると高くはありません。往々にして賃金が低い事例として取り上げられることがあります。このような状況を、新たな「シクミ」を取り入れることで改善をしていこうというわけです。

現在水上氏が手がけているのが、福祉の中でも障がい者雇用の分野です。障がい者への作業委託などは行われていますが、一般の最低賃金と比較すると安価な状況に置かれています。地元のNPO団体と組んでこの状況を打開しようと、新たな仕組みづくりを行っています。

この活動の一環で、生活困窮世帯に食料品を無償配布するフードパントリーとも結びつけて、今年から新たな「1piece for 2PEACE」プロジェクトをスタートしました。現在は東京都港区で活動をしていますが、協力している企業や自治体、NPO団体を募り、全国的に展開していくことを展望しています。